金沢工業大学バイオ・化学部応用化学科 大澤敏教授と株式会社スギノマシン(富山県魚津市)は共同で、既存の市販品を大きく上回るホルムアルデヒド吸着分解能力を持つキトサンナノファイバー複合体を開発した。
ホルムアルデヒドは、接着剤、塗料、防腐剤などの成分として、工業製品の製造や加工、圧縮木材製品、壁紙、塗料等の家庭用の消費製品にも使用される一方、人体への有害性が高く、シックハウス症候群の原因物質としての関連性も疑われている。
このたび開発されたのは、カニ由来のキトサンと水を原料として製造したキトサンナノファイバーに麹菌由来の分解酵素を組み合わせた浄化剤と、光触媒を組み合わせた環境浄化材の2種類で、既存の市販品を大きく上回るホルムアルデヒド吸着分解能力を持つ。
また高い安全性を有するため、壁紙や建材のほか、エアコンや空気清浄機、マスク、自動車内装品等、幅広い分野での用途が期待されている。
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