日本製鉄の省資源二相ステンレス鋼厚板を使用した「立野ダム」が第21回ステンレス協会賞 最優秀賞を受賞

日本製鉄株式会社

ステンレス協会が主催する第21 回ステンレス協会賞*1 において、日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の省合金二相ステンレス鋼SUS821L1(NSSC 2120®、21Cr-2Ni-3Mn-Cu-N)の厚板を使用した「立野ダム」が最優秀賞を受賞しました。また、日本製鉄のステンレス鋼を使用した7 つの作品が優秀賞、1 つの作品が特別賞を受賞しました。

*1:ステンレス協会賞は、社会で幅広く活用されているステンレス鋼製品の中から、社会環境との調和や新たな文化の創出に寄与した優れた機能性・意匠性・独自性等を有するものを表彰する制度です。1993 年の創設から21 回目となる今回は、「最優秀賞」1 点、「優秀賞」10 点、「特別賞」1 点の合計12 作品が入賞しています。

【日本製鉄のステンレス鋼を使用した受賞作品】
〇最優秀賞
・「立野ダム」(応募者: 株式会社IHI インフラシステム/豊国工業株式会社)
熊本市中心部を流れる白川水系に一昨年完成した阿蘇立野ダムは流水型と呼ばれる河川洪水対策に特化したダムです。増水時の流量調整や流木などの浮遊物の捕獲のため、放流管、スクリーン、減勢工整流板等の多くの設備が設置されていますが、これら設備は激しい水流と砂礫による衝撃や摩耗に晒されるため、素材には高い強度と耐摩耗性が求められます。そのため、従来の汎用オーステナイト系ステンレス鋼SUS304 より優れた高強度特性により、薄手化・軽量化による工事費用の低減が可能であると共に、高い耐摩耗性と耐食性から設備の長寿命化に寄与することが評価され、SUS821L1 が採用されました。
 
写真1 阿蘇立野ダム全景
 
写真2 放流設備(放流管・スクリーン)
 
写真3 減勢工整流板据付状況
 
写真4 減勢工完成後

〇優秀賞
・「あなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)」(応募者:三晃金属工業株式会社)
ジョイントのない一体的かつ曲線的なデザインを実現するためにステンレス防水のドーム形状の建物の屋根としては前例のない最長130mの長尺材が使用されており、その材料には、熱伸縮の少ない高耐食のフェライト系ステンレス鋼(SUS445J2)を母材とする塗装ステンレス鋼板が採用されました。
 

・「村上秀造船建造の国内初メタノール内航燃料船「第一めた丸」」(応募者: 村上秀造船株式会社)
当該船は国内で初めてメタノールを燃料とする内航船です。その耐食性が評価されて、メタノール供給システムとカーゴタンクにステンレス材(KSUS304)が採用されました。
 

・「茨城県那珂市 木崎浄水場2号配水池」(応募者:森松工業株式会社)
円筒形ステンレス配水池の液相部に使用される材料として、従来素材のSUS304 と同等以上の耐食性を持ち、レアメタルであるニッケル添加量の削減による環境負荷低減、その高強度特性から薄肉・軽量化を可能とするSUS821L1 が初めて採用されました。
 

・「KUROKIRI STADIUM (宮崎県山之口陸上競技場)」(応募者:三晃金属工業株式会社)
塗装金属屋根や膜屋根よりも新燃岳からの降灰に対する耐久性が高く、メンテナンスもしやすい点が評価され、熱伸縮が少ない高耐食のフェライト系ステンレス鋼(SUS445J2)が採用されました。加えて、光の反射を抑えるため、ダル仕上げの母材にブラスト加工を施し、防眩性を確保しています。
 

・「徳山デッキのモニュメントと壁面パネル」(応募者:徳山興産株式会社)
徳山駅前地区市街地再開発事業の中核をなすモニュメントと壁面パネルを、地元地域に拠点を有する企業である日本製鉄、太華工業、徳山興産の3 社で製作しました。海岸地区であり、モニュメントとして恒久的に美観を保持するために、日本製鉄のスーパーステンレスNSSC® 270 が採用されています。太華工業のバイブレーション研磨と徳山興産の溶接、板金技術で、複雑な形状のモニュメントを実現しています。
 

・「ガソリン直噴エンジンインジェクタ」(応募者: Astemo 株式会社)
ガソリン直噴エンジンの噴射燃料の高圧化ニーズに応えるべく、複数部品の一体成型化(溶接点数削減)による高剛性インジェクタを、高純度フェライト系ステンレス線材(SUS430J1L)を用いて開発されました。
 

・「ポンプ用スプリング」(応募者:株式会社川口スプリング製作所)
シャンプーやハンドソープなどの日用品から、化粧品やアルコール消毒などの化粧品・衛生用品まで幅広く使用されるポンプ式容器にはステンレスばねが使用されています。ステンレスばねは、均一なばね力により、一定の吐出量を保てる利便性に加えて、繰り返し動作においても、堅牢で耐久性があり、長期の使用が可能であり、カーボンニュートラル社会における廃棄物削減に寄与しています。
 

〇特別賞
・「大阪・関西万博のウォータープラザ内モニュメント」(応募者:菊川工業株式会社)
ウォータープラザの中心に建設された、水のスクリーンを作り出すモニュメント「ウォーターカスケード」の側面パネルには、海水の影響を考慮し、耐食性に優れた日本製鉄の二相ステンレス鋼SUS329J1(NSSC 2351)が採用されました。
 

日本製鉄は、今後も省合金二相ステンレス鋼をはじめとする時代の要請や環境変化を先取りした高機能・高付加価値なステンレス鋼の開発と普及を通じて、社会資本の充実と生活の質の向上に貢献していきます。
以 上

お問い合わせ : https://www.nipponsteel.com/contact/


 

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