【NVIDIAと金沢工業大学が学術連携協力協定を締結】フィジカルAI時代を見据えた教育・研究を共同推進。世界中で提供される最新のグローバル教育プラットフォームも学生が利用可能に

金沢工業大学

2026年2月3日、金沢工業大学(以下、KIT)とエヌビディア合同会社(以下NVIDIA)は、AI 社会実装や高度情報技術者育成を目的とした学術連携協力協定を締結しました。NVIDIA による国内大学との協定は今回で9校目。北陸地域および日本海側では初となります。 締結式は2026年2月3日、金沢工業大学扇が丘キャンパス31号館で行われた。 写真左から、NVIDIA エンタープライズ事業本部 井﨑武士 事業本部長、金沢工業大学 大澤敏 学長 協定締結の背景:ロボット展での出会いから共同ビジョンへ 締結のきっかけは、2025年12月に東京ビッグサイトで開催された「国際ロボット展(iREX)」での両者の出会いでした。金沢工業大学情報工学科 中沢実研究室の展示を見たNVIDIAの担当者が高い関心を寄せ、議論を続ける中で「AIの社会実装を共に進められるパートナー」としての協力関係が急速に深まりました。 NVIDIAエンタープライズ事業本部の井﨑武士事業本部長は、締結式冒頭の挨拶の中で次のように語りました。 「日本では、AIを実装できるエンジニアが圧倒的に不足しています。金沢工業大学は“実学”を重視し、社会実装できる技術者を育てる教育理念を持っており、我々の方向性と強く合致していました」。 また井崎氏は、地方における労働人口減少という課題を挙げ、「地方こそAIやロボティクスの実装が社会的な価値を生む」と述べ、北陸地域におけるAI活用の加速に期待を寄せました。 「金沢工業大学は我々の方向性と強く合致していた」とNVIDIA井﨑 事業本部長は語った。 金沢工業大学の大澤学長が語る協定の意義 フィジカルAIの時代を学生が生き抜くための大きな転換点 大澤敏 学長は、今回の協定の意義について「AIが現実世界に進出する“フィジカルAI時代”における教育改革の大きな転換点」と述べました。 大澤学長は挨拶の中で、「生成AIが普及した“パソコンの中のAI”から、AIを搭載したロボットが生活空間や工場へ進出していく。いま大学教育は全く新しいフェーズへの対応を迫られている」として、「AI とロボットが自律的に行動する未来において、人間とAI、そしてロボット同士のコミュニケーションが重要になる」と強調。「ロボットとAIを理解し、共存し、人と人をつなぐコミュニケーションを設計できる学生こそ、社会を牽引する存在となる」と語りました。 協定書に署名するNVIDIA 井﨑事業本部長と金沢工業大学 大澤学長 本協定が金沢工業大学にもたらすメリット 本協定により、金沢工業大学は AI 教育・研究の高度化に向けて、世界中の大学が活用する NVIDIAの教育プログラムを本格的に導入することが可能になります。 このことは、教員・学生の両面から大学全体の AI 教育力を飛躍的に高め、グローバル水準の学習・研究環境を構築する重要なステップとなります。 1)最先端AIを学ぶ教育基盤の強化 世界中の大学で利用されている NVIDIA の教育コンテンツ、 NVIDIA Deep Learning Institute (DLI)の教材が活用でき、ディープラーニング、データサイエンス、Transformer、LLM・RAG、CUDA Python など産業界標準のAI技術を直接学べる授業が提供可能になります。 協定書に署名するNVIDIA 井﨑事業本部長と金沢工業大学 大澤学長NVIDIA は最新技術(生成AI、拡散モデル、物理ベース機械学習など)をDLI 教材として継続的にアップデートしています。 金沢工業大学は世界の大学と同じタイミングで最新の教材を受け取ることができ、国際基準の教育内容を維持できる点が大きな強みです。 ■教員にもたらされるメリット NVIDIA DLI認定インストラクタとして公式ワークショップを開講可能に NVIDIA DLIでは、教育者にインストラクタ認定を付与するプログラムも展開しています。金沢工業大学の教員はこの認定を取得することで、NVIDIA 公式のワークショップを学内で提供できる資格者となり、高度で質の高いAI教育を自らの授業に組み込むことが可能になります。 教材・GPU実習環境の無償利用による教育負担の軽減 インストラクタ認定教員は ● ハンズオン教材 ● GPUクラウド実習環境 ● 課題・演習セット を無償で利用できます。これにより、教材作成の負担が軽減されるとともに、高度なAI実習授業を安定して実施できる環境が整います。 国際的教育コミュニティへの参加による研究力の強化 インストラクタ認定教員は NVIDIAの教育者ネットワークに参加し、世界中の大学教員と最新動向を共有できます。これにより、研究テーマの創出、海外大学との連携促進など、研究・教育の両面で国際的な発展が期待されます。 ■ 学生にもたらされるメリット DLI 修了証取得によるキャリア形成への追い風 学生は DLI のワークショップや一部のオンラインコースを受講完了すると、スキルを証明する「修了証(Certificate)」を取得できます。これにより、AI分野のスキルを客観的に示すことができ、就職活動において大きなアドバンテージとなります。 ■ 世界の大学と同じタイミングでプログラムを受けられる NVIDIA DLIは、世界中の大学に向けて提供されています。金沢工業大学は海外トップ大学と同じタイミングで最新のAI教材・技術を学べる環境を提供できます。 これにより、 ● 国内大学との差別化 ● 国際水準の学習体験 ● 世界基準のAI人材育成 が可能となり、金沢工業大学の教育・研究の競争力は飛躍的に高まります。 2)実践的スキルを育成する「学生アンバサダープログラム」への参加 金沢工業大学の学生はAI/デジタルツイン/ロボティクスの3領域で活動する「NVIDIA 学生アンバサダープログラム」に参加ができ、プロジェクト型学習やコンテスト参加を通じて、実務レベルのスキルが磨かれます。本プログラムはNVIDIAの社員から直接技術指導を受け、学んだ技術やAIリテラシーを大学内外の学生コミュニティに広めることを目的とした人材育成プログラムです。全国のアンバサダー学生とのネットワークや定期的に開催される成果発表会を通じて、最先端のAI技術を直接体験できる学習機会や、大学の枠を越えた交流や研究が実現しています。 NVIDIAからは自社のAIの取組と世界中の大学で提供するプログラムについて説明が行われた。 大澤学長は、「世界の大学生が学ぶNVIDIAのグローバルスタンダードの教育ツールがリアルタイムで利用でき、そしてそれが常にアップグレードされている。東京ではなくて、金沢にあって、この世界のグローバルスタンダードの中で最新の技術が勉強できることになる」と協定の意義を述べ、教育面での革新的な効果を強調しました。 「世界のグローバルスタンダードの学びが、東京ではなくて、この金沢の地でできようになる」と 大澤学長は意義について力強く語った NVIDIA技術を活用した産学連携の加速 金沢工業大学では本協定締結により、北陸の企業や自治体等と連携したNVIDIA技術の実装研究を進めてまいります。 活用が期待される分野は多岐にわたります: ● 産業用ロボット(機械・繊維など北陸の基幹産業) ● 医療・介護分野のロボット支援 ● 観光・文化資源のデジタル化 ● スマートシティ/地域課題解決 NVIDIAの開発基盤「NVIDIA Isaac Sim」などを活用し、仮想空間でロボットの動作を学習させた後に現実世界で実装する“デジタルツイン”型の研究開発も進められる予定です。 フィジカルAIを軸に、金沢工業大学が描く未来 金沢工業大学は2025年度から、情報系3学部への改組を行い、文理融合の視点からロボティクス・AI教育を強化しました。さらに、2026年3月に開設予定のクロスデザインラボでは、企業ブースを活用した社会実装型プロジェクトが本格化します。 大澤学長は、フィジカルAI時代に向けた大学の役割を、「AIエージェントやフィジカルAIと共に学び、共に創る教育を推進する。金沢から日本の産業構造を変える力を持つ人材を輩出していきたい」と総括しました。 今後の展望 協定期間は今年度から開始し、自動延長となります。 金沢工業大学とNVIDIAは、教育・研究・産学連携を多層的に連動させ、北陸発のAI・ロボティクス人材育成拠点を構築していく構えです。 締結式会場で学生によるデモも実施 このたびの締結式は県内の自治体、企業関係者も出席して行われました。締結式の前後には情報工学科、知能情報システム学科、メディア情報学科の学生による研究成果のデモンストレーションも行われました。 情報工学科 中沢実研究室では国際ロボット展で展示された研究成果に加え、NVIDIAの機材を使用した深層学習に関する研究成果について10件以上のデモが行われた。 メディア情報学科村山祐子 研究室のデモの様子 情報工学科河並崇 研究室で行われたNVIDIA DGX Spark を使ったデモ。 eスポーツの試合映像からローカルAIがハイライトを抽出する。 NVIDIA DGX Sparkだから可能となった。 知能情報システム学科 山本知仁 研究室ではデータサイエンスプロジェクト「Data Dreamers」の学生がNVIDIA DGX Sparkを使ったデモを実施、報道関係者から注目を集めた。 情報工学科 向井宏明 研究室では、金沢工業大学サイバー防犯ボランティアの活動に取り組む情報セキュリティ・スキルアッププロジェクトが説明を行う。当防犯活動は高い評価を受け、2025年11月、「令和7年安全安心なまちづくり関係功労者」として首相官邸で表彰された。 知能情報システム学科 坂本真仁 研究室では学生プロジェクトの「インクルーシブ・ディベロッパーズ」がコード化点字ブロックの研究を紹介した。 ▼本件に関する問い合わせ先 金沢工業大学 広報課 住所:石川県野々市市扇が丘7-1 TEL:076-246-4784 FAX:076-248-7318 メール:koho@kanazawa-it.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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