「ダイコンが太る過程で働く遺伝子の全貌を解明」 -- 分子育種の基盤となるゲノムと遺伝子データベースを構築 -- 東京農業大学

東京農業大学

東京農業大学(学長:高野克己)農学部の三井裕樹准教授は、ダイコンの全ゲノム配列および遺伝子のデータベースを構築し、根が太る過程で働いている主要な遺伝子群を同定した。本件は同大小松憲治助教、三菱スペース・ソフトウエア株式会社、国立研究開発法人農業生物資源研究所、株式会社サカタのタネ、農業環境技術研究所との共同研究グループによる成果である。この研究成果は6月9日(火)に英国の科学雑誌「Scientific Reports」(電子版)に掲載された。  最も生産・流通量の多い青首総太系ダイコンの、純系系統をモデルとして、新型DNAシーケンサーを用いて全ゲノム配列を解読し、分子遺伝学的研究の基盤となる約65,000個の遺伝子のデータベースを構築した。このゲノム情報をもとに、ダイコンのさまざまな発達段階と各部位ごとに発現しているすべての遺伝子を抽出し、根が太りだすタイミングや肥大を促す細胞分裂組織で特徴的に働く遺伝子群を同定することに成功した。  本研究の発見はダイコンの新品種開発への応用と、さらには植物の根(貯蔵器官)の発達の分子メカニズム解明への貢献が期待される(詳細な研究内容については添付ファイルを参照)。 ○論文掲載情報○ 英国の科学雑誌「Scientific Reports」(電子版) 公開日: 6 月 9 日(doi:10.1038/srep10835) URL: http://www.nature.com/srep/2015/150609/srep10835/full/srep10835.html#contrib-auth ・タイトル: The radish genome and comprehensive gene expression profile of tuberous root formation and development ・全著者: Yuki Mitsui, Michihiko Shimomura, Kenji Komatsu, Nobukazu Namiki, Mari Shibata-Hatta, Misaki Imai, Yuichi Katayose, Yoshiyuki Mukai, Hiroyuki Kanamori, Kanako Kurita, Tsutomu Kagami, Akihito Wakatsuki, Hajime Ohyanagi, Hiroshi Ikawa, Nobuhiro Minaka, Kunihiro Nakagawa, Yu Shiwa, Takuji Sasaki ▼研究に関するお問い合わせ  東京農業大学農学部   准教授 三井 裕樹(ミツイ ユウキ)  TEL / FAX: 046-270-6289  E-mail: y3mitsui@nodai.ac.jp ▼リリースに関するお問い合わせ  学校法人東京農業大学戦略室 上田・園部  〒156-8502 世田谷区桜丘1-1-1   TEL: 03-5477-2300/FAX: 03-5477-2707  http://www.nodai.ac.jp 【リリース発信元】 大学プレスセンター http://www.u-presscenter.jp/

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