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※この資料は、米バクスターインターナショナルインクが2014年12月22日に発表しましたプレスリリースを
日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します
2014年12月22日、米国イリノイ州ディアフィールド発
バクスターインターナショナルインク(NYSE:BAX)は、最も広く認められる遺伝性の出血性疾患1、フォン・ヴィレブランド病の治療薬として臨床開発された最初の高純度遺伝子組換え型フォン・ヴィレブランド因子(rVWF)、BAX111の生物製剤承認申請(BLA)を米国食品医薬品局(FDA)に提出したことを、本日発表しました。
「承認されれば、BAX111はフォン・ヴィレブランド病に対する初めての遺伝子組換え型補充療法薬となり、この困難な疾患を抱える患者さんの治療により柔軟性をもたらす可能性のある重要な選択肢となります。この治療薬について米国での承認申請を行うことで、当社が行っている世界中のさまざまな出血性疾患の患者さんに対する新たな治療選択肢の研究および治療の質の向上の追及をさらに前進させます」とバクスターのバイオサイエンス事業部グローバル研究開発担当バイスプレジデントであるジョン・オーロフ(John Orloff, vice president and global head of research and development at Baxter BioScience)は述べています。
今回の申請は、BAX111の安全性、有効性、薬物動態を評価する多施設共同、非盲検、第III相臨床試験の完了に基づくものです。本試験は、出血症状に対して治療効果が得られた患者数で定義される主要有効性評価項目を満たしました。フル・アナリシス・セットで治療を受けた全患者(n=22)が、出血症状の治療に必要な前向き推定静注投与回数と、実際の静注投与回数とを比較する4項目の有効性評価尺度に基づき、100%の治療成功評価を得ています。本試験で出血症状の治療に必要だった投与回数の中央値は1.0回であり、出血症状の大部分(81.1%)は単回静注投与により解消しました。
被験者37例中25例において、318回の静注後に合計125件の有害事象(AE)が生じました。
有害事象のうち8件がBAX111と因果関係があるとみなされました。そのうち非重篤関連有害事象6件(頻脈、注入部位の錯感覚、心電図(ECG)でのT波逆転、味覚異常、全身性そう痒症、顔面紅潮)が4例において生じ、2件の関連重篤有害事象(胸部不快感および心拍数増加)が1例に生じました。バクスターは今後数ヵ月のうちに本試験から追加データを発表する予定です。BAX811は欧州委員会(EC)、米国食品医薬品局(FDA)および日本(厚生労働省)において、希少疾病用医薬品の指定を受けています。
フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand)について2,3,4
フォン・ヴィレブランド病(VWD)は、VWFの欠乏および/または機能障害と関連する常染色体遺伝性疾患であり、その結果として止血に障害が生じます。この疾患は遺伝性血液凝固障害としては最も広く認められるもので、一般人口の約1~2%に生じます。日本ではおよそ1,000名の患者の報告があります。VWDに罹患している患者さんの多くは症状が軽度ですが、血友病の患者さんで生じる出血と似た重篤な出血を来す患者さんもいます。
1. Laffan MA, Lester W, O'Donnell JS, et al. The diagnosis and management of von Willebrand disease: a United Kingdom Haemophilia Centre Doctors Organization guideline approved by the British Committee for Standards in Haematology. Br J Haematol. 2014; 167: 453–465.
2. Nichols WL, Hultin MB, James AH, et al. Guidelines. von Willebrand disease (VWD): evidence-based diagnosis and management guidelines, the National Heart, Lung, and Blood Institute (NHLBI) Expert Panel report (USA). Haemophilia. 2008; 14: 171–232.
3. Mannucci PM. Treatment of von Willebrand's disease. N Eng J Med. 2004; 351: 683–694.
4. 平成25年度(H25 5月31日データ) 血液凝固異常症 全国調査
バクスターのバイオサイエンス事業部について
バクスターのバイオサイエンス事業部は、希少疾患、慢性疾患、また治療選択肢の限られた患者さんの生命を救い、維持し、生活を改善する治療法を提供しています。バイオサイエンス事業部は、先進的な技術上、製造上の専門知識に支えられ、出血性疾患および免疫学におけるイノベーションの蓄積の上に築かれた幅広いパイプラインを有しており、また腫瘍学のニッチ分野ならびにバイオシミラーなどの技術的プラットフォームにおいて、新たなビジネスへの取組みを広げています。
バクスターインターナショナルインクについて
バクスターインターナショナルインクは、その子会社を通して、血友病や免疫不全症、がん、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。
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