先進的な省エネ・創エネ・蓄エネ設備を備えたセブン‐イレブンの新たな環境負荷低減店舗実証実験を本格スタート

2013年度比で購入電力量を約60%、CO2排出量を約70%削減

 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(社長:永松 文彦)は、株式会社日立製作所(社長:小島啓二)、株式会社リコー(社長:大山 晃)、サンデン・リテールシステム株式会社(社長:森 益哉)と連携し、各社の持つ先進技術を集め、更なる省エネ、創エネと蓄電の取り組みの進化を目指した環境負荷低減店舗の実証実験を、「セブン‐イレブン三郷彦成2丁目店」にて本格スタートいたしました。
 セブン‐イレブンの店舗においてはこれまで、CO2排出量削減を目指した省エネ・創エネ・   蓄エネに係る様々な設備の実証実験を通して、適合性や効果を見極めながら、水平展開を進めています。今回新しい省エネの取り組みとして、新型の冷凍冷蔵設備の設置に加え、外気を取り込み  冷蔵設備や空調の負荷を低減させる給気システムを導入するとともに、個別導入している各省エネ設備、空調設備の使用状況等を把握し制御する為の、全体最適化を目指したエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入で省エネを促進します。
 また、創エネ・蓄エネの取り組みとしては、次世代太陽電池を初めて設置するとともに、屋根上の太陽光パネルに加え、ソーラーカーポートも設置することで、再生可能エネルギー比率を高めています。さらに、資源循環に配慮した可動式蓄電池(バッテリキューブ)を導入することで、発電した再生可能エネルギーを有効活用いたします。これらの設備構成最適化エンジニアリングにより、高い省エネ・創エネ・蓄エネ効果を実現し、本店舗における購入電力量については2013年度対比で約60%削減、CO2排出量については約70%削減することが可能となります。
 各社は、実証実験による効果検証に積極的に取り組み、カーボンニュートラルに向けた取り組みを加速させ、社会課題への対応を推し進めてまいります。




「セブン‐イレブン三郷彦成2丁目店」外観
≪ 取り組み全体概要イメージ ≫


≪ 採用した技術の概要 ≫
省エネ
【EMS(エネルギーマネジメントシステム)】技術提供:日立製作所
セブン‐イレブン全店舗のエネルギーデータの管理に活用してきた環境情報データベース「EcoAssist-Enterprise-Light」の機能を拡張し、店舗EMSの実証データを集約・分析・  制御指令目標値の発信等に活用。

主な実証内容
◆デマンド監視と空調機と換気装置の協調制御による、省エネ実証と分析。
◆各設備の電力使用量・店舗内外温湿度の計測・分析。
太陽光パネルで発電した再生可能エネルギーの最大活用、安価な夜間電力活用等における可動式蓄電池(バッテリキューブ)の有効的な運用方法の分析と実証。



【新型冷凍冷蔵設備】技術提供:サンデン・リテールシステム
オープン多段チルドケース(以下、チルドケース)のエアーカーテンを強化し、店内環境が与える影響を抑え最適運転を行うことにより、使用電力を低減する。

主な実証内容:機構の改善と制御の最適化
◆エアーカーテン強化(3重エアーカーテン):通常のエアーカーテンの外側にエアーカーテンを追加することにより、店内環境の与える影響、チルドケースからの冷気漏れを抑制(コールド  アイルの低減)する。
◆電子膨張弁による最適化:冷媒流量制御を最適化させることにより、冷却運転の安定を図る。

対象設備(オープン多段チルドケース)
   
3重エアーカーテンのイメージ


【新除霜制御】技術提供:サンデン・リテールシステム   
冷凍ショーケースに対して従来定時に行っていた除霜を、店内環境や運転状況に応じて、最適なタイミングで行うことにより使用電力を低減する。

主な実証内容:制御の最適化
◆冷凍ショーケースの運転状況や店内環境をセンシングすることにより、従来定時で行っていた 除霜を、必要なタイミングのみ行い、省エネを図る。
 
対象設備(冷凍ショーケース)
     
  アイスケース       冷凍リーチインケース

創エネ
【次世代太陽電池】技術提供:リコー
複合機の開発で培った技術を応用し開発した次世代太陽電池4種類を店舗へ設置。
セブン‐イレブン店舗での次世代太陽電池の実証実験は国内初。
店内照明や壁面、窓面でも新たなエネルギー創出が可能。

主な実証内容
◆固体型色素増感太陽電池
(RICOH EH DSSC※1)
 24時間点灯する店内LED照明の光においても 高効率の発電が可能。店内の冷蔵設備上に設置し、常に点灯している店舗内の光を活用し発電。店舗内エネルギーの再利用を図る。

◆カラーシースルー色素増感太陽電池
(カラーシースルーDSSC※1)
 セブン‐イレブンの店舗カラーをイメージして オレンジ・グリーン・レッドを配置。店舗入り口付近の窓ガラスに設置し、店舗内外からの光で発電。


◆有機薄膜太陽電池
(OPV※2)
 薄型・軽量で曲げることが可能なフィルム形状のOPVを、窓ガラスに設置。広い照度域で高効率な発電が可能なため、窓際で安定的に発電。

◆ペロブスカイト太陽電池
(PSC※3)
 低照度から高照度まで安定した発電が可能なPSCを店舗外壁面に設置。既存の太陽電池の活用が進んでいない外壁面で発電。


◆発電エネルギーの活用
RICOH EH DSSCは店舗内設備の壁掛け時計を動作させ、カラーシースルーDSSC、OPVは販促用スイングPOPを動作。余ったエネルギーはモバイルバッテリーに蓄電。
※1Dye Sensitized Solar Cell
※2Organic Photo Voltaic
※3Perovskite Solar Cell


カーポート太陽光パネル
主な実証内容
◆4台駐車タイプを2基連結させ、太陽光発電パネルは高効率両面発電高出力モジュールを採用。駐車場にも創エネを追加することにより、再生可能エネルギー比率を高める。

蓄エネ
【リユースバッテリを搭載した可動式蓄電池】:バッテリキューブ 技術提供:日立製作所

資源循環(サーキュラーエコノミー)に配慮し、今後普及が見込まれる電動車両(EV等)の中古    バッテリを再利用した蓄電池システム。
可動式蓄電池(バッテリキューブ)は、CHAdeMO V2H※4規格を採用し、従来の定置型蓄電池に比べて、店舗の電気設備(EV充放電器)と安全に脱着できるため、設置・メンテナンス時の作業効率を改善可能。
電力系統の停電時には店舗運営を継続するためのバックアップ電源として電力供給が可能。
バッテリ総容量:100kWh以上
※4一般財団法人CHAdeMO協議会がグローバル規格化した電気自動車(EV)の充放電方式

主な実証内容
◆EMSからの充放電指示と連動し、太陽光パネル等の再生可能エネルギーの最大活用および夜間電力 活用等の運転モードに対応した制御を実施。
◆クラウド上の遠隔監視システムにより、バッテリキューブに搭載されたEVバッテリの稼働状態を随時管理し、バッテリ状態に応じた運用・メンテナンスを実施。

  

| リコーグループについて |
リコーグループは、お客様のDXを支援し、そのビジネスを成功に導くデジタルサービス、印刷および画像ソリューションなどを世界約200の国と地域で提供しています(2023年3月期グループ連結売上高2兆1,341億円)。
“はたらく”に歓びを 創業以来85年以上にわたり、お客様の“はたらく”に寄り添ってきた私たちは、これからもリーディングカンパニーとして、“はたらく”の未来を想像し、ワークプレイスの変革を通じて、人ならではの創造力の発揮を支え、さらには持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
詳しい情報は、こちらをご覧ください。
https://jp.ricoh.com/

本件に関するお問合わせ先
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社リコー 広報室 TEL:050-3814-2806 E-mail:koho@ricoh.co.jp

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この企業の情報

組織名
株式会社リコー
ホームページ
https://jp.ricoh.com/
代表者
山下 良則
資本金
13,530,000 万円
上場
(旧)東証1部,東証プライム
所在地
〒143-8555 東京都大田区中馬込1丁目3-6
連絡先
03-3777-8111

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