ノバルティス ファーマ株式会社（代表取締役社長：ダーク・コッシャ）は、乾癬患者さん向けiPhone用無料アプリ「かんせんアプリ」をApple Storeを通じて提供開始いたしましたので、お知らせいたします。この「かんせんアプリ」は、乾癬患者さんがご自身の状態を確認・記録することで、日々の症状やQOLの管理、そして日常の症状を医師の診察時に共有できるアプリとなっています（http://www.novartis.co.jp/news/2014/prd20141219.html）。

乾癬は長期間にわたって良くなったり悪くなったりを繰り返します。したがって、受診していない日々の症状を医師と共有することで最適な治療の選択に役立て、また患者さん自身が乾癬の症状の変化を把握し、日常生活において乾癬の症状を上手くコントロールできるように生活習慣を見直すことが大切です。

乾癬は自己管理も非常に重要な疾患ですが、これまで皮膚の症状を定量的にはかるSefl-PASIスコア、そして生活の質を示すDLQIスコアなど患者さん自身が症状を把握するための有用な指標を簡単に管理できるツールがありませんでした。

今回の「かんせんアプリ」は、これら指標の簡単な管理機能の他に、NPO法人 東京乾癬の会の方々からご意見を伺い、乾癬患者さんの目線での使いやすさを重視して、次の機能も搭載しました。
•皮膚の症状や感情の変化をグラフビューで時系列に見る機能
•カレンダーに次回の受診日、皮膚症状の写真、感情を保存する機能

NPO法人 東京乾癬の会　下藪居 一敏さんは、次のように述べています。「全ての患者さんが医師の前で自分の症状や心の具合を話せるとは限りません。このアプリがあることで、医師と患者さんの間で意思の疎通ができるようになると思います。特に症状の管理が難しい重症の患者にはこれは福音になるものだと思います」

ノバルティス ファーマ株式会社は、これまで医師向けアプリ「乾癬計算TOOL」を提供しており、今後も乾癬治療に貢献して参ります。

乾癬について
乾癬は、日本で43万人［1］、世界で1億2,500万人以上が罹患しており、プラーク（局面）と呼ばれる皮膚が赤く盛り上がる皮膚病変を特徴とする慢性自己免疫疾患であり、かゆみ、鱗屑と呼ばれる銀白色のフケのようなもののはがれ、および痛みの原因となることが知られています［2,5,6］。患者さんによると、乾癬の症状は生活の質を悪化させ、心理社会的な影響を与えるとともに、日常生活に困難をきたすおそれがあります［2-4］。また、乾癬患者さんでは他の慢性疾患のリスクも増加します［4］。

参考資料
［1］.[久保田潔, 佐藤嗣道, 大場延浩 他 (2013)] ナショナルレセプトデータベースの活用可能性を探る -乾癬の疫学研究から-. 日本薬剤疫学会, 11月16日-17日 2013, 東京, 2013:39.
［2］.Facts about psoriasis. National Psoriasis Foundation Web site. http://www.psoriasis.org/document.doc?id=1492. Accessed August 1, 2014.
［3］.Rapp SR, Feldman SR, Exum ML, Fleischer AB, Jr., Reboussin DM. Psoriasis causes as much disability as other major medical diseases. J Am Acad Dermatol. 1999; 41(3 Pt 1):401-7.
［4］.Farley E, Menter A. Psoriasis: comorbidities and associations. G Ital Dermatol Venereol. 2011 Feb; 146(1):9-15.
［5］.International Federation of Psoriasis Associations (IFPA) World Psoriasis Day website. “About Psoriasis.” http://www.worldpsoriasisday.com/web/page.aspx?refid=114. Accessed August 2013.
［6］.Stern RS, Nijsten T, Feldman SR, Margolis DJ, Rolstad T. Psoriasis Is Common, Carries a Substantial Burden Even When Not Extensive, and Is Associated with Widespread Treatment Dissatisfaction. J Investig Dermatol Symp Proc 2004; 9(2):136-9.