「中柱が全くない」特殊工法の建屋により、生産形態に合わせてレイアウト変更を実施でき、さらなる業務効率化へ
株式会社寺岡精工(本社:東京都大田区/代表取締役社長 山本宏輔)のグループ会社である、株式会社デジアイズ(本社:岩手県奥州市/代表取締役社長 油井信広)は、かねてより増設を進めておりました岩手工場にPOSシステムを製造する「南西工場」、工場と倉庫の機能を併せ持つ「南工場」が竣工し、3月より本格稼働したことをお知らせします。
▲デジアイズ 岩手工場 外観
■「中柱が全くない」特殊工法で増設した新たな製造工場
デジアイズは、TERAOKAグループの国内最重要生産拠点として、POSシステムや各種計量器、包装機、値付機などの製造を行っており、国内をはじめ世界中に製品を製造・出荷しています。
この度、総敷地面積約20,000㎡の広大な土地に「南西工場」と「南工場」を新たに建設しました。どちらも場内に「中柱が全くない」特殊工法となっており、生産形態に合わせて柔軟にレイアウトを変更できる他、物の移動を安全かつ効率的に行うことができ、組立からDirect Store Delivery(ダイレクト ストア デリバリー方式:以下DSD)までの製造工程が効率化され、さらにスピーディーに製品を供給することが可能となりました。
DSDとは、組み立てや配線、データ入力やプログラムインストールなど全てのセッティングを工場で完了させ、直接お客様にお届けするTERAOKA独自のシステムです。DSDの推進により、これまで2回必要だったトラック輸送が1回で済むようになり、輸送による環境負荷も軽減。納品時の設置作業時間も大幅に削減されて、お客様満足度の向上にも寄与しています。現在、TERAOKAのPOSシステムの95%はDSDでお届けしています。
POS工場である「南西工場」の面積は約4,400㎡で、これまでのPOS工場の1.5倍の広さとなり、POSシステム生産能力を2倍に増強しました。「南工場」は、過去最大規模の総面積約5,000㎡で、工場と倉庫の機能を併せ持つハイブリット工場であり、短期プロジェクトや増産のための組立スペースを確保しつつ、物の管理と供給をより効率的に行うことが可能です。
▲南西工場
搬入口・搬出口にトラックヤードを備え、部品搬入から組立、DSD、梱包、出荷を一連の流れで作業が可能に
▲南工場
倉庫部分では容積を最大現活用するため、ラックを利用し、収納効率を高める
■環境への配慮とイノベーションの推進で、持続可能な生産消費を確保する仕組みづくりを実施
【省エネルギー活動の推進】
デジアイズは、2000年にはISO14000(環境マネジメントシステム)認証を取得し、環境にやさしい事業活動を行っています。今回、新たに竣工した南工場にも太陽光パネルを設置。従来工場設置分を除く、南工場での太陽光発電だけで工場全体の電気使用量の15%を賄っています。
【廃棄物ゼロの達成に向けて】
そして、Zero Emission(ゼロ エミッション/排出ゼロ)にも注力しています。「Pallet Delivery (パレットデリバリー方式:以下PD) 」による包装材の削減は、DSDと同時に開発された新しい輸送形態の仕組みです。POSシステムなどの大型製品の輸送のために、製品ごとに専用の輸送用パレットを設計し、包装材を使わない輸送を行います。
さらに2020年からは、中・小型製品を段ボールや発泡スチロールではなくリユース可能な専用パッドで包む「梱包レス」に取り組んでいます。このPD・梱包レスによって包装材の廃棄物を大きく削減。現場での梱包・開梱作業も少なくなり、業務改善にもつながっています。
▲梱包レスでの荷姿
デジアイズでは、今回の工場増設に伴い、地元雇用を創出し、地域経済の活性化を支援しています。新工場の本格稼働後も、社員一丸となって、地球環境への負荷低減を図りつつ、さらなる生産性向上に努め、高品質の製品を安定的に供給してまいります。
【デジアイズ 新建屋「南西工場」「南工場」概要】
所在地 |
岩手県奥州市前沢字高畑31 |
工期 |
着工 2023年03月 竣工 2024年01月 |
操業開始 |
2024年01月(本格稼働2024年03月) |
敷地面積 |
南西工場・南工場(合計):約20,000㎡ |
延床面積 |
南西工場:約4,400㎡ 南工場:約5,030㎡ |
操業開始 |
1972年11月(寺岡精工所 岩手工場より独立) |
敷地面積 |
約100,000㎡ |
延床面積 |
約38,500㎡ |
主な製造品目 |
POSシステム・包装機・値付機・各種計量器 |
■株式会社デジアイズHP URL:https://www.teraokaseiko.com/jp/digi-is/