株式会社SIJテクノロジ、株式会社イオックスと共同開発したインクジェット用めっきプライマーインク「メタロイドPP」を発売

  • TXアントレプレナーパートナーズ

プリンテッドエレクトロニクスの製造コストを大幅削減する新技術、めっき前処理工程を従来の約1/10、「2工程」に削減

※起業家支援組織TXアントレプレナーパートナーズより、会員企業のプレスリリースをお送りします。

世界最小描画の産業用インクジェット製品を開発販売する株式会社SIJテクノロジ(本社:東京都千代田区、代表取締役:増田一之)と、金属ナノ粒子を開発販売する株式会社イオックス(本社:大阪府東大阪市、代表取締役:中村克弘)は、あらゆる樹脂材料にめっき処理ができるインクジェット用めっきプライマーインク「メタロイドPP」を共同開発し、2012年2月15日より注文受付を開始します。また、2012年2月15日~2月17日に東京ビッグサイトで行われる「nano tech2012」、「Printable Electronics 2012」にて、同製品を展示します。

「メタロイドPP」は、有機ELや電子ペーパー、色素増感太陽電池などのプリンテッドエレクトロニクス製品の製造に使用可能なめっきプライマーインクです。インクジェット装置を用いて基板となる金属や樹脂にメタロイドPPを印刷し、硬化したものをめっき液に漬けるだけで、ニッケル層を形成することができます。用途に応じて銅などを重ねてめっきし、より高い導電性を持たせることも可能です。

従来の電子回路形成技術としては、絶縁体基板に回路パターンを後から付け加えるアディティブ法がありますが、これは約22のめっき前処理工程が必要であり、膨大な廃液処理、有毒排気ガス等の厳しい作業環境が問題となっています。また、基板と導電層との密着性向上のため6価クロムを含むクロム酸や過マンガン酸などによるエッチング処理が必要であり、電気電子機器分野の製造ではWEEE/RoHS指令などの対応に向けた環境負荷物質削減が課題となっています。

この度、SIJテクノロジの持つインクジェット吐出技術と、イオックスの持つナノレベルで物質制御・設計する技術を合わせることで、めっき前処理工程の大幅削減及び環境負荷物質削減が可能な本製品の開発に成功しました。「メタロイドPP」は、各種基板材料に最適な組成配合を調製し、処理温度、密着強度を調整することができます。このため、従来使われてきたエポキシ、ポリイミド基板に加え、PET、ABS、ポリカ等のフレキシブル樹脂基板等、さらに広範囲の素材への適用が可能です。

【「メタロイドPP」の主な特長】
1.めっき前処理工程を従来の約1/10に減らし、製品製造コストを大幅削減
従来のめっき前処理では約22工程が必要ですが、本製品ではその工程を「印刷、硬化」のわずか2工程に削減したため、各種製品の製造コストを大幅に削減します。また、クロム酸などの化学薬品使用も減尐し、廃液管理の手間が減り、地球環境にも優しい製品作りが可能となります。

2.低温硬化処理のため、熱に弱い樹脂(ポリカ、PETなど)にも電子回路を印刷可能
通常の導電性ペーストの処理条件は150℃以上と高温処理が必要ですが、メタロイドPPでは100℃以下の低温処理を実現。これにより、ポリカ、PET、ABSといった熱に弱い樹脂も、プリンテッドエレクトロニクスの基板として使用することが可能になります。

3.密着面が平滑で、強固な密着性
本プロセスで作製した配線は密着面が平滑で、強固な密着性であるため、高周波導電回路にも利用可能です。

4.低コスト、オンデマンドで超微細配線が可能
現在の産業用インクジェット装置の主流である「ピエゾ方式」で吐出する場合、最小40μmの配線幅が可能です。また、SIJテクノロジが持つ超微細インクジェット「スーパーインクジェット(SIJ)技術※1」を用いれば、最小10μmの配線幅で描画が可能です。メタロイドPPとSIJ技術を組み合わせることで、折り曲がる電子ペーパーなど次世代のプリンテッドエレクトロスの製造が、低コストで実現できます。

※1 スーパーインクジェット(SIJ)技術とは
本技術は、独立行政法人産業技術総合研究所ナノテクノロジー研究部門の研究成果を基に開発した、世界で最も小さな液滴吐出を実現するインクジェット技術です。液滴サイズは0.1fl(フェムトリットル)~数十pl(ピコリットル)であり、既存の産業用インクジェットやディスペンサーでは不可能であった微小領域での非接触塗布を可能にします。本技術は、日本国、米国、アジア主要国で特許登録済みであり、欧州にも申請済みです。

【「メタロイドPP」製品概要】
■製品名:メタロイドPP
■販売元:株式会社SIJテクノロジ
■製 造 元:株式会社イオックス
■発売時期:2012年2月15日より注文受付
■販売価格:仕様や使用量に応じて見積り

【nano tech2012について】
nano tech 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議は、最先端のモノづくりに欠かすことのできない基盤技術「ナノテクノロジー」に関する世界最大の展示会。ナノ材料、超微細加工技術、評価・計測分野をはじめ、各応用分野に対応した最新技術・製品が一堂に集結する。Printable Electronics 2012、Inter Aqua 2012、など計8展示会の同時開催を通じて、最先端技術と製品のマッチング創出を行う。
URL:http://www.nanotechexpo.jp/

<株式会社SIJテクノロジ 会社概要 >
■本社:東京都千代田区岩本町1-13-5 SSスマートビル3階
■代表取締役:増田 一之
■設立:2005年4月(産総研技術移転ベンチャーとして認定取得済み)
■URL:http://www.sijtechnology.com/

<株式会社イオックス 会社概要 >
■本社:大阪府東大阪市柏田西1-12-26
■代表取締役:中村 克弘
■設立:2003年10月
■URL:http://www.iox.co.jp/

<当社支援組織 「TXアントレプレナーパートナーズ」について>
株式会社SIJテクノロジはTXアントレプレナーパートナーズ(TEP)の会員です。本プレスリリースは、TEPの支援により発行しています。
TEPは、経済産業省関東経済産業局、茨城県、千葉県、東京都などをアドバイザリーボードとする運営組織と、登録制の会員により構成される任意団体です。日本初のエンジェル/メンターによる起業家支援組織として2009年11月に設立され、つくばエクスプレスの柏の葉キャンパスを拠点に活動しています。
主な活動は、起業家と投資家(エンジェル)のマッチングをはじめ、ビジネスチャンス拡大のためのネットワークの構築です。TEPでは、エンジェルは起業家に出資するだけでなく経営活動においても直接の支援を行い、またエンジェルと共に起業やビジネスに必要な様々な知識・情報の提供を行うサポート会員と協力しながら起業家を総合的に支援しており、その一環として会員企業の情報発信もサポートしています。
TEPは、今後も多くの有望な起業家へのサポートを通じて、日本を代表する企業の輩出を目指します。
[TEPの詳細については、公式HPをご覧下さい。http://www.tepweb.jp/concept/index.html ]

《株式会社SIJテクノロジに関するお問い合わせ先》
株式会社SIJテクノロジ 担当:森 大輔 TEL:029-855-7057 E-mail:pressrelease@sijtechnology.com

《TXアントレプレナーパートナーズに関するお問い合わせ先》
TXアントレプレナーパートナーズ 広報担当:蛭川・佐藤 TEL:03-4580-9104[(株)プラップジャパン内]

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この企業の情報

組織名
TXアントレプレナーパートナーズ
ホームページ
http://www.tepweb.jp/index.html
代表者
村井 勝
資本金
0 万円
上場
非上場
所在地
〒277-0871 千葉県柏市若柴173番地8 柏の葉キャンパス151街区B棟-SB-5パークシティ柏の葉キャンパス一番街・エントランスパティオ正面1F
連絡先
03-6863-4818

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