商船三井グループの商船三井テクノトレード株式会社(社長:川越美一、本社:東京都千代田区、以下「商船三井テクノトレード」)が販売する船舶用省エネ装置PBCF(Propeller Boss Cap Fins)が、海運業界の脱炭素化に貢献する技術で、過去から未来へと続く先駆的な役割を果たしてきたことが評価され、船舶海洋系の3大学会の一つ公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会より「マリンエンジニアリングの航跡~未来へ続く先達の功績~」の認定を受けました(註1)。
(5月31日の認定式にて)
1986年に商船三井、株式会社西日本流体技研、ナカシマプロペラ株式会社(開発当時の社名はミカドプロペラ株式会社)が共同開発したPBCFは、船舶の燃料消費量を平均3~5%削減する省エネ装置です。プロペラ後方に発生するハブ渦を解消することでプロペラの推進効率を改善し、大型コンテナ船1隻に装着した場合、年間約9,000トン以上のCO2排出量削減効果があります。2021年12月には「最も販売されている船舶用省エネ装置ブランド(累計個数)」としてギネス世界記録™に認定され(註2)、2024年5月末現在の販売数は4,178隻に達しました。PBCFによってこれまで累計で約6,700万トンのCO2排出量削減に貢献したと算出されており、開発・製品化から37年を経た現在でも、環境意識の高まりとともにその価値を再認識され、さらなる成長を続けています。(詳細については商船三井テクノトレードのウェブサイト(
https://www.motech.co.jp/information/)をご参照ください)
商船三井は「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」(
https://www.mol.co.jp/sustainability/environment/vision/)を策定し、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めています。本件はその達成に向けた戦略「さらなる省エネ技術の導入」に沿ったものです。グループ一丸となって持続可能なGHGネットゼロ・エミッションの実現に取り組み、低・脱炭素化社会の実現に貢献していきます。
(註1)公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会「マリンエンジニアリングの航跡とは」(
https://me-heritage.jime.jp/about.html)、「第2回「マリンエンジニアリングの航跡」認定結果」(
https://me-heritage.jime.jp/archives/2024results.html)ご参照
(註2)2021年12月24日付「プロペラ効率改善装置「PBCF」が「最も販売されている船舶用省エネ装置ブランド(累計個数)」としてギネス世界記録™に認定)」(
https://www.mol.co.jp/pr/2021/21120.html)ご参照
商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題(マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。