2023年の「クラリベイト引用栄誉賞」 ノーベル賞級の研究成果と23名の受賞者を発表 これまでの引用栄誉賞受賞者のうち71人がノーベル賞を受賞

2023年9月19日、ロンドン(英)― 人と組織を信頼性の高いインテリジェンスでつなぎ、世界の変革を促進する世界的リーディングカンパニーであるClarivate Plc (NYSE:CLVT)は、本日、5カ国の研究機関に所属する世界的な研究者23名をCitation Laureates TM として選出しました。これらの研究者は、その研究がノーベル賞級とみなされ、クラリベイトのInstitute for Scientific Information (ISI)TMの分析により選出されました。

本年の引用栄誉賞受賞者は、癌治療、ヒトマイクロバイオーム、合成遺伝子回路、スピントロニクス、デザイナー分子構造、睡眠覚醒周期、富の不平等、都市経済など、幅広い分野にわたって多大な貢献をしてきました。受賞者のうち16名は米国の学術機関に主要研究拠点を置き、日本、英国、フランスに各2名、そしてドイツには1名が在籍しています。彼らは、研究発表が頻繁に引用され、既に大きな影響力を発揮している精鋭ぞろいであり、それぞれの研究分野に変革的な影響を与えてきました。

クラリベイトのアカデミア&ガバメント部門でリサーチ&アナリティクスのSenior Vice Presidentを務めるEmmanuel Thiveaudは次のように述べています。「クラリベイトは、Web of Science TMの比類のない定量的引用データと定性的分析により、ノーベル賞会議で評価される研究者を特定しています。」

「2023年の引用栄誉賞受賞者の功績は単に注目に値するというだけでなく、クラリベイトがノーベル賞受賞に値する研究であると認定したという点で象徴的です。これらの研究者の論文が2,000回以上も引用されているのは、実にまれに見る栄誉であり称えられるべきでしょう。今年の受賞者リストは、我々の世界を一変させた数えきれないほどの発見とイノベーションの基礎を築いた、何十年にもわたる研究を評価したものです。」

2002年以来、Institute for Scientific Information(ISI)のアナリストは、生理学・医学、物理学、化学そして経済学の各分野においてノーベル賞を受賞する可能性の高い研究者を特定するために、信頼できる学術誌に掲載された論文・引用データを活用してきました。1970年以降、Web of Scienceに収録された5,800万報以上の論文や会議録のうち、2,000回以上引用されたのはわずか8,700報(0.01%)に過ぎません。クラリベイト引用栄誉賞は、これらの被引用数が非常に高い研究論文およびその著者を特定したうえで選出されます。

2002年以来、ISIの専門アナリストが選出したクラリベイト引用栄誉賞受賞者のうち71人が、その後ノーベル賞を受賞しています。

2023年の受賞者と受賞理由は以下の通りです。

生理学・医学
―――――――――――――――――――――
Carl H. June
ペンシルベニア大学(米国)

Steven A. Rosenberg
アメリカ国立がん研究所(米国)

Michel Sadelain
スローン・ケタリング記念がんセンター(米国)
癌治療のためのキメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T)を促進させる画期的な研究
For breakthrough research advancing chimeric antigen receptor T-cell therapy for the treatment of cancer
―――――――――――――――――――――
Rob Knight
カリフォルニア大学サンディエゴ校(米国)

人体の複雑な微生物生態系を明らかにする計算および実験的研究
For computational and experimental research revealing the complex microbial ecosystems of the human body
―――――――――――――――――――――
Clifford B. Saper
ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(米国)
ハーバード大学メディカルスクール(米国)

Emmanuel Mignot
スタンフォード大学(米国)

柳沢 正史
筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS) 機構長(日本)
テキサス大学サウスウェスタン医学センター 客員教授(米国)

睡眠/覚醒の遺伝学的・生理学的研究、および重要な睡眠制御因子としてナルコレプシーの病因にも関与するオレキシンの発見
For genetic and physiological studies of the sleep/wake cycle and the discovery of hypocretin/orexin as important regulators of sleep involved in the cause of narcolepsy
―――――――――――――――――――――

物理学
―――――――――――――――――――――
Federico Capasso
ハーバード大学(米国)

フォトニクス、プラズモニクス、メタサーフェスの先駆的研究と量子カスケードレーザーの発明と改良
For pioneering research on photonics, plasmonics, and metasurfaces, as well as contributions to the invention of and improvements on the quantum cascade laser
―――――――――――――――――――――
Sharon C. Glotzer
ミシガン大学(米国)

物質の自己組織化におけるエントロピーの役割の実証と、新素材を設計するための組織化プロセスを制御する戦略の導入
For demonstrating the role of entropy in the self-assembly of matter and for introducing strategies to control the assembly process to engineer new materials
―――――――――――――――――――――
Stuart S. P. Parkin
マックス・プランク研究所(ドイツ)
マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク(ドイツ)

スピントロニクスの研究、特にデータ記憶密度を高めるためのレーストラック・メモリーの開発
For research on spintronics and specifically the development of racetrack memory for increased data storage density
―――――――――――――――――――――

化学
―――――――――――――――――――――
James J. Collins
マサチューセッツ工科大学(米国)
ハーバード大学(米国)

Michael Elowitz
カリフォルニア工科大学(米国)
ハワード・ヒューズ医学研究所(米国)

Stanislas Leibler
ロックフェラー大学(米国)
プリンストン高等研究所(米国)

合成生物学の分野の先駆けとなった合成遺伝子回路の先駆的研究
For pioneering work on synthetic gene circuits, which launched the field of synthetic biology
―――――――――――――――――――――
Shankar Balasubramanian
ケンブリッジ大学(英国)

David Klenerman
ケンブリッジ大学(英国)

生物学研究に革命をもたらした次世代DNAシーケンシング手法の共同発明
For the co-invention of next-generation DNA sequencing methodology that has revolutionized biological research
―――――――――――――――――――――
片岡 一則
川崎市産業振興財団副理事長・ナノ医療イノベーションセンター センター長 (日本)
東京大学 名誉教授 (日本)

Vladimir P. Torchilin
ノースイースタン大学(米国)

Karen L. Wooley
テキサスA&M大学(米国)

革新的な薬剤および遺伝子のターゲティングおよびデリバリー手法の開発への貢献
For the development of innovative drug and gene targeting and delivery methods
―――――――――――――――――――――

経済学
―――――――――――――――――――――
Raj Chetty
ハーバード大学(米国)

経済的機会の決定要因を理解し、社会的流動性を高めるための政策の特定
For understanding the determinants of economic opportunity and identifying policies to increase social mobility
―――――――――――――――――――――
Edward L. Glaeser
ハーバード大学(米国)

都市経済と成長の原動力としての都市に関する分析と洞察。
For penetrating analysis and insights on urban economics and the city as an engine of growth
―――――――――――――――――――――
Thomas Piketty
パリ・スクール・オブ・エコノミクス(フランス)

Emmanuel Saez
カリフォルニア大学バークレー校(米国)

Gabriel Zucman
パリ・スクール・オブ・エコノミクス(フランス)
高等師範学校(フランス)
カリフォルニア大学バークレー校(米国)

所得と富の不平等とその結果に関する研究
For research on income and wealth inequality and its consequences
―――――――――――――――――――――

ISIの研究分析部門責任者であるDavid Pendleburyは、「被引用数の分析により明らかとなった2023年のクラリベイト引用栄誉賞受賞者の成果は、これまでノーベル賞を受賞した研究者と同等の偉業であり影響力を持っています。彼らのほとんどは単に被引用数の多い論文の著者というだけでなく、新たな学問分野の開拓者です。既存の学術界の様相を大きく変えた彼らの功績を称えることができ、大変光栄に思います。」とコメントしています。

受賞者の選出方法についての詳細やこれまでのクラリベイト引用栄誉賞受賞者の一覧は、引用栄誉賞特設サイト(英語)https://clarivate.com/citation-laureates/ をご覧ください。

クラリベイトについて Clarivate は、世界有数の情報サービスプロバイダーです。当社は、人と組織を信頼性の高いインテリジェンスでつなぎ、人々の視点、仕事、そして世界を変えます。学術・政府機関、ライフサイエンス・ヘルスケア、および知的財産の分野で深い専門知識と結びついたサブスクリプションおよびテクノロジーベースのソリューションを提供しております。詳細については、clarivate.com/ja をご覧ください。

本リリースは、Clarivateが2023年9月19日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳再編集(一部追記を含む)したものです。オリジナルは英文ニュースリリースをご参照ください。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

本件に関するお問い合わせ先
【日本国内】
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社
アカデミア&ガバメント
Email: marketing@clarivate.com

【日本国外:グローバル】
Rachel Scheer, External Communications Director, Academia & Government
newsroom@clarivate.com


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この企業の情報

組織名
クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社
ホームページ
https://clarivate.com/ja/
代表者
櫻井 諭
資本金
45,500 万円
上場
非上場
所在地
〒107-6118 東京都港区赤坂5丁目2番20号赤坂パークビル18階
連絡先
03-4589-3100

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