玉川大学(東京都町田市、学長:小原芳明)は、三菱地所ホーム株式会社 (本社:東京都新宿区新宿、社長:細谷惣一郎、以下 三菱地所ホーム)が推進する木造木質化プラットフォーム「KIDZUKI」との共創の取り組みとして、芸術学部の学生がデザイン・制作した木工家具を、横浜市栄区に期間限定で設置します。6月8日(木)まで複合公共施設「SAKAESTA」に設置した後、6月10日(土)・11日(日)の2日間「上郷あじさいの丘」に期間限定で設置いたします。
この取り組みは、「KIDZUKI」との地域活性プロジェクトとして、栄区を舞台に、玉川大学芸術学部 堀場絵吏講師のゼミナールが2022年10月から活動を開始しているものです。6名の学生(メディア・デザイン学科 現4年生)が横浜市栄区を調査し、そこから得た着想をもとに、木工家具の企画からデザイン・制作、設営までに一貫して携わっています。
デザインプロジェクトのテーマは「木工家具を使ったコミュニケーションスペースの提案」です。「KIDZUKI」のネットワークの一員である三菱地所住宅加工センターから提供された木材で制作した家具は、4月9日(日)から6月8日(木)までJR本郷台駅前にある横浜市栄区の複合公共施設「SAKAESTA」の2階テラスに設置した後、6月10日(土)・11日(日)の期間で同区上郷町の「上郷あじさいの丘」で行われる「上郷あじさい祭り」に設置します。
●KIDZUKI×玉川大学芸術学部 デザインプロジェクト
テーマは「木工家具を使ったコミュニケーションスペースの提案」
横浜市栄区の豊かな自然と親しみ、人と人がつながる木工家具「floow」
・第1回設置
【日 時】2023年4月9日(日)〜6月8日(木)
【場 所】複合公共施設「SAKAESTA」 2階テラス
・第2回設置
【日 時】2023年6月10日(土)・11日(日)
※6月10日(土)〜6月18日(日)に行われる「上郷あじさい祭り」開催期間中の2日間限定
【場 所】「上郷あじさい祭り」会場内 玉川大学ゼミブース
※上郷あじさいの丘 イベント広場
なお、本プレスリリースも学生が作成しました。
<デザインの背景と概要>
栄区は市内有数の緑被率の高さを誇り、東西に流れる「いたち川」、鎌倉へとつながるハイキングコースなど、横浜市にありながら自然豊かな環境を有しています。また、市内1位の高齢化率を有しながら要介護認定率が最も低く、自治会・町内会加入率が市内で2番目に高いことから、区民の方々が地域活動に対する積極的な様子がうかがえます。
本プロジェクトでは、更なるコミュニケーションのきっかけとなり、新たな居場所を提供することを目的とした木工家具を制作しました。
家具は、栄区のシンボルリバーである「いたち川」をモチーフに、川の流れから着想を得たデザインで、シンプルながらも動きのあるものを目指しました。高さの異なる3つの家具を交差させているため、机としてもベンチとしても使用できます。読書や会話、飲食、「SAKAESTA」の利用者の方々がよくされている囲碁など、自由な用途で楽しんでいただきたいです。利用者同士の視線が自然と交わるような家具の配置をすることで、アイコンタクトから始まる自然なコミュニケーションが生じることを期待しています。側面のはしご型のフレーム、中桟、天板はそれぞれボルトを外すと分解できる構造になっており、移設しやすい構造になっています。
<ネーミングとロゴ>
地域の人々に親しまれている「いたち川」に着目し、川の流れから家具デザインの着想を得ました。これを「floow(フロー)」と命名しました。「flow=流れる」から造語で、ooと2つ重ねたのは他者とのつながりの輪が広がっていくといった願いも込めています。家具の側面には、レーザー彫刻機を用いて刻印したロゴがあしらわれています。
<プロジェクトの流れ>
今回の制作は、堀場絵吏講師のゼミナールの学生6名(メディア・デザイン学科 現4年生)で行いました。「KIDZUKI」からはコンセプトディレクターでありトラフ建築設計事務所の建築家、鈴野浩一氏をはじめとしたプロジェクトメンバーが学生指導、企画・デザイン監修に参画しています。
2022年10月から活動がスタートし、現地調査では、「SAKAESTA」で行われる活動を観察したり、実際に設置をする2階テラスで紙やマスキングテープを活用したりしながら、利用者の視線の交わりを意識した家具の配置について検討しました。家具のデザイン案を各自が持ち寄り、地域の人々が使用する姿をイメージ。そこから議論を重ね、人と人が繋がるきっかけとなるようなプロダクトとすることに方向性を定めました。考案した家具について「KIDZUKI」や「SAKAESTA」の職員の方々に対し、家具のデザインコンセプト、ポスターデザイン等のプレゼンテーションを繰り返し行いました。2023年1月の最終プレゼンテーションで決定したデザイン案から家具のモックアップ(実物大模型)を制作して、2月に「KIDZUKI」からモックアップのフィードバックを受けて、家具を完成させていきました。各自担当を決め、試行錯誤しながら制作に取り組みました。
<「上郷あじさい祭り」玉川大学ゼミブースの出展>
・特別企画
【甘茶販売】...甘茶を1杯50円で販売いたします。ノンシュガー、ノンカフェインの甘いお茶です。
【竹炭ワークショップ】...同区の「本郷ふじやま公園」の竹炭を使用した「モビール」づくりを、参加費無料でお楽しみいただけます。お作りいただいたモビールは持ち帰っていただくことができます。材料がなくなり次第終了となります。
6月10日(土)〜6月18日(日)に行われる「上郷あじさい祭り」に、玉川大学のゼミブースを6月10日(土)・11日(日)の2日間限定で出展します。本ブースは、地域のコミュニケーションの場として自由にご利用いただける休憩所です。今回制作した家具「floow」を設置するほか、特別企画として甘茶販売と竹炭ワークショップを実施します。本ブースにお越しいただいた方には、消しゴムはんこで「あじさい」をモチーフにした色紙絵づくりに参加していただくことができます。みなさんで「上郷あじさい祭り」の思い出をつくりませんか? 是非ブースにお立ち寄りいただき、休憩所として思い思いにお過ごしいただければ幸いです。
<産学連携の背景>
・KIDZUKI(キヅキ)
長年にわたり木造住宅に携わり続けてきた三菱地所ホームが、より木のことを深く知り、さらなる魅力を見出すために始めた木造木質化推進の取り組み。メディアとしての活動を柱としながら木というあたらしい価値に「気づき」ながら、情報発信を行います。木の分野で活躍する多種多様なトップランナーとのネットワークを「築き」、木を媒介とした課題解決や事業領域の創造を通じて、サステナブルでより良い未来を拓きます。
・玉川大学 芸術学部
「芸術による社会貢献」を目的に、企業・自治体等の学外機関や地域との教育連携に力を入れています。社会に有用な課題設定とグループワークでの取り組みにより、社会・地域に貢献する意味の理解や、主体的、自発的にリーダーシップやマネジメント力を発揮して、チームワークを形成する力を獲得することを目指しています。
玉川学園と三菱地所ホームは、2022年10月8日に「『木』を媒介とした取り組みに関する協定」を締結しました。玉川学園では、学内の樹木の間伐を行い里山の環境を取り戻すなどの取り組みを行っており、これらの活動をさらに推し進めるため2022年4月から「Tamagawa Mokurin Project」(「Mokurin」は「木輪」の意味)をスタートさせました。
一方で2022年6月から木造木質化推進プラットフォーム「KIDZUKI」をスタートさせた三菱地所ホームは、地球環境に配慮したサステナブルな資源である「木」を活用し、幅広い背景を持つ事業者、行政や教育機関と木をテーマに共創するためのネットワークを構築し、さまざまなプロジェクトに取り組んでいます。玉川学園はこの「KIDZUKI」プロジェクトのパートナーとなりました。木への想いを重んじる両者が、木の取り組みに関して協力推進を始動しています。
▼「Tamagawa Mokurin Project」の取り組みについて
https://www.tamagawa.jp/sdgs/article/detail_010.html
▼「KIDZUKI」の取り組みについて
https://kidzuki.jp/
▼本件に関する問い合わせ先
玉川大学芸術学部アート・デザイン学科
堀場絵吏 講師
住所:〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
メール:horiba@art.tamagawa.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/