アンケートによると、購入者の約半数が「初めてオイル交換を経験」、89%が「愛車への愛着が高まった」と回答
手間を省いて「体験」のハードルを下げる
「カスタマーサティスファクション(CS/顧客満足度)から、カスタマーエクスペリエンス(CX/顧客体験価値)へ――。私はこの組織名の変更を、“視線を一歩先に進めて、お客さまに提供すべき価値を考える”と解釈しました。この商品も、そうした視線で企画した一つの例です」
こう話すのは、当社CX事業部の山田雅史さん。「YAMALUBEオイルチェンジキット」を企画したチームメンバーの一人です。
「YAMALUBEオイルチェンジキット」は、純正エンジンオイルと純正部品、さらにウエスやゴム手袋、吸油材など、オイル交換に必要なツール類をパッケージしたオールインワンのDIYキット。大手ECサイトからも購入でき、必要な小物類を一つひとつ買い揃える手間を省くとともに、買い間違えによる買い直し等のムダも防げることから、一昨年の発売以来、じわじわと販売数を増やしています。
「当社の調べによると、オイル交換を自分でされている方は、全体のわずか2割ほど。ただ、私は走ることと同様に、メンテナンスもバイクライフの楽しみの一部だと考えています」と山田さん。「その楽しさをたくさんのライダーに実感してもらいたいと願って考えたのが、極力手間を省いて、メンテナンス体験のハードルを下げることでした」と続けます。
オールインワンの「YAMALUBEオイルチェンジキット」は、モデル別に現在6種類をラインナップ
購入者の約半数は「初めてオイル交換に挑戦」
その思いは、お客さまにもしっかりと届いているようです。オイルチェンジキットの購入者を対象にしたアンケートによると、そのうち約半数が「初めてオイル交換に挑戦した」と回答。さらに88%の方が「DIYの楽しさを感じた」とし、89%が「愛車への愛着が高まった」と実感しています。
この反応に、「まさに狙い通り」と話すのは山田さんらとともに企画を担った太田裕美さん(CX事業部)です。
「アンケートのご要望欄には、いろいろなアイデアが寄せられます。たとえば、『オイルフィルターの交換は2回に1回。フィルターレスのキットがあると無駄がない』とか、『作業中にウエスが足りなくなった』、『スクーター用も欲しい』といった貴重なご意見もいただきました。こうしたご要望を可能なものから反映して、商品の進化を続けています」
キットには、さまざまな工夫も隠されています。たとえば、オイル受けとしてパッケージの外箱を再利用できる環境的配慮もその一つ。また、メンテナンスノートと連動したリマインドステッカーも、お客さまから「便利!」と好評です。
「じつは私自身も、オイルチェンジキットを使って、初めてオイル交換に挑戦しました」と太田さん。「箱を開けた瞬間のあのワクワク感、そして自己完結した時の達成感。山田さんが言う、『メンテナンスもバイクライフの一部』という言葉を心から実感できた」そうです。
取扱説明書に加え、初めての方でも楽しんでチャレンジしてもらえるよう、動画サイトで作業手順を解説