【公立/静岡文化芸術大学】「心と記憶の文化遺産」を守る 国際文化学科二本松ゼミ(伝承文学)の学生が編著した書籍『春野の民話』が刊行



文化政策学部国際文化学科の二本松康宏ゼミ(伝承文学)では、浜松市北部の中山間地域で、お年寄りから聞き取った昔話や伝説を採録し、書籍として刊行する活動に取り組んでいます。
それらの成果は年度ごとに書籍としてまとめられ、これまでに8冊を刊行。日本昔話学会等においても高い評価をいただいています。
今年度は、ゼミ生4名の編著による『春野の民話』が2023年3月21日に刊行されました。




2022年度の活動期間は2022年5月から2023年1月までに計21回。5年目となる浜松市北区春野町での調査は、町内の豊岡地区と宮川地区を訪問しました。約80名の高齢者の方にお会いし、そのうちの52名から昔話95話、伝説56話、世間話41話、言い伝え49話、合計241話を採録。調査で採録された民話は学術的な位置付けや記録価値を検証し、「民間口承文化財」としての保存と継承を目的として「方言のまま」「語り口のまま」に翻字・記録し、地域の解説などを書き添えて、書籍として編集します。


今回編著者として調査・編纂にあたったのは、二本松ゼミに所属する奥 理咲子さん、島津華梨さん、中澤明音さん、永田絵美梨さんの4名(いずれも文化政策学部3年)。そのうち1名は浜松市出身、1名は静岡県内出身、他2名は静岡県外出身です。
2020年度と2021年度は新型コロナウイルス禍により、調査規模の縮小やテーマの限定を余儀なくされましたが、2022年度は3年ぶりに自治会(集落)ごとの集団採録を再開。話者となる高齢者の皆さんには最寄りの公民館へお集まりいただき、和やかで活気ある雰囲気のなかでの採録調査が実現しました。集団採録と個別訪問を効果的に併用し、3年ぶりに本来の悉皆的調査が可能となりました。


二本松康宏教授(国際文化学科)のコメント
地域に伝えられた「伝説」、家庭の中で語り継がれてきた「昔話」、ごく身近なコミュニティのなかでまことしやかに語られた「世間話」などは、いずれも本来は「民間口承文化財」と呼ばれるべき価値を持つものです。それは地域と家庭に受け継がれた「心と記憶の文化遺産」と言えます。
近年の極端な高齢化と過疎化によって、そうした民話の伝承は風前の灯火ともいえる状況にあります。それは伝承や伝統が途絶えるというだけではなく、それを語り継いできた地域、家庭、コミュニティの断絶や消滅を意味します。
私たちのゼミの活動は、人々が暮らしの中で語り継いできた民話に意味を持たせ、住民たちに「自分たちが語り継いできた話に、実はこんな意味があったのか」「自分たちが暮らすこの土地に、そんな背景があったんだ」と再認識してもらうこと。民話を記録することは、その土地に暮らす人々の生活の誇りを記録することであり、極端な過疎化が進む地域だからこそ取り組む意義があると考えています。


書籍情報
『春野の民話』
監修:二本松康宏
編著:奥 理咲子、島津華梨、中澤明音、永田絵美梨
発行:三弥井書店
発行日:2023年3月21日
ISBN 978-4-8382-3405-9 C3039
定価:1200円(税抜)
表紙 画:川嶋結麻(本学国際文化学科卒業生)
書籍は全国の書店をはじめ、各オンラインショップで購入可能です。

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住所:静岡県浜松市中区中央2-1-1
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