建設業界の「脱炭素設計サポート事業」開始 ~環境認証ラベルEPD取得・建物のCO2排出量算定を支援~

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は2月10日、木材・建材メーカー向けに環境認証ラベルEPD※1取得推進事業と、デベロッパー・ゼネコン・設計事務所向けに「One Click LCA※2」算定受託事業を開始します。本事業を通じて建設業界全体の脱炭素設計をサポートします。

※1 EPD(Environmental Product Declaration):資源採取から廃棄までの、製品の全ライフサイクルにわたるCO2排出量を見える化したISO準拠の環境認証ラベル。
※2 One Click LCA:建物のライフサイクルにわたるCO2排出量等を見える化するソフトウェア。


【背景】 
 全世界のCO2排出量に占める建設部門の割合は約37%※3と言われており、建設業界における脱炭素化の取り組みが求められています。脱炭素化に向けて、ZEHやZEB等の普及により「暮らすときのCO2排出量(オペレーショナル・カーボン)」の削減は進んでいます。一方で「建てるときのCO2排出量(エンボディード・カーボン)」の削減は十分ではなく喫緊の課題です。当社は2022年8月に「建てるときのCO2排出量」等を見える化するソフトウェア「One Click LCA」日本版を販売し、現在デベロッパー・ゼネコン・設計事務所など様々な企業にご利用いただいています。
 今後、欧州では建設業界のCO2排出量削減に向けた規制が強化され、2030年までにすべての木材・建材に温室効果係数のデータ開示が求められる方向で進んでいます。このような動きは日本にも波及し、建設業界からメーカーに対してCO2排出量の開示要請が増えることが予想され、環境認証ラベルEPDの取得・普及を業界全体で推進する必要があります。現状では、環境認証ラベルEPD取得にかかる費用や作業負担が大きいため、木材・建材メーカーをサポートし、より取得・普及を推進していくことが重要です。
※3 出典 global alliance for building and construction(2021)

【脱炭素設計サポート事業の概要】
1.EPD取得推進事業 (木材・建材メーカー向け)
  • EPD取得ソフトウェア「EPDジェネレータ」の日本版を販売。2023年2月よりOne Click LCA社が提供する「EPDジェネレータ―」日本版を発売開始しました。EPDを取得する際には、投入する資材や製造に関わるエネルギー等のデータを集計する必要があります。このソフトウェアを利用することで、その作業の省力化と取得にかかるコストを低減できます。ソフトウェアに設定してある項目に必要情報を入力することで、ISO21930に準拠した環境認証ラベルEPDの取得申請手続きを、ソフトウェア上で完了することができます。
  • EPD取得に関する研修や申請作業のサポートを提供し、木材・建材メーカーと共にEPD製品のマーケティング活動、普及に向けて取り組みます。
    
   【EPDジェネレータによるEPD取得フロー】

2.「One Click LCA」算定受託事業 (デベロッパー・ゼネコン・設計事務所など向け)
 当社がソフトウェア「One Click LCA」を使用し、個別のプロジェクトに対するCO2排出量を算定します。建物の資材データを元に、建物全体・資材別・部位別・ライフサイクル毎など、建てるときのCO2排出量を算定しレポートを作成・提出します。ソフトウェアを購入せずにプロジェクト単位で算定を希望する方を含めたあらゆる事業者の「建てるときのCO2排出量(エンボディード・カーボン)」の見える化・削減をサポートします。

【One Click LCAソフトウェアの特長】
 建物に使用する資材データを元に「建てるときのCO2排出量(エンボディード・カーボン)」などを効率的・精緻に算定できます。国際規格ISOに準拠し、LEEDなど50以上の世界のグリーンビルディング認証に適合しています。
 (参考)  One Click LCA サイトページ : https://sfc.jp/treecycle/value/oneclicklca.html
       過去リリース : https://sfc.jp/information/news/2022/2022-08-08.html

【住友林業が目指すこと】
 住友林業グループは2022年2月に長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を発表し、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速しています。森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、バイオマス発電まで、「木」を軸にした住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし建築での木材活用で炭素を長く固定し続けることができます。「ウッドサイクル」を回し、自社のみならずお客様や取引先、そして社会全体への脱炭素化に貢献していきます。
以上
本件に関するお問合わせ先
≪リリースに関するお問い合わせ≫ コーポレート・コミュニケーション部 鎌田 ccom@sfc.co.jp
≪サポート事業に関するお問い合わせ≫ 木材建材事業本部 ソリューション営業部 lca@sfc.co.jp

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この企業の情報

組織名
住友林業株式会社
ホームページ
https://sfc.jp/
代表者
光吉 敏郎
資本金
3,275,200 万円
上場
(旧)東証1部
所在地
〒100-8270 東京都千代田区大手町1丁目3-2経団連会館
連絡先
03-3214-2220

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