大阪樟蔭女子大学(大阪府東大阪市)学芸学部ライフプランニング学科・フードスタディコースの学生有志と大阪高等学校(大阪市東淀川区)の生徒有志の混合チームが、共同でニシンを使った料理レシピを開発しました。11月20日(日)に本学フードスタディ・キッチンにて発表会および試食会を開催します。
【本件のポイント】
●大学生と高校生が共同でニシン料理を開発し、若い世代にもニシンを広く知ってもらう取り組み
●ニシン料理を普及させることで、国産ニシンの需要増加およびニシン食文化の継承を目指す
●持続可能な社会の実現に向けて、ニシンを通じてSDGs開発目標「14 海の豊かさを守ろう」について考える
【本件の内容】
■「幻の魚ニシン」を広めたい想いから料理を開発
今回ニシン料理を開発するに至った背景には、半世紀以上に渡り「幻の魚」とも呼ばれたニシンが、近年、国内の漁獲量が回復してきているにも関わらず、全国的な需要に欠け、身欠きニシンを含めた伝統食材としても消費が伸び悩んでいる現状があります。持続可能な水産業と魚食文化には、国内漁業を支える消費が不可欠です。どうにかこの現状を改善するために、ニシン文化を専門とするライフプランニング学科の濱田信吾准教授が、国産ニシンの需要増加を目指したレシピの開発を企画しました。この主旨に大阪高等学校が賛同し、大学生と高校生の混同チームによる高大連携企画として、ニシン料理の開発に取り組むことになりました。大学生・高校生がニシンの生態系サービスを含む海洋生物としての特徴と水産資源問題の現状を学び、さらには日本におけるニシン食文化の継承と国産ニシンの需要増加を目指した、''Ocean to Plate''(海と食卓とをつなげる)レシピ開発に挑戦しました。今回開発したレシピは、ニシンという食材をより多くの人に広く知ってもらうために料理コンクールにも申請しています。
■ニシンを使った3レシピが完成しました!
今年6月から始まった本取り組みでは、まず濱田准教授からニシンをサステナビリティ学と食文化論の視点から学び、次に調理学を専門とする坂根正史准教授からレシピ開発の指導がありました。小骨が多いニシンをいかに食べやすく調理するかが今回の課題でしたが、学生達は、坂根准教授からアドバイスをもらいながら食べやすく調理し、何度も改良を繰り返して「りんごとにしんのミルフィーユフライバーガー ガーリックポテトフライ添え」、「フルーティーな味わい バルサミコソースのニシンソテー」、「ニシンのオープンサンド」の3レシピを完成させました。発表会当日は、ニシン料理の発表、試食とともに、開発に携わった学生・生徒が各料理のプレゼンテーションでニシン料理の魅力をPRします。
■SDGs開発目標「14 海の豊かさを守ろう」に貢献
本取り組みを通じて、SDGs開発目標「14 海の豊かさを守ろう」に関わり、生活を豊かにする食文化の多様性、日本の食文化を支える水産業と海の環境の現状と未来について考えながら、持続可能な社会の実現に向けて消費者である私達ができることを企画して実践しています。大学生と高校生が共同で取り組むことにより、SDGsをさらに盛り上げるとともに、ニシンを通じて魚食文化や水産業、海の環境について広く知ってもらうことを目指しています。
●りんごとにしんのミルフィーユフライバーガー ガーリックポテトフライ添え
特徴:北海道で漁獲されるニシンに合わせて北海道産のりんごを使用。ミキサーにかけてニシンがもつ甘みと風味を入れたパテを使用したフライドフィッシュに、りんごの輪切りをトッピングしました。さらにタルタルソースには、なにわの奈良漬と言われる「飛鳥漬け」を細かく刻んで入れています。酒粕などの独特の風味を持つ地元大阪の奈良漬けを使うことによって、味にアクセントを加えました。
●フルーティーな味わい バルサミコソースのニシンソテー
特徴:国内での漁獲量が増えたのなら、ぜひ生鮮ニシンの流通と消費拡大に一役買いたいと考えました。酸味のあるバルサミコソースを使用し、北海道産ニシンを若い世代にも受け入れられるように洋風のレシピを考案しました。ニシンに細かい切り込みを入れることによって、取り除くことができなかった小さな小骨も細かく砕き、高齢者でも子どもでも食べられるように工夫をしました。
●ニシンのオープンサンド
特徴:北欧のニシン料理を参考にしながら、オシャレかつ手軽に誰でも作ることができるレシピを目指し、オープンサンドを考案しました。身をほぐしたニシンを入れた卵焼きや、ニシンの甘露煮をトッピングに使うことによって、和の味も取り入れました。また、北海道での漁獲量が増えてきているので、マッシュポテトに使用するジャガイモも北海道産にこだわり、地域色を出すように工夫しています。
ニシン料理開発発表会・試食会
日時:11月20日(日) 10:30~12:30
場所:大阪樟蔭女子大学 芳情館1F フードスタディ・キッチン
内容:ニシン料理の発表(学生・生徒によるプレゼンテーション)、試食会、キッチン見学など
大阪高等学校
大阪府東淀川区相川に位置する大阪高等学校は、創立者 深川重義先生が教育者としての豊かな見識と情熱のもと昭和2年「日本大学大阪中学校」として創立、昭和23年名称を大阪高等学校と改め、さらに平成20年共学化、一層社会人として活躍する有能な人材の育成に努めてまいりました。
現在、文理特進・総合進学・探究の3コース制として生徒数2,000名を超えます。その伝統と歴史を誇りながら新しい時代に目をむけ、教育の充実と発展のため真の教育の姿を追求しています。
▼本件の詳細
・樟蔭学園プレスリリース
https://www.osaka-shoin.ac.jp/files/2316/6753/9271/2022.No.30_nishin.pdf
▼本件に関する問い合わせ先
学園広報課
梶田・井上・江田
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