株式会社グリーンパワーインベストメント(以下、「GPI」)は、特別目的会社(SPC)合同会社グリーンパワー石狩(2016年2月設立)を通じ、建設工事を進めておりました、石狩湾洋上風力発電事業(以下、「本事業」)にかかわる融資契約(以下、「本融資」)を締結いたしましたので、お知らせいたします。
本融資は、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社日本政策投資銀行、三井住友信託銀行株式会社、ソシエテ・ジェネラル銀行、株式会社新生銀行を共同主幹事として組成されたプロジェクトファイナンスです。
本事業は、2019年3月に事業計画認定を受け、設備容量112,000 kW(接続容量99,990kW)の洋上風力発電所を建設・保守・運転し、完工後20年間にわたり再生可能エネルギーの固定価格買取制度に基づき北海道電力ネットワーク株式会社に売電するものです。
本事業の推進において、石狩市、小樽市、石狩湾新港管理組合、石狩湾漁業協同組合および地元関係者の皆様の多大なご協力をいただきましたこと、感謝申し上げます。今後もご期待に応えられるよう、環境および安全に配慮して建設工事を進めてまいります。
GPIは、今後も再生可能エネルギーの普及拡大を通じ、地域の文化的価値を守り、地域の資産や強みとなるようなエネルギーづくりを加速してまいります。
■プロジェクトの特徴
本計画は、石狩湾新港港湾区域の一部(約500ヘクタール)に港湾法に基づき、大規模洋上風力発電設備を設置するものです。
同港湾管理組合による洋上風力発電事業の公募に参加し、2015年に事業実施予定者として採択された上で、事業を推進しています。本事業を通じて地域の水産業との共存共栄や地産エネルギーを様々な形で活用する研究開発にも取り組んでまいります。
北海道のエネルギー拠点として注目される同地区で、日本でも前例のない洋上風力発電所の設置に向け、挑戦を続けています。
■プロジェクト概要
事業会社名 合同会社グリーンパワー石狩
会社所在地 東京都港区赤坂一丁目11番44号赤坂インターシティ
発電設備設置地 北海道石狩湾新港 港湾区域の一部
設備容量 8,000kW×14 基 112,000 kW(接続容量99,990kW)
世帯数換算 約83,000世帯
CO2削減量 約202,000 t-CO2/年
売電先 北海道電力ネットワーク株式会社
運転開始予定 2023年12月
売電期間 20年間
■事業経緯
2007年: 日本における洋上風力の実施性検討を開始
2008年: 全国の重要港湾の調査開始
2009年: 好風況と将来の拡張性の観点から石狩湾新港を特定
2011年: 日本初となる民間企業による防波堤上への風況観測機設置を実現
各種開発行為を本格的に開始
2012年: 国交省港湾局が港湾区域内への洋上風車導入に関するマニュアルを公表
2013年: マニュアルの公表を受け、石狩湾新港管理組合が港湾計画を変更し、洋上風力を設置する為のエリアを港湾区域内に設定
2015年: 公募により当社が事業実施候補者として正式に選定を受ける
2018年: 系統連系契約の成立
2019年: 事業計画認定の取得(FIT単価36円/kWh確定)
北海道電力株式会社と石狩湾における洋上風力発電事業などに関する連携協定書を締結
2020年: 陸上部分から先行工事に着手
2022年: 本格的な洋上風車ならびにジャケット基礎構造に対する日本初となる認証を取得。洋上での杭工事を完了
■事業の特徴
1.
国内最大規模の洋上風力と蓄電池を保有する施設
2.
日本初となる大型洋上専用8MW機風車の導入
3.
日本で初導入となる風車基礎としてのジャケット構造
4.
国内最大規模の自航式SEP船(自己昇降式作業台船。Self-Elevating Platformの略)を活用した工事
5.
日本初の洋上⾵⼒発電の余剰電⼒による⽔素製造および利活⽤に向けた調査に関するNEDO公募事業に採択
6.
日本初となる洋上風力発電向けジャケット基礎構造によるウィンドファーム認証の取得
■事業参画企業(工事関連に携わる主要企業の一部抜粋、順不同)
事業主:株式会社グリーンパワーインベストメント(合同会社グリーンパワー石狩)
風車供給事業者:シーメンスガメサリニューアブルエナジー株式会社
元請施工事業者(陸上部):鹿島建設株式会社
元請施工事業者(洋上部):清水建設株式会社、日鉄エンジニアリング株式会社
その他主要工事関連企業:岩田地崎建設株式会社、住友電気工業株式会社、東急建設株式会社、東芝三菱電機産業システム株式会社、日鉄鋼構造株式会社、日鉄物流株式会社、日本通運株式会社、深田サルベージ建設株式会社、古河電気工業株式会社、北海電気工事株式会社、株式会社森長組、Samkang M&T CO.,Ltd、Samsung SDI 他