東日本電信電話株式会社(代表取締役社長:井上 福造、以下「NTT東日本」)、株式会社NTT DXパートナー(代表取締役社長:矢野 信二、以下「NTT DXパートナー」)、日本大学三軒茶屋キャンパス(危機管理学部長:福田 弥夫、スポーツ科学部長:小山 裕三、以下「三軒茶屋キャンパス」)、株式会社ベネッセi-キャリア(代表取締役社長 原野 司郎、以下「ベネッセi-キャリア」)は、激しく変化する社会で必要とされる人材育成をめざし、大学IR
※1の活動を通して多角的なデータ分析やAI予測モデルを活用するなど最新の知見に基づいた学生支援を展開しています。卒業生を対象とした学修満足度向上調査Webアンケートでは、卒業生の82.2%から「指導に満足した」との回答を得られました。
※1:大学IRとは学内にあるデータを集積・収集、分析し、そこから導き出される結果から、学内での意志決定や改善活動を立案・実行・検証するための支援を行う活動を指します。
1.背景
VUCAの時代で不確実性の高い状況に直面している中、激しく変化する社会であることを前提とした人材育成が、民間企業だけでなく大学でも求められています。しかしながら三軒茶屋キャンパスを含めた大学の現状は、オンライン授業の増加に伴い、学生間・学生と教員間のリアルのコミュニケーションが減少しており、今まで以上に学生個人のニーズや学修成果の把握が複雑化しています。
このようなキャンパスの変化に対応するため、NTT東日本・三軒茶屋キャンパス・ベネッセi-キャリアは、「これからの時代に活躍できる人材育成」と「支援を必要とする学生へのサポート強化」の2つをテーマに検討を開始しました。
2.概要
2021年4月に「NTT東日本・三軒茶屋キャンパスの教職員・ベネッセi-キャリア」をメンバーとしてAIを活用した大学IR ワーキンググループを発足し、学生の学びの質向上に向けて「①GPS-Academic(以下、GPS-A)のアセスメントを活用したカリキュラムの見直しや授業内容改善」、「②AI予測モデルを活用した今支援を必要としている学生の支援強化」を推進してきました。また、本取り組みのプロセスや結果を三軒茶屋キャンパスのFD(ファカルティ・ディベロップメント)
※2会議で報告し、教職員の枠を超えてキャンパス一丸となって取り組んできました。
※2:FD(ファカルティ・ディベロップメント): 「大学教員の教育能力を高めるための実践的方法」のことであり、大学の授業改革のための組織的な取り組み方法を指す。
取り組み①:GPS-Aのアセスメントを活用したカリキュラムや授業内容改善の推進
三軒茶屋キャンパスでは、日本大学で掲げる基本理念を構成する8つのコンピテンス(包括的能力)の成長を可視化するために、ベネッセi-キャリアが提供するGPS-Aというアセスメントによる客観的評価・分析を行っています。そのアセスメントで得られたデータを多角的に分析。そこから得られた知見を講義内容の改善や学生支援にフィードバックし、学生支援の質の向上に向けて取り組んでいます。
*コンピテンスとGPS-Aの測定項目は連動しています。
取り組み②:AI予測モデルを活用して「今支援を必要としている学生」の支援を強化
オンライン授業の増加に伴い、学生間・学生と教員間のリアルのコミュニケーションが減少しており、進路や就職活動について教職員に相談する機会が減少して、一人で悩みを抱える学生も増えていると考えられます。AI予測によって不安を感じている学生を抽出し、教職員が面談などを行い積極的な学生支援を行うことで、「通学時間が長く対面授業に戻るのが不安」「就職活動がうまくいかなく、どこに相談すればいいのか分からない」などの学生の悩みを聞きだすことができ、従来の取得単位数などのデータだけでは気付けないケースもカバーできるようになりました。
3.三軒茶屋キャンパスおよび各社の役割
4.今後の展開
NTT東日本は今後もNTTDXパートナーとの連携を強化し、データに基づいた意思決定を支援することで、日本の学生一人ひとりが自分らしい生き方を実現していけるように様々なパートナーとも連携して「AIを活用した大学IRソリューション」を提供していきます。
NTTDXパートナーは、今回ご提供したAI予測、データ分析・可視化によるソリューションを今後もさらに高度化し、大学と共にさまざまな課題解決や新規事業開発に取り組んでいきます。
三軒茶屋キャンパスは今後も産学連携して、今までの「経験や勘」に頼った支援ではなく、多角的なデータ分析やAI予測モデルなどを活用した、より学生一人ひとりに寄り添った支援を推進し、時代を越えて常に「価値」をもった人材を育成することをめざしていきます。
ベネッセi-キャリアは今後も学修成果を可視化・検証する「GPS-Academic」を通じて、日本の大学およびその大学に通う学生一人一人の「学び」を可視化し、学生の成長に寄与する活動を支援していきます。