晃華学園中学校高等学校(校長:西山恵子)と、東日本電信電話株式会社 東京事業部 東京武蔵野支店(支店長:相原 朋子、以下「NTT東日本」)は、VR映像と仮想空間(DOOR™️ *1)を活用し、「ジオパーク」に関する社会科の特別授業を共同で企画し、2022年3月22日に晃華学園中学校にて実施しました。
*1:DOOR™️はNTTが提供するVR空間プラットフォームです。
1.背景・目的
晃華学園中学校高等学校では、コロナ禍に先駆けてICT機器を活用した授業を積極的に行っており、NTT東日本はICTのパートナーとして、晃華学園のICT教育の根幹となるネットワークやセキュリティ対策を共に整備してまいりました。この度、共同でICTの更なる活用による新たな授業の形を実証することとなりました。
晃華学園中学校高等学校はユネスコスクールであると同時に、地域ESD活動推進拠点の1つであるため、今回の取組みの題材として、関東エリアで「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されている「伊豆半島ジオパーク*2」を選定しました。地形の成り立ちや固有の地域の魅力について生徒自ら調べ、SDGsの観点に沿った環境保全について理解を深めることを目指しました。
*2:伊豆半島ジオパーク
https://izugeopark.org/
2.VR実証授業の概要
仮想空間(DOOR™)内に伊豆半島ジオパークの「城ヶ崎海岸」「大室山」「浄蓮の滝」で実際に撮影したVR映像や、それぞれのスポットについて生徒たちが説明した資料をルームごとに掲示し、生徒たちの双方向性のコミュニケーションを実現しながら学習をしました。
現在コロナ禍で遠方へ行くことがなかなか難しい中で、VRを活用することでジオパークについて没入感をもって理解し、より興味を深めることを目指すと共に、日本においてジオパークの認知度を高めるにはどうすればよいのか、また将来にわたってジオパークの魅力を保全し伝えるためには何ができるのかについて考えるきっかけとなりました。
<授業の様子>
本授業は有志の中学1,2年生の特別授業として開催しました。発表者となる生徒は教壇と遠隔(自宅)に分かれ、DOOR™️ルーム内でアバターを操作しながらVR映像や自ら作成した発表資料を元に説明し、教室で発表を聞く生徒と双方向で質疑応答などのやり取りをすることで伊豆半島ジオパークへの理解を深めました。
授業後、参加した生徒からは、「VR自体は聞いたことがあったが、体験したことはなかった。地理や歴史など他の授業でも使えると思った。」「伊豆半島の成り立ちから深く調べ、発表で使う写真やデザインを事前に相談しながら全部自分たちで発表構成を考えた。映像を操作しながらの発表は、慣れない操作だったので難しかったが、授業を通して伊豆半島の自然への理解が深まり、達成感を感じた。」との声を頂きました。
<DOOR™️ルーム内イメージ>
<授業実施日>
2022年3月22日(火) 10:00~11:00
<参加者>
晃華学園中学校生徒 1,2年生 約20名
3.今後の展開
VRを用いた授業は、時間・空間を超えて様々な場面を疑似体験することができるため、その場面を自分事として捉え、生徒が積極的に学習に取り組みやすくなることも期待されます。NTT東日本では今回の実証を踏まえ、仮想空間(DOOR™)をはじめとしたICTの活用による授業の新しい形の提案や教育コンテンツの充実など、様々な分野への展開を検討して参ります。