デロイト トーマツ調査:企業の調達責任者の優先課題、コスト削減に加え、DXや社会的責任など、より複雑に

デロイトが世界40か国の企業における調達責任者(CPO)を対象に調達領域における課題・現状認識などについて調査しまとめた「Global CPO Survey2021」の日本語版を公開

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、グループCEO:永田高士)は、世界40か国の企業における調達責任者(CPO:Chief Procurement Officer)400名以上を対象に調達領域における課題・現状認識などについて調査しまとめた「Global CPO Survey2021」の日本語版を発行しました。このサーベイはデロイト グローバルが2011年以降、調達領域における重要な課題やビジネス機会に関するベンチマークとして発信しているものです。

今回の調査結果からは、DX(デジタル変革)の必要性の高まり、またSDGs(持続可能な開発目標)の浸透をはじめとした企業の社会的責任に対するステークホルダーの意識の変化などを背景に、調達責任者の優先課題が複雑性を増していることが明らかになっています。また、パフォーマンスの高いCPOは、コスト削減のみならず、持続可能性/多様性やリスク/コンプライアンス、イノベーション実現施策など幅広いKPIを測定・管理している傾向を指摘しています。その上でレポートではパフォーマンスの高いCPOの傾向を分析し、複雑性が増す調達課題への対応に関して「アジャイル」をキーワードに提言しています。

レポートは以下リンク先よりご確認ください。

Global CPO Survey 2021
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/operations/articles/scm/cpo-survey.html

【主な調査結果】
■CPOにとっての優先事項

今後12ヵ月の各ビジネス戦略における優先事項についてCPOが回答した結果、選択肢上のほぼ全ての項目において、優先度が明確に高まっていることが明らかになった。「運用効率の促進」「コスト削減」といった点が最重要事項として位置づけられる一方、「デジタル変革」の重要性が劇的に高まっている(2019年度比12.7pt増)。また、 「企業の社会的責任(CSR)の改善」の増加も同様に大きく伸びている(2019年度比12.3pt増)。CPOが取締役会・経営会議等に報告している優先事項の平均数は増加し、各事項の相対的な重要性も全体として増加しており、CPOの抱える課題は複雑性を増している。
■CPOが測定・管理するKPI
複雑化する調達課題に対して、パフォーマンスの高いCPO(ハイパフォーマー)とその他のCPOの比較を行った結果、ハイパフォーマー※は幅広いKPIを明確に測定・管理していることが明らかになった。コスト削減に関するKPI管理をしている割合では両社にほぼ差異がない一方で、例えば持続可能性/多様性の目標に関してはハイパフォーマーの63.1%がKPI管理を行っている一方、その他のCPOでは36.14%に留まっている。
※調達の「計画に対する実績」やステークフォルダーへの影響範囲、調達レベルの影響力、労働生産性などの指標で上位1/4に入るCPOをハイパフォーマーとしている。


■次世代テクノロジーの活用状況
CPOにとっての優先課題の中でもDXに関する導入状況をハイパフォーマーとその他で比較した結果、全般的に導入状況に大きな開きがあることが分かった。

個別のテクノロジーを見た場合「次世代」テクノロジーの導入が現時点で最も進んでいるのは、記述型データ等の高度なアナリティクスや可視化と、日常の業務で行われる典型的な反復作業の自動化を支援するためのRPAの分野である。RPAに関しては両者の差異が最も少なく、AIやコグニティブ(認識)技術の導入では差が広がる。RPAに関してもハイパフォーマーとその他では完全導入の割合には大きな開きが見られた。
■CSRパフォーマンスへの自己評価
優先課題のうち、CSRに関しての対応状況について個別分野ごとにハイパフォーマーとその他で比較した。

ハイパフォーマー、それ以外を含めて最も優先度が高い分野は、規制及び地政学的コンプライアンスとなった。

ハイパフォーマーとその他の差は、高い優先度で対応する、と答えた割合の違いで現れており、特に人権と社会的責任の分野や環境保全の分野において差が大きく表れた。

今回の調査結果では、CPOの優先度が複雑化し、求められる役割が変化していることが明らかになっています。そしてその役割は従来からある、コスト削減のために交渉、支出削減、契約管理を行うオペレーターの役割や、管理者としての役割を超越し、変革のカタリストや聡明なストラテジストとしての役割に移行してきていると言える、としています。そしてその複雑な役割を果たすためのカギとして「アジャイル」を挙げ、デジタル変革、業務変革の必要性をレポートでは述べています。
本件に関するお問合わせ先
<報道機関の方からの問い合わせ先>
デロイト トーマツ グループ 広報担当 高橋
Tel: 03-6213-3210 Email: press-release@tohmatsu.co.jp

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
デロイト トーマツ グループ
ホームページ
https://www2.deloitte.com/jp/ja.html
代表者
木村 研一
資本金
100,000 万円
上場
非上場
所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-3丸の内二重橋ビルディング
連絡先
03-6213-3210

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • デジタルPR研究所