仮想生物学的同等性のSimcyp MechDermAモデルに対する4回目のFDA助成金
2021年9月20日、ニュージャージー州プリンストン - バイオシミュレーションの世界的リーダーであるサターラ(NASDAQ銘柄コード:CERT)は、本日、米国食品医薬品局(FDA)からより安全性、迅速性、費用対効果に優れたジェネリック医薬品の開発を可能にする生物学的同等性のバーチャル評価(Virtual Bioequivalence、VBE)用バイオシミュレーションモデルの検証および利用拡大を支援する助成金プログラムに採択されたことを発表しました。
生物学的同等性(BE)試験では、試験製剤と標準製剤の吸収速度および量に有意な差がないことを検証します。臨床試験の実施には多額の費用がかかるため、BEの証明はジェネリック医薬品の承認における大きな課題となっています。生理学に基づく薬物動態(PBPK)モデリングをはじめとするモデリング&シミュレーション技術は、製薬企業におけるBEのバーチャル評価を推進し、臨床試験の必要性低減あるいは免除を促すことで、このような課題の解消に貢献します。
サターラのSimcyp事業部門トップのロブ・アシュバリー氏(Rob Aspbury)は次のように語りました。「この助成金プログラムに採択され光栄です。また、米国FDAと協力して手頃な価格のジェネリック医薬品の開発プロセスの加速に貢献できることを誇りに思います。このプロジェクトは、サターラのバイオシミュレーションモデルの予測性能、信頼性、柔軟性の実証を推進することを目的としており、最終的には患者さんに利益をもたらします。」
サターラのシニア・サイエンティフィックアドバイザーとメカニスティック・ダーマル・モデリングの責任者を兼任するセバスチャン・ポラク博士(Sebastian Polak, Ph.D.)は、「Progressing integration of in vitro topical formulation characterisation, release and permeation data to the next level - PBPK based extrapolation to bioequivalence assessment in virtual populations
(
https://reporter.nih.gov/search/mVQxbTOOGkyMTav3XKr-HQ/project-details/10356642 ) (外用剤のin vitro特性、放出および膜透過データの統合を次段階に進める検討 - 仮想集団を用いたPBPKモデルの外挿に基づく生物学的同等性評価)」と題されたプロジェクトの主任研究員です。サターラによるSimcyp MechDermAモデル構築プロジェクトは今回で米国FDAの助成金プログラム通算4度目の採択となります。さらに、Simcyp MechDermAモデルは、2019年、米国FDAに対するジクロフェナクナトリウム外用ジェル剤のジェネリック医薬品の医薬品簡略承認申請(ANDA)において、当該製剤のBEを証明する根拠として使用され、承認取得に貢献しました。今回のプロジェクトでは、新たにマイクロスフェアやリポソームといった複雑性の高い多層製剤や高度な薬剤放出技術へのモデルの適用とin vitroデータ活用に関するベスト・プラクティスの定義を目標としています。
ポラク博士は、最後に次のように述べました。「生物学的同等性の証明は、皮膚外用剤のジェネリック医薬品開発において特に複雑です。皮膚透過性に基づく外用薬のバイオシミュレーションをさらに最適化するこのプロジェクトの責任者を務められることを光栄に思います。米国FDAによる今回の助成を活用することで、当社のMechDermAモデルを用いたBEのバーチャル評価をさらに推進し、より多くのジェネリック医薬品の臨床試験の合理化または免除の実現に貢献していきます。」
サターラについて
サターラは、バイオシミュレーションソフトウェアと科学技術を用いて、従来の創薬・開発を変革し、医薬品をよりスピーディーに患者さんに届けることをミッションとしています。世界61カ国にわたる1,650社のバイオ医薬品企業、主要学術機関、主要な規制当局がサターラのソフトウェアやコンサルティングサービスを利用しております。