トランスジェンダー当事者とアライによる「トランスジェンダー 映画祭2021実行委員会」は、2021年10月15日より「トランスジェンダー 映画祭2021」をオンラインにて開催いたします。本映画祭は、トランスジェンダーをテーマにした映画祭で、ドキュメンタリー映画4作品および短編アニメ1作品の計5作品を上映します。
映画「Major(メジャーさん)!」より
本映画祭を企画した背景としては、ここ数年トランスジェンダーに対する誤解や偏見が、以前よりも拡散されやすくなっていることがあります。特にトランスジェンダーの女性に対して、外見を嘲笑したり、「女装した性犯罪者の男と見分けがつかない」など悪意をもって差別を扇動するような書き込みがSNS上などで急増しています。
LGBTという言葉は広く知られるようになりましたが、トランスジェンダーについてはまだまだ誤解や偏ったステレオタイプの認識が広がっています。本映画祭では、さまざまな人種、民族、文化圏のトランスジェンダーの人たちの生き方にフォーカスをあてたドキュメンタリー作品を中心に上映します。東京五輪でも話題になったトランスジェンダー とスポーツをめぐる作品や、伝統的に男女二分的ではない性別のあり方が受容されてきたハワイの文化を描く作品、激しい差別を受けてきたアメリカの有色人種のトランスジェンダーコミュニティを描いた作品、トランスヘイトと戦う家族の作品など、さまざまな作品があります。
作品を通じて多くの人にトランスジェンダーの生身の姿を知ってもらうこと、またトランスジェンダー当事者にとっても、自分のアイデンティティをのびのびと模索するエンパワメントの機会としてもらうことを目指しています。
■開催概要
企画名:トランスジェンダー映画祭2021
日時:前期・後期にわけて開催。それぞれの期間内で動画共有サイトVimeoにて上映
前期:10月15日(金)14時〜 10月17日(日) 23時59分
後期:10月29日(金)14時〜 10月31日(日) 23時59分
主催:トランスジェンダー 映画祭2021実行委員会
協力:関西クィア映画祭、Team Respect& Solidarity(TRanS)
ウェブサイト:
https://transmovie2021.peatix.com/
チケット:1作品 700円、全作品通し券2,300円
問い合わせ先 : transgenderfilmfestival@gmail.com
■上映作品 ※全作品日本語字幕付き
[前期]10月15日(金)14時〜 10月17日(日) 23時59分
1.映画「ゲームフェイス」(2015年/ベルギー、米国 )
UFC(総合格闘技チャンピオンシップ)の女子王座を狙う総合格闘家のファロン・フォックスは、トランスであることを理由に「女子リーグで闘うのはフェアじゃない」とバッシングを受けてしまう。高校バスケ選手のテレンスは、セクシュアリティを理由に、長年所属したチームのレギュラーから外された経験を持つ。
東京オリンピックでも話題となった、スポーツ界におけるLGBTの"闘い"を追うドキュメンタリー作品。
2.短編アニメ「カパエマフの魔法石」(2020年/米国(ハワイ))
ワイキキビーチのパワースポット、4つの魔法石。この魔法石の歴史とは?太古ハワイ王国の言い伝えのお話。(3とセット上映)
3.映画「アロハの心をうたい継ぐ者」(2014年/米国(ハワイ))
太古ハワイ王国では、男性と女性、そして男性と女性の両方を持ち合わせるマフが、自然と調和し暮らしていた。しかし植民地支配によりハワイ文化は抑圧され、マフも抑圧や差別の対象となってしまう。
現代のハワイでクムヒナ(ヒナ先生)は、マフとして、植民地支配で奪われたハワイ文化の心を若い世代に受け継いでいる。尊敬される先生、誇り高いハワイ人マフ、現代西洋社会を生きるトランス女性。そんなクムヒナの生きるハワイを描いたドキュメンタリー作品。(2とセット上映)
[後期]29日(金)14時〜 10月31日(日) 23時59分
4.映画「Major(メジャーさん)!」(2015年/米国)
1969年6月、アメリカのLGBT史を変えるストーンウォールの暴動が起きた。そのまっ只中にいたひとり、メジャーさんは78歳になった今でも投獄されたトランスジェンダーたちに手紙を書き続ける。家族から見放された人たちを娘たちとよび、数えきれない人たちからママと慕われる彼女のたどった人生とは?トランスコミュニティの愛と闘いを描く至極のドキュメンタリー作品。
5.映画「最も危険な年」(2018年/米国)
トランスジェンダーの人口は1%未満。マジョリティの無知は、しばしば少数派への偏見や不安に結びついてきた。2016年米国ワシントンでは、トランスジェンダーのトイレ利用を制限する法案が議論されることに。
「トランスジェンダーは出生時の性別のトイレを使うべきだ」そのような主張に対し、トランスジェンダーの子を持つ親たちが立ち上がる。差別と戦う武器は、自分たちのありのままの物語を語ること。日本でも広まりつつあるトランスヘイトの問題を考える上で必見のドキュメンタリー作品。
■トランスジェンダー 映画祭2021実行委員会 コメント
ここ数年、トランスジェンダーに対する誤解や偏見がインターネット空間を中心に以前よりも拡散されやすくなっています。2018年にお茶の水女子大学がトランスジェンダー女性の受け入れを認めた直後から、特にトランスジェンダーの女性に対して「男体持ち」とことさらに性器のことを持ち出した侮辱や、「女装した性犯罪者の男と見分けがつかない」などの悪意をもって差別を扇動する書き込みが急増しました。現在もSNSには当事者の外見を嘲笑したり、当事者の書き込みを曲解して大量のいやがらせリプライを浴びせたり、といったことが続いています。
LGBTという言葉は広く知られるようになりましたが、トランスジェンダーの実態を知らない当事者が多いことが背景にあると私たちは考え、映画を通じて、たくさんのトランスジェンダーの人たちの生身の姿をしってほしいと願っています。また映画はトランスジェンダー当事者にとっても、自分のアイデンティティをのびのびと模索するこの上ないエンパワメントの機会になると思っています。
※このリリースは虹色PRパートナーが配信しています。
■虹色PRパートナーについて
虹色PRパートナーは、特定非営利法人虹色ダイバーシティと株式会社プラップジャパンによる共同プロジェクトです。LGBTなどの性的マイノリティがいきいきと働ける職場づくりのための調査・講演・コンサルティングなどを行う虹色ダイバーシティと、広報・PRの支援・コンサルティング事業を通して社会・文化の発展に寄与するプラップジャパンの強みを生かし、様々な企業や団体の、LGBTなどの性的マイノリティに関連するコミュニケーション上の課題を解決することで、よりよい社会づくりに貢献することを目指します。