アルプスアルパイン、新型コロナウィルス感染対策に有用な空気環境センサモジュールを開発

CO2や温湿度などを高精度に検出して周辺環境をモニタリング

 アルプスアルパイン株式会社(TOKYO 6770、代表取締役社長執行役員:栗山 年弘、本社:東京、以下「アルプスアルパイン」)は、周囲の二酸化炭素(CO2)濃度と温湿度を高精度に検出する空気環境センサモジュールを開発しました。飲食店やエンタテインメント施設などでご利用いただくことで、室内の換気状況および温湿度のモニタリングを可能とし、新型コロナウィルスの感染対策に貢献します。本モジュールにはCO2・温湿度センサのほか、PM2.5や揮発性有機化合物(VOC)、アルコールを検出するセンサの複合搭載も検討可能。地球温暖化対策に貢献する白物家電での省エネ機能や安全な移動に貢献する運転手の居眠り防止機能など、幅広い用途での採用に向けて市場調査を進めます。2022年度から量産を開始する計画です。
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取り組みの背景
 新型コロナウィルスの世界的な感染拡大は、ワクチン開発が進む一方で収束の目途は立っていません。厚労省からは、集団感染が確認された場所で共通する条件として、「換気の悪い密閉空間であった」「多くの人が密集していた」「近距離(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声が行われた」の3つが挙げられています。この対策として、飲食店やエンタテインメント施設など人が密集する空間を提供する事業者では、人数制限や営業時間の短縮、アルコール消毒・検温の実施、換気などさまざまな工夫を凝らして感染対策に努めています。

 とりわけ換気においては、常に窓や出入口を開放する常時換気を行うも、室内の温湿度を乱してしまい、人々の過ごしやすい環境を阻害してしまう懸念があります。一方で、温湿度調整を優先した定期的な換気では、新型コロナウィルスの感染対策につながる有効な換気ができているか判断する難しさに課題があります。よって、最適な換気タイミングを把握するための高精度なCO2センサと、換気によって乱れた温湿度を快適な状態へ戻すための高精度な温湿度センサのニーズが高まっています。

 センサの技術領域を強みとするアルプスアルパインでは、これまでCO2や温湿度のほかにも気圧、荷重、電流などさまざまな対象の変化量を検出するセンサを開発し、自動車や家電、スマートフォン、産業機器など多様な製品に採用されてきました。この知見を生かして新型コロナウィルス感染拡大の防止に貢献すべくこの度、本空気環境センサモジュールを開発しました。
取り組み内容
 この度発表する当社の空気環境センサモジュールはSensirion社との協業により開発した製品です※1。本製品は周囲のCO2濃度や温湿度を高精度に検出することが可能。快適な室内空間を維持しつつ新型コロナウィルス感染拡大の防止に貢献します。



 とりわけCO2センサについては、多くの既製品が非分散赤外線吸収方式(NDIR : Non-Dispersive Infrared absorption spectroscopy)を採用しています。これは赤外線の射出機と受信機の間にあるCO2分子により吸収された赤外線の変化量から、CO2濃度を検出する仕組みです。検出精度は赤外線の通り道の長さに依存するため、センササイズが大きくなってしまうことに課題があります。また、NDIRではセット設計時や製品輸送時に赤外線出力軸がずれて検出誤差が発生する懸念があります。
Sensirion社製 NDIR方式センサとPAS方式センサのサイズ比較

 一方で本モジュールに搭載するCO2センサは、光音響分光方式(PAS : Photo Acoustic Spectroscopy)を採用(以下図1参照)。射出した赤外線に触れたCO2分子の振動音をマイクロフォンで収音することでCO2濃度を検出する仕組みです。この方式では、検出精度が赤外線の路長に依存しないため、高精度でありながら10.1 mm x 10.1 mm x 6.5 mmの小型センササイズを実現しました。加えてNDIRでは赤外線射出機と対面して配置する必要のある検出器を不要とするため、外部からの衝撃にも影響を受けない安定した性能を発揮することができます。

 また、長年のセンサ開発で培ってきたモジュール化技術を活かして、お客様のご要望に合わせてCO2と温湿度センサのほか、VOCやアルコールセンサの複合搭載も検討可能。お客様側でのセット設計工数を削減するとともに、用途に応じた追加機能で多様なニーズに応えます。
図1

今後について
 飲食店やエンタテインメント施設などでの換気モニタリングの他、白物家電の省エネ機能向けや運転手の居眠り防止向けなど、さまざまな用途での活用を見込み、国内市場のみならずグローバルに市場調査を進め、23年度中には10億円を超える売り上げを目指します。本製品の市場展開により、新型コロナウィルス感染拡大の防止に加え、地球温暖化対策や人々の安全な移動への貢献など、人と地球に喜ばれる新たな価値を創造してまいります。
※1 2020年5月7日発表「Sensirion社と戦略的パートナーシップを締結」
   https://www.alpsalpine.com/j/news_release/2020/0507_01.html

【販売計画】
量産開始:2022年度中
月産能力:30万個(2022年予定)
開発拠点:長岡工場(新潟県長岡市)
生産拠点:寧波アルプス(中国 寧波)

【主な用途】
・空気環境関連製品
・白物家電
・住宅設備 ほか

【主な仕様】
製品名         :空気環境センサモジュール
外形サイズ(W×D×H) :24mm×16mm×7.8mm
検出範囲        :400 - 5,000 ppm
CO2センサ検出精度   :±40 ppm + 5% of reading
温湿度センサ検出精度  :±9 %RH / ±1.5 ℃ (Typ)
電 源         :2.4 ‐ 5.5 V
動作温度範囲      :-10 – 60 ℃
通信規格        :デジタルI2C

以上
本件に関するお問合わせ先
アルプスアルパイン株式会社
サステナビリティ推進室 広報チーム
五石 裕朗
〒145-8501 東京都大田区雪谷大塚町1-7
TEL 03-5499-8001(広報直通)
hiroaki.goishi@alpsalpine.com

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この企業の情報

組織名
アルプスアルパイン株式会社
ホームページ
https://www.alpsalpine.com
代表者
栗山 年弘
資本金
3,873,000 万円
上場
東証1部
所在地
〒145-8501 東京都大田区雪谷大塚町1-7アルプスアルパインビルディング
連絡先
03-3726-1211

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