シュローダーのグループ・チーフ・エグゼクティブ ピーター・ハリソンが日本証券アナリスト協会主催の第12回SAAJ国際セミナーに登壇

資産運用の第3軸「インパクト」の台頭を表明
コロナ禍で変化する投資家思考と資産運用業界のあり方について講演

シュローダー(本社:英国 ロンドン)の日本事業を展開するシュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社は、グループ・チーフ・エグゼクティブであるピーター・ハリソンが、2021年3月26日にオンライン開催された日本証券アナリスト協会主催の第12回SAAJ国際セミナーに登壇し、ビデオ講演したことをお知らせします。

本セミナーは「サステナブル社会における資産運用業のあり方」をテーマに開催され、グローバルな資産運用業界が直面する課題を踏まえ、わが国の資産運用ビジネスが今後進むべき方向について、国内外のトップリーダーからメッセージが発信されました。

ピーター・ハリソンからは、サステナブルな社会の実現に向けてアクティブ運用会社が果たすべき役割、コロナ禍における人々の思考や環境の転換と、このような環境におけるシュローダーの取り組みを紹介しました。


■シュローダー・グループ・チーフ・エグゼクティブ ピーター・ハリソンによる講演要約
<転換を促した危機>

「歴史的には、2020年は金融危機が生じた年として記録されるでしょうが、私たちが社会的な危機から学んだことのほうが、はるかに強く、長く記憶にとどまるでしょう。」

「コロナ禍において、自分が誰で、本当に大切なものは何か、より深く考えた人々は、資産運用において、単によいパフォーマンスを求めるのではなく、自分の資金を、大切なことに役立てたいと考えているのです。」

<2020年はサステナブル投資の重要な転換点>
「今、1929年*と同じような、大きな変化が訪れています。リターン、リスクに加え、インパクトという第3軸の出現です。インパクトとは、企業が利益を得るにあたり外部にどのような影響を与えているかを意味します。」 
*世界恐慌によりリスクが認識され、その後統一的な会計基準が採用された

「新たな第3軸、インパクトは資産運用業界のあり方を変えていくことになるでしょう。」

「投資家に代わり社会にプラスの変化をもたらすにはどうしたらよいか。資産運用業界はこうした方向に向かっていると考えます。」

「シュローダーのESGへの取り組みは20年以上前に始まりました。これまでの間に、取得できるデータ量が飛躍的に増加したため、シュローダーは一連のツールを開発しました。そのツールは「ImpactIQ」といいます。ImpactIQは、ビジネスのライフサイクル全体を理解するために役立つツールです。企業が存在することで、環境や社会に対してどのようなインパクトを与えるのか、を評価する。こうした包括的なアプローチが、今後主流になっていくでしょう。」

「私たちはアクティブ運用会社として、投資家に利益をもたらすと同時に、投資先を選択し企業の成長を後押しする役割を果たしています。資産運用会社は、債券市場や株式市場を通じて、利益がどう生み出されるか、に影響を及ぼすことができます。今後、私たちは、企業に行動の変化を促すため、企業評価の方法を変えていきます。石油やガスなど資源産業では変化がすでに見え始めています。投資家が企業の行動を変えるよう促すことで、企業が行動を変えていくのです。今後は、企業が社会に与えるインパクトを勘案した「インパクト調整済み利益」が活用されていくでしょう。」

<アクティブ運用会社がサステナブル社会に向けて果たすべき役割>
「アクティブ運用会社は、地球のサステナブルな未来を実現するうえで、極めて重要な役割を担っています。」

「現在、私たちは、COP26に向けて気候変動問題に対して大きな取り組みを始めています。昨年12月には、29の資産運用会社とともに我々が運用する約9兆ドルの資産を温室効果ガス排出量ネットゼロの方向に振り向けていくことをコミットしました。」

「英国の大企業350社に対して書簡を送り、温室効果ガス排出量ネットゼロ実現に向けて科学的根拠に基づく目標とその実現に向けた計画を公表することを求めました。そして、私たちが目標達成を支援することを伝えました。英国企業から開始し、世界中のすべての大企業に対して協働を働きかけていく予定です。」

「シュローダーは、昨年、6,700社の株主総会で65,000件以上の議決権行使を行いました。投資先企業が約束した行動をとったかどうかをチェックし、議決権行使で態度を示していくことは、資産運用会社が果たすべき重要な役割です。これは、気候変動問題だけでなく、社会やガバナンスの問題にも求められています。」

「私たちは、企業行動や資本の使途に影響を与えることも、企業に役割を果たす責任を求めることもできます。そして、運用委託していただいている投資家には、パフォーマンスやリスクだけでなく、インパクトについてもよりよく理解できるよう、積極的に情報提供していきたいと考えています。これが、私たちが直面する地球規模の課題に対して、資産運用業界が貢献する方法だと考えます。」

ビデオメッセージをご覧いただくには、弊社ウェブサイトをご覧ください。
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/about-schroders/news/news_20210412/


【Peter Harrison (ピーター・ハリソン) プロフィール】
1988年、シュローダー・グループ(英国・ロンドン)入社。その後、ドイチェ・アセット・マネジメント、RWCパートナーズなど大手資産運用会社にて、グローバル・チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)、会長兼チーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO)などを歴任。2013年3月、シュローダー・グループの株式運用グローバル・ヘッドに就任。取締役運用部門統括を経て2016年4月からグループ・チーフ エグゼクティブを務める。

以上



■シュローダー・グループのESGの取組み
「質の高いコーポレートガバナンス体制を確立し、本業を通じて、環境や社会の変化および課題解決に対応する企業は、長期的に企業価値の向上と持続的成長が期待できる」という考えのもと、シュローダーは20年以上、ESGの要素を取り込んだ運用を実践しています。
ESGの観点を加味した運用を通じて、社会や環境にインパクトを与える真の企業価値向上を促すと同時に、社会や経済全体の利益となり、投資収益の拡大にも繋がることを目指しています。

■シュローダー・グループの概要
シュローダー・グループは、資産運用サービスを通じてよりよい未来への貢献を目指す、英国屈指の独立系資産運用グループです。ロンドン証券取引所に上場しています。1804年の創業以来200年以上にわたり、年金基金から機関投資家、個人投資家まで、世界の投資家に、長期的な視点に立ち幅広い投資ソリューションを提供しています。現在、運用資産総額は約81兆円*に上ります。
日本とのかかわりは古く、1870年(明治3年)、日本初の鉄道敷設のために日本政府が初めて発行した国債の主幹事を、シュローダーが務めたことにさかのぼります。1974年には東京事務所を開設し、日本における事業の本格的な第一歩を踏み出しました。幅広い資産運用サービスを提供する現在も日本株式運用を事業の中核の一つに据え、約150年前と同様、日本の未来への投資を通じて歴史を紡いでいます。
※2020年12月末現在。*5,744億英ポンド、1英ポンド=141.13円換算
※本資料におけるシュローダー・グループとは、シュローダーplcを直接もしくは間接的に親会社とする会社などを言います。

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この企業の情報

組織名
シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社
ホームページ
https://www.schroders.com/ja-jp/jp/asset-management/
代表者
黒瀬 憲昭
資本金
49,000 万円
上場
非上場
所在地
〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号丸の内トラストタワー本館21 階
連絡先
03-5293-1500

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