1. 街区名称を「東京ミッドタウン八重洲」に決定
■「“夢を抱く人”が集う街、日本の交流と成長の中心となってきた街」 八重洲
「八重洲」の地名は、江戸時代初期に日本に来航し、徳川家康の信任を得て、日本と世界を結ぶ朱印船貿易を推進したオランダ人航海者ヤン・ヨーステンに由来すると言われています。
江戸時代、現在の八重洲が所在する場所には、桶町、元大工町、北紺屋町、南鍛冶町といった地名が並び、様々な職人が集う「クラフトマンシップ」溢れる街でした。明治時代以降は、日本橋川沿いに近代産業(銀行業、金融業、保険業、運送業など)が発展しました。
1914年に東京駅が開業し、1929年に八重洲口が開設されると、地方から企業・ビジネスパーソンが集まる「日本の経済成長の中心地」となります。日本の産業界を代表する幾多の企業が八重洲を拠点に東京に進出し、日本全国、世界各国へと活動を広げていきました。
江戸時代の職人から近代産業の発展を支えたビジネスパーソンまで、八重洲は“夢を抱く人”が集う街であり日本の交流と成長の中心として栄えてきましたが、今この地で街の個性を活かした新しい街づくりが始まります。
■施設コンセプト:「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」
今般、本プロジェクトの街区名称を、港区赤坂の「東京ミッドタウン」、千代田区有楽町の「東京ミッドタウン日比谷」に続き3施設目となる「東京ミッドタウン八重洲」に決定しました。東京ミッドタウンとは、当社が総力を結集して開発する都心部におけるミクストユース型(複合用途型)街づくりのブランド名称です。
「東京ミッドタウン」ブランドは、2007年の誕生以来、「『JAPAN VALUE』を世界に発信しつづける街」をビジョンに掲げ、「Diversity」「Hospitality」「Creativity」「Sustainability」の4つを共通の提供価値として街づくりを進めています。
また、東京ミッドタウン八重洲では施設コンセプトを「ジャパン・プレゼンテーション・フィールド ~日本の夢が集う街。世界の夢に育つ街~」と定めました。世界中・日本中から人や情報、モノ・コトが集まり、交わり、新しい価値を生み出し世界に向けて発信していく街づくりを目指します。
施設コンセプトの実現に向けて、東京ミッドタウン八重洲ならではの街の提供価値として、「東京ミッドタウン」ブランド共通の提供価値に加えて、「Centrality(圧倒的な交通利便性を活かし、世界への出発点となる街)」「Open Mind (誰にでも開かれ、新たな成長や挑戦の機会があふれる街)」「Harmony(多様な人々が出会い、感性が重なり、新たな価値が生まれる街)」を設定します。
八重洲は、日本全国につながる新幹線をはじめ、鉄道、地下鉄、バスなど多彩なモビリティの結節点=ターミナル拠点であり、空港へのダイレクトアクセスが可能な鉄道・バス路線を有するなど、まさに日本の玄関口といえる街です。また、東京の中でも成長地域として注目を浴びる東京駅東側エリア(「EATS」(East Area of Tokyo Station))の中心に位置します。東京ミッドタウン八重洲は、三井不動産が「日本橋再生計画」を進める日本橋エリアをはじめ、魅力ある周辺エリアとウォーカブルにつながります。表情の異なる様々な近接エリアの魅力を享受できることも、東京ミッドタウン八重洲の強みです。
■ミクストユースの街づくり
「東京ミッドタウン八重洲」は、東京駅前3地区(※)で進行中の再開発事業の皮切りとなるミクストユース型の大規模再開発プロジェクトです(敷地面積:1.3ha超、延床面積:280,000m2超)。地下1階でJR「東京」駅と接続し、隣接する「八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業」竣工後には、東京メトロ銀座線「京橋」駅まで直接アクセスが可能となります。
39階~45階(A-1街区)には、ブルガリ ホテルズ & リゾーツ日本初進出となる「ブルガリ ホテル 東京」が開業いたします。ブルガリ ホテルズ & リゾーツは、これまで、ミラノ、ロンドン、バリなど世界6都市に展開しています。「ブルガリ ホテル 東京」は10軒目の開業で、日本初進出となります。(2021年3月時点)
7階~38階(A-1街区)のオフィスは、東京駅周辺で最大級の基準階専有面積約4,000m2(約1,200坪)のフロアプレートを実現いたします。ビジネス交流施設・会議室(4階~5階(A-1街区))の整備に加えて、ワーカー向けのソフトサービスも充実させ、ご入居いただく方々にとって、よりクリエイティブなビジネスライフを過ごせる環境をハード・ソフト両面で創出してまいります。
商業施設(地下1階~3階(A-1街区)、1階(A-2街区))は、就業者・来街者・国内外観光客の交流と賑わいを創出し、日本の玄関口という立地を活かした発信力のある施設を目指します。隣接する八重洲地下街(ヤエチカ)と地下1階で接続し、八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業の竣工後には、地下1階および2階の2層で接続します。
地下2階(A-1街区)に整備するバスターミナルは、東京駅前3地区の再開発事業が連携することにより、東京駅周辺の歩道上に分散している高速バス停留所を集約、国際空港や地方都市を結ぶ高速バスが発着する国内最大規模のバスターミナル(隣接する東地区・中地区と合わせ20バース)となります。
さらに、中央区立城東小学校や子育て支援施設(認定こども園)が設けられ、未来を担う子どもたちが成長してゆく場となります。また、建物内に周辺エリアに対し「電気」と「熱」を供給するエネルギープラントを設置し、BCPの提供により防災対応力強化と環境負荷低減を実現いたします。
まさに多種多彩、真のミクストユースの街「東京ミッドタウン八重洲」が、日本の玄関口・八重洲に誕生いたします。
※「東京駅前八重洲一丁目東地区」、「八重洲二丁目北地区(当地区)」、「八重洲二丁目中地区」の3つの第一種市街地再開発事業を指します。
2. ポストコロナ新時代のオフィスへ。多様な働き方改革を実現させる最先端オフィスの誕生
■新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応施策
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けて、本プロジェクトでは新型コロナウイルスの感染ルートである「接触感染」「エアロゾル感染」「飛沫感染」の3つの感染メカニズムに着目し、それぞれの感染ルートに効果的な施策に取り組みます。ポストコロナ時代に安心して出社いただける環境を構築し、安心・安全な街づくりを実現することで社会へ貢献してまいります。
1.接触感染対策
(1)首都圏の大規模オフィス初となる「完全タッチレスオフィス」の導入
ビルのエントランスからテナント執務室までの入館導線において、完全タッチレス化を実現いたします。顔認証によるオフィス入退館システムの導入、専有部入口の自動ドア化などにより、オフィスワーカーは一切接触行為を行うことなく、執務室への入室が可能となります。また、ホログラムなどの非接触技術も館内に取り入れます。
・通常時勤務(イメージ)
・通常勤務フロア以外に行く場合(イメージ)
(2)様々な抗ウイルス対応
トイレの金具など多くの人が接触する箇所へ抗ウイルス剤を塗布し、施設内の徹底した抗ウイルス対策を実施します。また、エスカレーター手すりへの紫外線照射による除菌・抗ウイルス対応した箇所の見える化をすることで、安心して勤務いただける環境を構築します。
2.エアロゾル感染対策
(1)換気機能の向上
オフィスビル執務室とエレベーターの空調機に抗菌高性能フィルターを設置します。これによりウイルスの捕集率が大幅に向上します。
・オフィスビル内とエレベーターの空調機への抗菌高性能フィルターの設置(イメージ)
3.飛沫感染対策
(1)フィジカルディスタンスの確保
商業施設内の混雑状況をリアルタイムで提示し、施設内の密を避けると同時に、どの店舗が空いているかなどを事前に知ることでオフィスワーカー等店舗利用者の利便性を向上します。
■オフィスロボット技術の活用
本プロジェクトでは、最先端テクノロジー活用の一環として、様々なロボットを活用します。ビルメンテナンス業務の省人化に向けた「清掃ロボット」「案内ロボット」「運搬ロボット」に加え、オフィスワーカーのユーザビリティ向上に資するロボットとして「デリバリーロボット」を導入します。今では当たり前となったフードデリバリーの活用に加えて、施設内での飲食店のテイクアウト品のデリバリーをロボットが担います。
さらにロボットが自立走行でエレベーターに乗降できる機能や館内でのロボット充電ステーションの設置など、ロボットフレンドリーなビルとしてハード・ソフト両面での取り組みを加速します。また、施設内に、「高速・大容量、低遅延、多接続」を強みとする5Gを導入することで、複数ロボットを同時に運用することが可能となります。
・デリバリーロボット活用イメージ
■多様な働き方を実現させる最先端オフィス
本プロジェクトでは、人々の働き方の多様化を新たなステージへ進めるため、サテライトオフィス・在宅勤務の活用とともに、「交通至便な拠点型オフィス」の活用法をご提案します。従来のような、「オフィス=働く場」としての機能だけではなく、当社がこれまで推進してきた様々なサービスをさらに進化させ、出社したくなるオフィス作りのお手伝いをします。
(1)法人向けシェアオフィス「ワークスタイリング」
現在、日本全国100拠点以上、個室・会議室1,500室以上(うち個室1,000室以上)のサービスを展開しているワークスタイリングがオープンします。
本プロジェクトに誕生するワークスタイリングでは、コロナ禍においてニーズの高まる個室の室数・バリエーションを増やし、多様な用途に対応可能なカンファレンス・会議室を設けることで働き方のフレキシビリティを提供します。さらに全国にある100拠点以上のワークスタイリングを活用することで、可変性を持ったオフィスの拡張施設として、働く場所の選択肢を広げるだけではなく、オフィスそのものに備えるべき機能・役割を、限られたスペースの中で最大化させることも可能となります。
(2)テナント企業向け会員制施設・サービス「mot. 三井のオフィス for Tomorrow」
テナント企業が利用できる専用の会議室やラウンジ・フィットネスジムを提供するなど、オフィス機能の補完だけでなく、暮らしに関する+αの提供や、従業員のウェルビーイングの向上をサポートします。
(3)健康経営支援サービス「&well」
従業員の健康を維持させることは、企業経営そのものにも大きく関わってきます。本サービスでは、アプリを通じて健康促進のためのきっかけづくりを提供しながら、大小さまざまなイベントを実施することで、その継続を促し、企業の健康経営だけでなく、従業員同士、さらには企業間のコミュニケーション活性化を促します。