東日本国際大学(福島県いわき市)は3月11日、文部科学省の「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に選定された。これは、大学・高等専門学校においてデジタル技術を積極的に取り入れ、「学修者本位の教育の実現」、「学びの質の向上」に資するための取り組みにおける環境を整備し、ポストコロナ時代の高等教育における教育手法を具体化し、その成果の普及を図ることを目的とした事業。同大は「学修成果物の機械学習を利用した横断的分析による概念把握アセスメントの高度化」で採択され、東北地方では唯一の採択となる。
競争的補助金「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」は、大学・高等専門学校においてデジタル技術を積極的に取り入れ、「学修者本位の教育の実現」、「学びの質の向上」に資するための取り組みにおける環境を整備し、ポストコロナ時代の高等教育における教育手法を具体化し、その成果の普及を図ることを目的とするもので、今年1~2月に文部科学省が公募。全国の大学、短大、国立高専から252件の申請があり、54件が採択された(国公立大学29、私立大学24、国立高専1)。
東日本国際大学は取組(1)「学修者本位の教育の実現」に、取組名称「学修成果物の機械学習を利用した横断的分析による概念把握アセスメントの高度化」で申請している。
同大では以前から吉村作治学長の主導の下、eラーニングの取り組みを進めており、その延長として大学の活動全体のDXを推進している。
また、平成28年度に採択された補助事業「大学教育再生加速プログラム(AP)」テーマV「卒業時における質保証の取組の強化」では、カナダのクイーンズ大学で開発されたICEモデルを利用し、AI時代において人間が学ぶことを念頭においた学修目標の設定を通じて、内部質保証の確立を行ってきた。
ICEモデルとは、学習における「理解」を、個々の要素的概念を把握する「つかむ」と、要素間の関係を追えるようになる「つなぐ」、そうして得られた体系性を未知の状況に適用する「つかう」のフェーズに分けて学修の到達目標を整理することで、断片的知識の記憶と再生に留まらない学修をうながし実現しようというもの。
今回採択された「学修成果物の機械学習を利用した横断的分析による概念把握アセスメントの高度化」では、この成果を集約。学生が何をどのように理解しているかについて、特に、近年の急速な自然言語処理技術の発達を応用することによりこれまで難しかった「つなぐ」のフェーズにおける学生の学修状況を可視化することで、教員がサポートするのに役立てるだけでなく、学生自身にもフィードバックして自律的学習者として育っていくことを助ける仕組みを構築し、運用していくことを目指す。
●東日本国際大学 AP事業(大学教育再生加速プログラム) - ICEモデルを利用したカリキュラム・教育の再構築
http://www.shk-ac.jp/edulop/
(参考:文部科学省ホームページ)
・「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」実施機関の決定について
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/sankangaku/1413155_00008.htm
▼本件に関する問い合わせ先
高等教育研究開発センター
関澤 和泉
TEL:0246-35-0001(代表)
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/