不要なモノとして捨てられそうになった廃材や端材を、色や素材別に丁寧に分類・整理すると、ある時を境に「マテリアル=素材」としか見えなくなる瞬間がやってきます。そうすればしめたもの。それらをよく観察すると、新しい活かし方が思い浮かびます。不必要と思われたモノが、暮らしを豊かにする魅力的なモノに生まれ変わるのです。 本展では、倉敷市玉島の古民家を改装して国内初のクリエイティブリユースの拠点IDEA R LABを開設し、活動を行っている大月ヒロ子氏の監修のもとに、クリエイティブリユースの活動の一端をご紹介します。 前期の展示では、素材に生まれ変わった廃材や端材とともに、それらを使って作られたプロダクトを展示し、後期の展示ではクリエイターの作品もご紹介します。素材の面白さと美しさ、それを活かす人の創造力に触れ、心豊かな暮らしを実現するヒントになれば幸いです。
【大月ヒロ子氏とは】
ミュージアム・エデュケーションプランナー/有限会社イデア代表取締役 美術館学芸員を経て独立。ミュージアムづくり、展覧会監修、空間デザインなどを行う。クリエイティブリユースの実験室、レジデンス、廃材の分類・ストック・活用を行うマテリアルライブラリーを備えるIDEA R LAB主宰。