ギブン・イメージング社、小腸クローン病の検出とモニタリングに、小腸用カプセル内視鏡PillCam SBが有用であることを示した、新しい試験結果が報告されたことを発表

  • ギブン・イメージング株式会社

- 小腸クローン病の病変検出において、カプセル内視鏡検査は、MR Enterographyよりも優れていることが確認される -

※このプレスリリースはギブン・イメージング社2011年10月25日の発表を翻訳したものです
※(r) (tm)=registered mark / trademark=登録商標

ギブン・イメージング社(NASDAQ: GIVN、イスラエル・ヨクネアム)は本日、小腸クローン病の病変検出と評価におけるPillCam(r) SBの価値を強調した3件の試験結果を発表しました。これらの試験は、10月22日~26日にスウェーデン・ストックホルムで開催されている欧州最大の消化器病会議である欧州消化器病週間(UEGW)2011会議において発表されました。ギブン・イメージング社はこの会議期間中、ブース番号A08:30で機器展示を行っています。

スウェーデン・マルメのルンド大学スコーネ大学病院内視鏡科のErvin Toth, MDは次のように述べています。
「クローン病が臨床的に疑われる適切な患者にカプセル内視鏡を使用すると、医師はより迅速に確定診断を下せるようになるため、患者管理の改善と症状の緩和にいち早くつながります。われわれの試験結果は、クローン病が疑われる患者の精密診断において、カプセル内視鏡検査を早期に組み込むことを考えるべきであると示唆しています。」

スウェーデン・マルメのルンド大学スコーネ大学病院の研究者らは、「Capsule Endoscopy is Superior to Magnetic Resonance Enterography for Detection of Crohn's Lesions in the Small Bowel(小腸クローン病の病変検出において、カプセル内視鏡検査はMR Enterographyよりも優れている)」と題した新しい試験(抄録P1442)で、臨床的にクローン病が疑われる患者の中からクローン病を確定できる診断的有用性について、カプセル内視鏡とMagnetic Resonance Enterography(MRE)をレトロスペクティブに比較した結果を報告しました。評価した115例の患者の33%に、クローン病と一致する病変が認められました。クローン病と確定診断された患者の半数以上(33例中17例、52%)において、MREの所見は陰性を示しました。さらに、別の4例の患者において、カプセル内視鏡はMREよりもクローン病の病変範囲を、より多く明らかにしました。試験の報告者らは、小腸クローン病の存在を示す粘膜病変のかなりの部分をMREでは検出できなかったと結論しています。さらに、MREだけに頼った患者管理は、不適切な治療戦略に陥ると報告しています。

ポルトガル・ポルトのSao Joao Porto病院、ギマランイスのCentro Hospitalar do Alto Ave、ポルトのポルト大学の研究者らは、「Role of capsule endoscopy in the evaluation of different segments of the small bowel in Crohn's disease: Correlation of biomarkers, endoscopy, and Lewis Score(小腸の各区分のクローン病評価におけるカプセル内視鏡検査の役割:バイオマーカー検査、内視鏡検査、ルイススコアとの相関)」と題した試験(抄録 P0121)で、小腸通過時間を基に小腸を3等分した各区分におけるバイオマーカー検査、内視鏡検査、ルイススコア(LS)の相関を、87例の患者で検討した結果を報告しました。その結果、患者の28%において、最初の2区分に高い相関を認め、LSは135以上でした。さらに、鉄欠乏症、血清総タンパク、血清アルブミン、C反応性タンパク、血小板数などのバイオマーカー値とLSとの間にも相関が認められました。最後の小腸区分では、最初の2区分のバイオマーカー値に加えて、ヘモグロビン量および血小板増加のバイオマーカー値とLSとの間に有意な相関が認められました。報告者らは、上部消化管疾患、バイオマーカー値、内視鏡所見との間には相関があり、クローン病におけるカプセル内視鏡検査の重要性を裏付けるものであると結論しています。

「Clinical outcome and management of small bowel video capsule retention in a single-center 10-year experience of 2,409 procedures(小腸用カプセル内視鏡の滞留に対する臨床転帰と管理:単一施設における10年間2,409件の検査経験)」と題した試験(抄録 P0110)では、カプセル内視鏡の滞留は稀な合併症であり、ほとんどの症例において手術介入することなく、選択的に管理できると結論しています。スウェーデン・マルメのルンド大学スコーネ大学病院の研究者らは、2001年から2011年にカプセル内視鏡検査を実施した連続2,409例の患者の診療記録を調べました。その結果、カプセル内視鏡の滞留例は、以前に腹部手術を受けた11例も含めた全患者の1%(2,409例中25例)でした。緊急介入を要した滞留例は4例のみであり、そのうち3例は内視鏡的管理、1例は外科的管理に置かれました。緊急介入を要しなかったその他の滞留例では、8例が内視鏡的管理、7例が外科的管理に置かれ、3例はステロイド治療後にカプセル内視鏡が除去され、残る3例は何の介入もなく解決しました。


■クローン病について
クローン病とは、小腸の内側の粘膜が炎症を引き起こし、消化管のあらゆる部分に影響を及ぼしうる慢性疾患です。症状には、下痢、腹痛、体重減少、直腸出血などが挙げられます。クローン病患者の約50%は、小腸の終末部(回腸末端)と盲腸で診断されています。この部位は、回盲部としても知られています。クローン病のその他の症例は、大腸のみ、小腸のみ(十二指腸、空腸、回腸のいずれか一つまたは複数)、胃または食道のうち、一つ以上に影響を及ぼす可能性があります。(1) 米国人の約500,000人がクローン病に罹患しており、約20%は何らかの炎症性腸疾患(IBD)と直接的な関連があります。(2) 男性、女性の性差はなく発症します。原因は不明ですが、最も支持されている学説は、炎症の原因となるウイルスまたは細菌に免疫系が反応しているという説です。(3) 治療選択肢は、重症度に応じて、栄養補助剤、薬物の投与、手術などがあります。現在のところ、この疾患の根治法はありません。(4)

(1)  qurlyjoe.bu.edu/cduchome.html Inflammatory Bowel Disease Frequently Asked Questions.
(2)  Crohn's and Colitis Foundation of America (ccfa.org)
(3)  National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (niddk.nih.gov)
(4)  http://www.nhlbi.nih.gov/health/dci/Diseases/ida/ida_causes.html


■PillCam(r) SBについて
PillCam(r) SBカプセル内視鏡のサイズは11mm x 26mmで、重量は4グラム未満です。現在の第二世代PillCam(r) SB 2は撮像カメラと光源を内蔵し、毎秒2枚の速度で画像を転送し、1回の検査で50,000枚以上の画像を撮影します。PillCam(r) SB カプセル内視鏡は、2001年に米国食品医薬品局(FDA)より認可を得て、その臨床適応は、1,500件以上の権威ある医学専門誌での論文によって臨床的に実証されています。2歳以上の患者の小腸を可視化する非常に精度が高く、患者にやさしいツールです。PillCam(r) SBは、小腸診断のゴールドスタンダードです。

PillCam(r)カプセル内視鏡には、カプセルの滞留と誤嚥、皮膚刺激のリスクがあります。PillCam(r) パテンシーカプセルには、カプセルの滞留と誤嚥のリスクがあります。また、内視鏡的に留置することにより、他のリスクが発生する場合もあります。合併症が発生した場合は、医療的、内視鏡的、外科的介入が必要になることがあります。詳細については、ユーザーマニュアルまたは http://www.givenimaging.com をご覧ください。


■ギブン・イメージング社について
ギブン・イメージング社は、2001年にカプセル内視鏡という新たな分野を切り開いて以来、消化管診断ツールの世界的リーダーとして、消化管の可視化、診断、モニタリングのための画期的な幅広い製品を医療従事者に提供しています。ギブン・イメージング社は、小腸、食道、大腸(大腸用カプセル内視鏡PillCam(r) COLONは米国では未認可)を撮像するPillCam(r)カプセル内視鏡をはじめ、業界をリードする高解像度マノメトリのManoScan(tm)、ワイヤレスのBravo(r) pHシステムの、Digitrapper(r) pH、各種インピーダンス製品など、広範な製品ポートフォリオを取り揃えています。ギブン・イメージング社は、消化管領域に画期的なイノベーションを起こし、消化管領域が抱える臨床ニーズを満たすことに取り組んでいます。ギブン・イメージング社の本社はイスラエルのヨクネアムにあり、米国、ドイツ、フランス、日本、オーストラリア、ベトナム、香港に子会社があります。
詳細については、 http://www.givenimaging.com をご覧ください。


■日本法人 ギブン・イメージング株式会社について
ギブン・イメージング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:河上正三)は、世界で初めてカプセル内視鏡を開発し、現在世界のカプセル内視鏡市場において豊富な経験を持つギブン・イメージング社(Given Imaging Ltd. 2001年NASDAQ 上場)の日本法人であり、日本におけるカプセル内視鏡の製造販売会社です。
http://www.givenimaging.co.jp

注) 日本では、PillCam(r) SB およびPillCam(r) SB 2カプセル内視鏡(小腸用)が承認されています。大腸用のPillCam(r) COLON、およびPillCam(r) COLON 2、食道用のPillCam(r) ESO 2は承認されておりません。

また、患者さん向けの情報サイトとして、「カプセル内視鏡 飲むだけドットコム」を運営しており、カプセル内視鏡と小腸疾患に関する情報を提供しています。
http://www.nomudake.com
本件に関するお問合わせ先
ギブン・イメージング株式会社
広報代理:株式会社ブレインズ・カンパニー
150-0031:東京都渋谷区桜丘町2-9カスヤビル1階
TEL:03-3496-1091 FAX:03-3496-2216
E-mail:givenimaging@pjbc.co.jp

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この企業の情報

組織名
ギブン・イメージング株式会社
ホームページ
http://www.givenimaging.co.jp/
代表者
河上 正三
資本金
9,500 万円
上場
海外市場
所在地
〒102-0083 東京都千代田区麹町3-3KDX麹町ビル2階
連絡先
03-5214-0588

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