2型糖尿病患者さんの処方実態調査 平均2.1剤の経口糖尿病薬を服用

~患者さんの負担感を軽減するシンプルな治療の必要性~

<調査結果のポイント>
・平均2.1剤の経口糖尿病薬を服用し、1日あたりの服薬回数は平均2.0回であった
・糖尿病薬を服薬するタイミングで最も多かったのは朝食後74.4%であった
・32.4%の患者さんで服薬アドヒアランスが不良※1であった
・服薬アドヒアランス良好の患者さんに比べ、不良の患者さんのほうが1日あたりの服薬回数が多かった
・服薬アドヒアランス不良の患者さんはHbA1cの値が高い傾向であった
・服薬アドヒアランス不良の患者さんの38.4%が服薬に負担を感じていた

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライリリー」)は、経口糖尿病治療薬を服用する2型糖尿病患者さん5,504名を対象とした薬剤の服薬回数と服薬アドヒアランスおよび負担感に関する調査を実施しました。本結果は「Progress in Medicine 2020年9月号」※2に掲載されました。

令和2年度診療報酬改定により、ポリファーマシー(多剤服薬に関連して薬物有害事象のリスク増加、服薬過誤、服薬アドヒアランス低下等の問題につながる状態)の解消に向けた対応がますます進められています。糖尿病治療においても、治療の複雑化の問題に加え、多剤併用や服薬アドヒアランスの低下による残薬の問題が報告されており、治療上の問題のみならず医療経済損失にも繋がっています。

このような背景に加え、これまでの糖尿病治療の実態調査では薬剤の服薬タイミングを食前、食後に分けて収集している報告がないことから、本調査ではより詳細な薬剤の服薬回数およびタイミングについて、服薬アドヒアランスや治療の負担感、一日のライフサイクルとともに調査しました。

本調査期間に回答を得た2型糖尿病患者さん675名は、経口剤の糖尿病薬を平均2.1剤、糖尿病薬以外の薬剤を平均6.8剤使用していました。服薬回数と服薬タイミングを調査したところ、糖尿病薬の1日あたりの服薬回数は平均2.0回で、全体の60.7%の患者さんは1日2回以上服薬していました。



また、その服薬タイミングは最も多い朝食後が74.4%、夕食後が44.9%でしたが、少なくとも約3割の患者さんが食前に服薬していました(朝食前29.0%、昼食前15.7%、夕食前22.7%)。この10年間で、1日複数回服用する負担は徐々に軽減されつつありますが、未だ多くの患者さんが1日に複数回服用が必要な薬剤を使用していることが明らかになりました。



また、本調査結果から、患者さんの32.4%は服薬アドヒアランスが不良であり、1日あたりの服薬回数が平均2.3回で、服薬アドヒアランス良好な患者さんの平均1.9回に比べ、1日あたりの服薬回数が有意に多いことが分かりました。さらに、服薬アドヒアランスが不良な患者さんは最近測ったHbA1cの値が高い傾向でした。



服薬アドヒアランスと服薬の負担感に関する結果では、全体の患者さんの22.5%が薬剤を服薬することに負担を感じていたことが分かりました。また、服薬アドヒアランスが良好な患者さんの中で、薬剤を服薬することに負担を感じている人が14.9%に留まるのに対し、服薬アドヒアランスが不良の患者さんでは38.4%が負担に感じていると回答し、有意な差が認められました。治療の負担感を軽減し、服薬アドヒアランスを高めていく必要があります。



なお、アンケートに回答した患者さんのライフサイクルの観点では、雇用状況による起床時間や自宅を出発する時間、帰宅時間、食事の開始時間に大きな違いは見られませんでした。

本調査結果に関する論文の筆頭著者である帝京平成大学 薬学部 教授の亀井美和子先生は次のように述べています。
「今回の調査では、患者さんの服薬アドヒアランスに関して薬の服薬回数や負担度合いが影響していることが示されました。薬剤師が患者さんに処方されている全薬剤や患者さんの状況を把握し、状況に応じて患者さんの負担感を軽減するために医師に処方変更等を提案することも有効な手段だと思います。治療の負担が少ない生活を送ることができる患者さんが増えるよう、積極的に本課題の解決に取り組んでいくことが重要だと思います。」

※1 アドヒアランスが良好な患者さんの定義:質問「処方されたお薬を飲み忘れることがありますか?」、「用法・用量・服用時間などを守れないことがありますか?」の両方で「あまりあてはまらない」または「全くあてはまらない」と回答した患者さん
  アドヒアランスが不良な患者さんの定義:上記2つの質問のいずれかで「あてはまる」または「ややあてはまる」と回答した患者さん

※2 Kamei M, et al.: Progress in Medicine 2020; 140: 979-987


日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。
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日本イーライリリー株式会社は、糖尿病のトータル治療を提供するリーディングカンパニーとして、画期的な糖尿病治療薬の研究、開発および情報提供活動に尽力していくとともに、「リリー インスリン50年賞」をはじめとしたサポート活動を通じ、糖尿病と共に生活をされている患者さんに寄り添い貢献してまいります。

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組織名
日本イーライリリー株式会社
ホームページ
https://www.lilly.co.jp/
代表者
パトリック ジョンソン
資本金
1,277,250 万円
上場
未上場
所在地
〒651-0086 兵庫県神戸市中央区磯上通5-1-28LILLY PLAZA ONE BLDG.
連絡先
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