新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防ワクチン候補、日本における第1相臨床試験を開始
- ヤンセンファーマ株式会社
- 2020年09月02日
- 16:35
ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・フウリガン、以下「ヤンセン」)は、9月1日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こすウイルス、SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)のワクチン候補であるAd26.COV2.Sを用いた国内第1相臨床試験を開始しました。
本試験は、20歳から55歳までの健康な成人および65歳以上の高齢者の合計250名を対象とし、Ad26.COV2.S接種による安全性、反応原性(腫脹や疼痛など、ワクチン接種に対して予期される反応)、免疫原性の評価を行います。
ヤンセンの代表取締役社長であるクリス・フウリガンは、次のように述べています。「この国内臨床試験は、COVID-19による影響から日本が回復するための重要な一歩です。私たちヤンセンは、40年以上に渡って日本の患者さんに貢献し続けているとともに、安全で有効なワクチンを日本に提供するという私たちの目標に沿って当社のSARS-CoV-2ワクチン候補の第1相臨床試験を日本で開始することができたことを嬉しく思います。」
Ad26.COV2.Sについて
新型コロナウイルスSARS-CoV-2のワクチン候補であるAd26.COV2.Sは、風邪のウイルスの一種であるアデノウイルスの血清型26(Ad26)を使用した組換体ベクターワクチンです。非増殖型アデノウイルス26をベクター(運び手)として、新型コロナウイルスに特徴的なスパイクタンパク質の遺伝子情報を組み込み、接種後に体内の免疫系を刺激して新型コロナウイルスに対する抗体を作り出します。これは、新規ワクチン候補の迅速な開発と最適なワクチン候補の大量生産を可能にするヤンセンのAdVac®技術を活用しています。ヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズが有する同技術は、欧州で承認されたエボラウイルスワクチン、さらに開発中のジカウイルス、RSウイルス、およびHIVの各ワクチン候補における臨床試験でも使用されており、これまでに90,000例以上に投与した実績を有しています。
ヤンセンファーマグループの新型コロナウイルスに対する取り組み
ジョンソン・エンド・ジョンソンの医療部門であるヤンセン ファーマシューティカル カンパニーズは、新型コロナウイルスSARS-CoV-2のワクチン候補であるAd26.COV2.Sの前臨床試験を米国で行い、一回の接種で「中和抗体」を含む強力な免疫反応をサルで誘発し、接種後の感染を防御することを明らかにしました。この良好なデータに基づき、Ad26.COV2.Sの第1/2a相試験(ヒトでの初めての投与)を米国とベルギーで2020年7月から実施しており、9月には第3相試験へと移行する予定です。また、オランダ、スペイン、ドイツでの第2a相試験も予定されていす。
また、新型コロナウイルスSARS-CoV-2ワクチン候補の臨床開発を進める一方で、ワクチンの生産能力の拡充に取り組むとともに、世界の多くの人々がこのワクチンにアクセスできるよう、グローバルパートナーとの積極的な協議を進めています。開発中のワクチン候補の安全性と有効性が確認されれば、海外では、2021年初頭(第一四半期)に緊急時使用許可(EUA)を取得することを目指しています。
ヤンセンについて
ヤンセンが目指すのは、病が過去のものになる未来をつくることです。
治療が困難な病を過去のものとするために、科学の力で病に打ち克ち、画期的な発想力で多くの人々に薬を届け、真心を持って癒し希望を与えます。私たちはがん、免疫疾患、精神・神経疾患、ワクチン・感染症、代謝・循環器疾患、肺高血圧症の分野で貢献ができると考え、注力しています。
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ヤンセンファーマ株式会社は、ジョンソン・エンド・ジョンソンの医薬品部門であるヤンセンファーマグループの一員です。