当社の連結子会社である富士レビオ株式会社(代表取締役社長:石川 剛生、本社:東京都新宿区、以下「富士レビオ」)は、ルミパルス測定試薬「ルミパルスプレスト レニン」「ルミパルスプレスト アルドステロン」を日本国内にて発売いたしました。本両試薬は、富士レビオの主力機器である全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルス L2400」および「ルミパルス PrestoⅡ」を用いて、高血圧関連疾患の診断に重要な項目であるレニンおよびアルドステロンを測定します。
高血圧疾患は脳卒中、心臓病、腎臓病など様々な疾患を発病する原因の一つとされ、18 歳以上の男性の約22%、女性の約13%が罹患しているとの報告があります※1。我が国においても高齢化を背景に患者数が増加傾向にあり、社会問題の一つとされています。
富士レビオは、レニンおよびアルドステロンの測定試薬をマニュアル製品として提供してきましたが、全自動測定システムであるルミパルスで測定することにより、レニンについては更なる高感度化を実現、正確に低値まで測定することが可能となり、標準的な測定法であるレニン活性測定法と高い相関性を示します。また、アルドステロンについては反応原理として世界で唯一のサンドイッチ法を用いて開発され、高感度化による低値の正確性を向上させるとともに、NMIJ(産総研計量標準総合センター)の認証標準物質をトレーサビリティのトップに置き、LC-MSと高い相関性を実現するなど、高精度での測定を実現しています
この度のルミパルス専用試薬発売により、検査の効率化が可能となるほか、高感度・高精度な試薬を提供することで診断の正確性向上に寄与するなど、高血圧関連疾患領域において幅広い貢献ができるものと期待しております。また、日本内分泌学会のガイドラインにおいては、レニンとアルドステロンの比率を二次性高血圧のうち最も頻度の高い疾患である原発性アルドステロン症の診断に用いることが記載され、また健康診断などで全高血圧患者のスクリーニングに使用することが推奨されるなど、レニンとアルドステロンを用いた検査の拡大が期待されています。
以上
※1 出典:World Health Statistics 2015