大阪経済大学(学長:山本俊一郎/所在:大阪市東淀川区大隅2-2-8)は、子ども達の運動能力向上を目指し、大阪府豊能郡能勢町(以下、能勢町)と本学スポーツ・文化センターによるコラボ企画「能勢っ子!かけっこ!日本一!」を2019年4月より3カ年計画で実施しています。
この企画の一環として、約140名の児童が参加して、本学体育会水泳部による水泳指導を、2019年8月22日(木)、能勢ささゆり学園(能勢小学校・中学校)にて実施します。
■8月22日(木)は、本学水泳部員が、能勢町の小学1~6年生140名に水泳指導。
夏休み期間中の8月22日(木)に、体力低下に歯止めをかけるべく、効果的な全身運動である水泳に対する興味・関心の向上を目指し、本学体育会の水泳部による水泳指導(参加希望児童、約140名)を実施します。当日は、6名の水泳部員が、児童の興味関心を高め、泳力が向上するプログラムで指導にあたります。低学年の子ども達にはビート板を使用したバタ足や潜り合いっこなど、高学年には水泳部員が模範泳法を見せながら平泳ぎやクロールを教えます。
・日時 2019年8月22日(木)10時20分~11時25分
・場所 能勢ささゆり学園(能勢小学校・中学校)大阪府豊能郡能勢町110番地
・参加者 水泳部6名
・指導内容
児童の興味関心を高め、泳力が向上するプログラム(65分)
≪低学年用プログラム≫と≪高学年用プログラム≫を実施
■大阪府能勢町×大阪経済大学スポーツ・文化センター「能勢っ子!かけっこ!日本一!」について
〇事業期間:2019年4月~2022年3月
〇指導・監修:大阪経済大学人間科学部 若吉浩二教授
〇背景:少子化・過疎化が進む能勢町では、学校の再編整備により、子ども達の運動能力低下が課題に
近年、子どもの体力低下が問題となっています。中でも少子化により学校再編が進む地方中小都市では、学校の再編整備によって子ども達の生活環境が変化し、発育発達期にある幼児・児童期の運動時間減少が健康づくりに及ぼす影響が懸念されています。
能勢町では、2016年に6つの小学校・2つの中学校が施設一体型小中学校に再編整備され、児童・生徒の約半数がスクールバスで通学することとなりました。このため放課後や休み時間の運動時間の十分な確保が困難になったことから、児童の体力測定結果が低下。毎年実施している全国体力・運動能力調査では20mシャトルランの記録が年々低下していました。(図A、B)
2019年4月、この傾向に歯止めをかけたいと考えた能勢町教育委員会から、本学スポーツ・文化センターに協力依頼を受けて、本学人間科学部 若吉浩二教授が提唱する「オノマトペ体操」(ぎゅっぎゅっ、しゅっしゅっと声を出しながら体を動かす体操)の能勢バージョンを共同制作。能勢ささゆり学園(能勢小学校・中学校)、のせ保育所・みどり丘幼稚園も巻き込んで町ぐるみで子ども達の「疾走力向上」に取り組むことになりました。
また若吉ゼミの学生達が子ども達の体力測定をサポートし、このデータを元に「オノマトペ運動プログラム」の実施に伴う運動能力変化をまとめています。
〇内容:
1)「オノマトペ体操 能勢バージョン」プログラム開発・動画の制作
◇「オノマトペ体操 能勢バージョン」動画
https://www.osaka-ue.ac.jp/information/news/detail-5489.html ◇
オノマトペとは、擬音語と擬態語を合わせて「擬声語」と呼ばれ、「スポーツオノマトペ」とは、スポーツや運動の場面で使用されており、身体や運動機能の促進、制御に働きかける作用があります。
「オノマトペ体操 能勢バージョン」は、これまでの研究成果をより発展させたもので、歩く動作・走る動作に関わる関節や筋肉を刺激する『ソフト編』とより力強く効率的な疾走動作を獲得するための『ストロング編』を作成しています。またソフト編は、幼児から高齢者でも取り組める内容になっています。
動画では町役場の皆さん、小中学校の先生、保育所・幼稚園の先生などが登場し、町中でオノマトペ体操が繰り広げられています。小学校では週3回、始業後すぐの時間や体育の時間に、保育所・幼稚園でも、日々の活動の中で週3~4回実施しています。(※夏季休暇中は休止中、2学期より再開。)
2)大阪経済大学学生によるスポーツ指導
(1)若吉ゼミ生
・日時 2019年5月15日(水)13時00分~15時00分※実施済、第2回を11月頃実施。
・場所 大阪府豊能郡能勢町能勢ささゆり学園(能勢小学校・中学校)大阪府豊能郡能勢町110番地
・参加者 12名、大阪経済大学人間科学部 若吉浩二教授、九鬼靖太講師
・指導内容 スポーツテストの測定支援、指導等
(2)水泳部
・日時 2019年8月22日(木)10時20分~11時25分
・場所 能勢ささゆり学園(能勢小学校・中学校)
・参加者 水泳部6名
・指導内容 児童の興味関心を高め、泳力が向上するプログラム(65分)
≪低学年用プログラム≫
[前半]10時30分~10時55分
◆プールを横向きに使用
○プールの側壁から側壁まで一列で歩く(4回程度)。
○潜り合いっこ(頭まで潜れるかどうか確認しながら、3人組で実施)。
○ビート板を使用してバタ足をやってみよう。
[後半]11時~11時25分
◆プールを25m使用
○ビート板を使用する児童、使用しない児童に分けて指導する。
・1レーン:ビート板を使用する児童
・2レーン:25mを泳ぎ終わった後、カニ歩きで戻ってくる
・3レーン:ビート板を使用しない児童
○残りの時間でボビング(ぴょんぴょん)、洗濯機、潜り10秒などを行い終了。
≪高学年用プログラム≫
[前半]10時30分~10時55分
◆プールを横向きに使用
○プールの側壁から側壁まで一列もしくは二列で泳ぐ(4回程度)。
○バタ足(ビート板あり)→けのび→クロール
[後半]11時~11時25分
◆プールを25m使用
○平泳ぎの見本披露。
○平泳ぎの練習(戻ってくる際はボビング)。
※泳ぐことが多少困難な児童はビート板を使用して泳ぐ。
○残りの時間で洗濯機、潜り10秒などを行い終了。
(3)陸上競技部
・日時 2019年11月頃(調整中)
・場所 大阪府豊能郡能勢町
・参加者 陸上競技部部員、陸上競技部・竹澤健介ヘッドコーチ(北京五輪長距離代表)
・指導内容 (調整中)
3)「オノマトペ体操 能勢バージョン」の実施に伴う運動能力変化をデータ化
若吉ゼミの学生達が年2回の頻度で子ども達の体力測定をサポートし、このデータを元に「オノマトペ運動プログラム」の実施に伴う運動能力変化の研究結果をまとめ、現場の先生方、さらには子どもたちの意見も聴取しながら進化させ、「能勢・大経大モデル」として発信していきます。そして、3年後には、小学校全学年男女とも、全国の平均値を上回ることを目標に取り組みを進めます。
のせ保育所では、4月と6月に30m走のタイム計測を行いました。3・4・5歳児合計37名の2か月間の変化を比べると、4月は9秒9でしたが、6月は9秒3。2か月間での取り組みではありますが、先生方の指導により、幼児たちは「走り方のコツ」を掴んだのではないかと推測できます。
秋には小学校児童の半年間の成果も評価することができます。また「運動有能感」の変化も調査しているので、運動への興味関心がどのように変化したか、そのような結果も今後の取り組みに活かしていきたいと考えています。
「オノマトペ体操 能勢バージョン」動画
https://www.osaka-ue.ac.jp/information/news/detail-5489.html
▼本件に関する問い合わせ先
経営企画部広報課
高濱 悠紀
メール:kouhou@osaka-ue.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/