本資料は、米バクスターインターナショナルインクが2013年1月24日(米国現地時間)に発表しました2012年第4四半期および通年の業績発表を日本語に翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。詳細は
http://www.baxter.com をご参照ください。
2013年1月24日、イリノイ州ディアフィールド発
バクスターインターナショナルインク(NYSE: BAX)は、2012年第4四半期業績および2013年第1四半期と通年の見通しを発表しました。
2012年第4四半期の純利益は、4億9,400万ドル(前年同期4億6,300万ドル)でした。1希薄株当たり利益は、前年同期の0.82ドルから9%増加し0.89ドルとなりました。この結果には、税引後特別費用として、米国の年金債務および事業活動の最適化にかかわる費用2億600万ドル(1希薄株当たり0.37ドル)が含まれています。なお、2011年第4四半期には、税引後特別費用として約2億ドル(1希薄株当たり0.35ドル)を計上しています。
特別費用を除く調整後純利益は、前年同期の6億6,200万ドルから6%増加し7億ドルとなりました。調整後1希薄株当たり利益は、1. 17ドルから8%増加し1.26ドルとなり、これは以前公表した1.24~1.27ドルという収益予測に沿う結果となりました。
当四半期の世界売上は、前年同期の36億ドルから4%増加し38億ドルとなりました。為替の影響を除外した場合、世界売上は5%増加しました。米国内の売上は7%増加し16億ドル、米国外の売上は2%(為替の影響を除外した場合4%)増加し22億ドルとなりました。
バイオサイエンス事業の売上は、前年同期から7%(為替の影響を除外した場合9%)増加し17億ドルとなりました。とくに米国における「アドベイト」(プラズマ/アルブミンフリー製法による遺伝子組換え型血友病A治療薬)の力強い成長と、「GAMMAGARD LIQUID」(静注用人免疫グロブリン)およびインヒビター治療薬「ファイバ」やアルブミン製剤を含む血漿たん白製剤のへ強い需要が業績を牽引しました。また、インフルエンザワクチンの開発にかかわる政府との協力に基づくマイルストーン払いや、シノヴィス・ライフ・テクノロジーズ(Synovis Life Technologies)の買収からも利益を得ました。
メディカルプロダクト事業の売上は、前年同期から2%(為替の影響を除外した場合3%)増加し21億ドルとなりました。米国における腹膜透析患者さんの増加、静脈注射用製剤(経静脈栄養製品を含む)およびオンコロジー製品や救命医療製品を含む特定の注射剤の成長、バクサ・コーポレーション(Baxa Corporation)の買収による利益が業績に貢献しました。
■2012年通年の業績
2012年通年の純利益は23億ドル(前年22億ドル)、1希薄株当たり利益は4.18ドル(前年3.88ドル)でした。特別費用を除く調整後純利益は、前年から2%増加し25億ドル、調整後1希薄株当たり利益は4.31ドルから5%増加し4.53ドルとなりました。
通年の世界売上は、前年から2%(為替の影響を除外した場合5%)増加し142億ドルとなりました。米国内の売上は前年比6%増の61億ドル、米国外の売上は前年比1%減(為替の影響を除外した場合4%増)の81億ドルでした。バイオサイエンス事業の売上は、前年比3%増(為替の影響を除外した場合6%増)の62億ドル、メディカルプロダクト事業の売上は、前年比1%増(為替の影響を除外した場合4%増)の80億ドルでした。
2012年は力強い営業活動によるキャッシュフローを生み出し、配当および自社株の買い戻しを通して、株主に大きな利益を還元しました。営業活動によるキャッシュフローは、前年から10%増加し31億ドルを超え、過去最高となりました。また、総額8億ドルの配当および約15億ドル(約2,500万株)の自社株の買い戻しを通して、約23億ドルを株主に還元しました。
臨床開発プロジェクトの増加と、新製品の上市や製品ラインの拡大によるポートフォリオの拡充にともない、研究開発費は前年から22%増加し12億ドルとなりました。また、血漿たん白製剤の生産能力拡大に向け、最先端の製造施設を米国ジョージア州に新設することや、血漿たん白製剤の供給拡大を支援するため、オランダのサンキン血液供給事業団(Stichting Sanquin Bloedvoorziening)と提携したことを発表しました。さらに、血友病治療へのアクセスの向上を目的とした、ブラジルにおける官民パートナーシップを含む複数の事業提携や、腎臓病治療用の透析製品の開発と製造販売に特化したガンブロ社(Gambro AB)の買収を含む複数の事業開発を行いました。
「2012年は、堅調な財務成績とともに、今後の成長基盤となる成果をあげることができました。当社は、長期的な成長の見通しに強い確信を持っています。救命および生命維持に特化した製品群を通して継続的な利益をあげるとともに、研究開発への投資を増額し、アンメットニーズに応え、治療の向上に寄与する強固な製品ポートフォリオを形成していきます。また、当社の強みを活かした数々の事業提携や事業開発は、当社をさらなる成長軌道に乗せ、株主利益の拡大をもたらすでしょう」と、会長兼CEOのロバート L. パーキンソン ジュニア(Robert L. Parkinson Jr.)は述べています。
研究開発や事業提携、事業開発において、これまでに以下を含む成果をあげました。
◎インヒビターを保有する血友病AまたはB患者さんを対象に、インヒビター治療用の「FEIBA NF」による定期投与療法の有用性および安全性を出血時投与と比較した第III相試験の結果を発表しました。同試験では、出血時投与療法における年間出血率の中央値が28.7回であったのに対し、定期投与療法における年間出血率の中央値は7.9回となり、72.5%の低下が認められました。第III相試験の結果は、2013年第1四半期中(1~3月)に予定している米国食品医薬品局(FDA)への生物学的製剤承認申請(BLA)の申請データの基礎となります。
◎ 血友病A治療用の治験薬「BAX 855」について、第I相試験の良好な結果を受け、米国食品医薬品局(FDA)に治験許可申請(IND)を提出しました。「BAX 855」は、世界で広く使用されている遺伝子組換え型第VIII因子製剤「アドベイト」の半減期を延長することを目的に開発された、長時間作用型の遺伝子組換え型完全長第VIII因子です。第II/III相試験への成人患者の登録を2013年第1四半期中(1~3月)に開始する予定です。
◎ブラジルにおいて遺伝子組換え型の血友病A治療薬へのアクセスを向上させるため、ブラジルのHemobras社との20年間の独占契約を履行しました。血友病は、血液が凝固するために必要なたん白質である血液凝固第VIII因子を十分に産生することができない遺伝性の疾患です。ブラジルには、1万人以上の血友病A患者さんがいると推計されており、現在は大半の患者さんが血漿由来の第VIII因子製剤による治療を受けています。この画期的な提携の下、バクスターは今後10年間、ブラジルにおいて遺伝子組換え型第VIII因子製剤を独占的に供給します。同時に、自国での遺伝子組換え型第VIII因子製剤の生産を支援するため、Hemobras社への技術移転を進めます。
◎米国において、在宅血液透析システムの最初の試験が終了しました。また、夜間透析の試験をカナダの医療機関において開始しました。これらの試験データは、2013年に予定している「CE Mark」の欧州での承認申請に用いられます。
◎軽度から中等度のアルツハイマー病患者さんを対象としたガンマグロブリン療法の1つ目の第III相試験が終了しました。2013年第2四半期(4~6月)に初期データを発表する予定です。また、引き続き2つ目の第III相確認試験への被験者登録を行います。
■2013年第1四半期よび通年の見通し
2013年第1四半期および通年の見通しも発表しました。2013年通年の見通しは、2013年第2四半期中(4~6月)に手続完了を予定しているガンブロ社買収による影響を加味しており、1希薄株当たり利益については通年で0.10~0.15ドルの希薄化を見込んでいます。為替の影響を除外した場合、買収を加味し約10%の売上成長を見込んでいます。また、4.60~4.70ドルの1希薄株当たり利益(特別費用調整前)、および約33億ドルの営業活動によるキャッシュフローを見込んでいます。
2013年第1四半期は、為替の影響を除外した場合、約2~3%の売上成長を見込んでいます。また、1.03~1.05ドルの1希薄株当たり利益(特別費用調整前)を見込んでいます。
■バクスターについて
バクスターインターナショナルインクは、血友病や免疫不全、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。
■バクスター株式会社について
バクスター株式会社は、腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。医薬品、医療機器、バイオテクノロジーを中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供し、医療に新たな価値を創造します。
This release includes forward-looking statements concerning the company’s financial results, business development activities, R&D pipeline and outlook for 2013. The statements are based on assumptions about many important factors, including the following, which could cause actual results to differ materially from those in the forward-looking statements: demand for and market acceptance risks for new and existing products, such as ADVATE, and other technologies; future actions of regulatory bodies and other governmental authorities that could delay, limit or suspend product development, manufacturing or sales or result in sanctions; product quality or patient safety concerns leading to product recalls, withdrawals, launch delays, litigation, or declining sales; the ability of the company to obtain required regulatory approvals, satisfy closing conditions and close the Gambro AB transaction in a timely manner; future actions of governmental authorities and other third parties as U.S. healthcare reform legislation and other austerity measures are implemented globally; additional legislation, regulation and other governmental pressures, which may affect pricing, taxation, reimbursement and rebate policies of government agencies and private payers or other elements of the company’s business; product development risks, including satisfactory clinical performance; the company's ability to realize the anticipated benefits from its business development and R&D activities; inventory reductions or fluctuations in buying patterns by wholesalers or distributors; the impact of geographic and product mix on the company's sales; the impact of competitive products and pricing, including generic competition, drug reimportation and disruptive technologies; the availability of acceptable raw materials and component supply; fluctuations in supply and demand and the pricing of plasma-based therapies; the ability to enforce company patents; patents of third parties preventing or restricting the company’s manufacture, sale or use of affected products or technology; the impact of global economic conditions on Baxter and its customers, including foreign governments in certain countries in which the company operates; foreign currency fluctuations and other risks identified in the company’s most recent filing on Form 10-K and other Securities and Exchange Commission filings, all of which are available on the company's website. The company does not undertake to update its forward-looking statements. Financial schedules are attached to this release and available on the company’s website.