乃村工藝社がクリエイティブ・パートナーとして取り組む、地域共創のまちづくり

~宮崎県日南市、京都府京都市における取り組み~


 
 乃村工藝社は全国10拠点で自治体や企業のクリエイティブ・パートナーとして、地域の活性化とさらなる魅力向上、観光需要拡大に貢献しています。現在、アクティビティ・自然・異文化体験などを取り入れた「アドベンチャーツーリズム」が外国人観光客層で人気が高まっていますが、当社では次世代を担い空間プロデュースを手がける山野恭捻が、宮崎県日南市と京都府京都市で、自治体や地域の方々とともに、価値創出や文化体験による魅力づくり、都市部から地方部へ送客する体験のストーリーづくりなどをはじめとした、共創のまちづくりで地域の課題解決に取り組んでいます。



当社が取り組む地域共創のまちづくり  | 1. 宮崎県日南市 2. 京都府京都市


1.日南市と乃村工藝社の共創の取り組み

クリエイティブ・パートナーとして地域全体の活性化を空間プロデュース

 

 民間企業との積極的なコラボレーションを推進し、地方創生の取り組みが多方面で評価される宮崎県日南市。当社は日南市と 2017 年 1月28日に日南市の掲げるコンセプト『創客創人』に沿ったまちづくりの実現に向けて、包括的連携協定を締結。当社は地域全体の空間活性化・プロデュースを担うクリエイティブ・パートナーとして活動しています。



 また、2018年10月10日には連携協定の一環で「地域おこし企業人交流プログラム」に調印し、空間プロデュースを手がける当社の山野恭稔が同市初のクリエイティブ専門官として着任、地域に根差した継続的な活動で課題解決に貢献しています。日南市とともに、飫肥(おび)城下町などをはじめとする「古民家等の文化建築の利活用提案」や、「地域に根差した文化体験の企画」などを通じて、歴史的な街並みを再生し、国内・外国人観光客の誘客と地域の定住化を促進させるなど、魅力あるまちづくりを目指しています。 


【事例紹介】
当社は、0から1のクリエイティブな発想で地域の多様な魅力を掘り起こし、地域全体を一つの空間としてとらえプロデュースしています。文化建築など地域資源活用による宿泊施設やイベントでの空間体験、そこを起点とした地域の文化体験など有機的なつながりで回遊性を高めエリア全体の魅力向上につなげています。


事例(1) 活性化計画策定 | 歴史ある城下町の資源を活用した観光まちづくり



 飫肥地区は、重要伝統的建造物群保存地区に選定された国内有数の歴史的景観や、豊かな自然・観光資源に恵まれている一方で、主要都市圏からのアクセス面に課題があり、十分に観光客(とりわけ宿泊客)を呼び込めていない課題がありました。
 当社は、Kiraku Japan合同会社と連携し、現状の課題を抽出し、その解決策として城下町全体の将来指針を策定。また、具体的な取組み内容を関係各所や地域の方々にもわかりやすく伝えるため可視化することで、まちづくりに関わるメンバーの目線合わせと機運醸成を図りました。



事例(2) 産学官民連携ワークショップの企画・実施|未来のクリエイティブ人材が発想するアイデアを活かす場づくり



 地域の課題を解決し、新たな価値につなげていくコミュニケーションのプロセスにもクリエイティブの力が発揮できると考えています。
 当社は、日南市の地域住民と多摩美術大学環境デザイン学科との共同研究を企画実施。現地でのフィールドワーク、大学での勉強会を通し、学生ならではの視点で捉えたさまざまなアイデアを拾い上げ、未来につなげる解決案としてまとめました。この取組みで市長賞を受賞したアイデアは、日南市の協議会がイベントで採用し活用されています。また、その他のアイデアも日南市と共に実施に向け検討しています。


事例(3) 宿泊施設の空間プロデュース | 文化の継承と次世代につなぐための宿泊施設へコンバージョン



「季楽 飫肥 合屋邸」

 飫肥地区の古民家を、外国人観光客をメインターゲットにした宿泊施設に改修すること、宿泊事業の強みとして地域ならではの要素を組み込みこと、日本らしさを感じられる空間を目指すことがお客様のご要望でした。
 当社は、全体コンセプトを「ポストヘリテージ :継承と次世代に紡ぐための変容」とし、道具についても伝統技法にこだわらず、さまざまなアプローチで日本を紡いでいる物で構成しました。本施設は、外国人観光客には日本に興味を持つきっかけに、国内観光客には日本を誇りに思っていただけるような感動体験を提供しています。
◆事例詳細:
https://www.nomurakougei.co.jp/achievements/detail/415
◆宿泊施設公式サイト:
https://www.nazuna.co/property/ohya  

                           
事例(4) 集客イベントの企画・実施|地域の無形文化をストーリー化。元藩主邸宅のプロジェクションマッピング



「DENKEN PJM」

 飫肥地区において、次世代や地域外の人々への無形文化の伝承が次なる課題となっていました。そこで、地域の方々と対話する中で、その風景を活かした表現として「集客力の高いイベントに合わせて誰もが興味を持てる空間演出を行うことで、地域の無形文化を幅広い人たちに知ってもらう」というテーマが生まれました。
 当社は、地域の無形文化をプロジェクションマッピングという映像手法を用いて「歴史絵巻」のように表現することで、さまざまな人に興味を持っていただけるきっかけづくりとしました。また、本手法により文化財である建物を傷つけることなくアート性の高い空間を演出することできたことも、今後の可能性の示唆になったと考えています。 
◆事例詳細:
https://www.nomurakougei.co.jp/achievements/detail/409


【2020年以降に向けた新たな取り組み】



 当社と日南市が取り組む、「文化的価値のある建築群を利活用し、それらを拠点とした地域での文化体験の提供」の取り組みは拡がりをみせ、現在は古民家を改修した宿泊および、エリア拠点の計画なども行っています。


2.京都府京都市における取り組み

観光客が過ごす時間と、地域の価値や想いをつなぐ。体験が循環するまちづくりのストーリーをつくる

 地域文化に対して興味関心をもつような空間体験を取り入れることで、観光客のモチベーションを高め、都市部から地方部への送客につながる体験ストーリーを構築する。当社はクリエイティブの力で、地域のつながりや人の動きを作り出し、体験が循環するまちづくりを目指しています。


事例(1) 宿泊施設の空間プロデュース | 「都心部から地方へ送客する」という新たな空間的試みに挑戦

「季楽 京都 本町」



 京都駅近くの京町屋を、外国人観光客がメインターゲットで、ストーリー性がありコンセプトに強みのある宿泊施設へ改修すること、また、お茶の名産地・和束町のお茶を提供する同敷地内のカフェオーナーが、和束町の魅力発信をされたいと希望されていました。
 当社は、町家再生に企画段階から参画。京都市内から1時間離れた和束町に行きたくなる場所、「Road to Wazuka」をコンセプトに、築70年以上の京町家を1棟貸しの宿泊施設に再生しました。施設内に和束町に関するさまざまな仕掛けを用意し、「まだ見ぬ魅力的な場所に行きたくなるモチベーションを醸成する宿泊型アンテナショップ」として空間を構成しました。 
◆事例詳細:
https://www.nomurakougei.co.jp/achievements/detail/597
◆宿泊施設公式サイト:
https://www.nazuna.co/property/honmachi-gochome


【2020年以降に向けた新たな取り組み】
 現在、町屋群を宿泊と飲食機能などを持つエリアコンバージョン施設として蘇らせ賑わいをつくる計画を進めています。(2020 年頃オープン予定)



山野恭稔プロフィール、コメント



山野恭稔(やまの たかとし)
株式会社乃村工藝社 クリエイティブ本部
空間プロデューサー

【プロフィール】  
1989年生まれ。株式会社乃村工藝社入社後、デザイナーとして商業開発案件などを中心に手掛け国内空間系アワードを多数受賞。日本の地域資源をビジネスやクリエイティブの観点で生まれ変わらせ、新たな価値を創ることを目的に全体構想や企画業務、空間プロデュースに取り組んでいる。日本コカ・コーラ株式会社様(ジョージア)のWebCM企画「GEORGIA Worker’s Song」に空間デザイナーとして登場。
https://www.georgia.jp/workers_song/

コメント】 
「デザイナーは、研究者であり翻訳家だと考えます。地域に眠る資源や魅力の原石を研究し、それを新たな価値に翻訳し、人々に伝える。これからも日本の魅力発信を軸に、当社の全国ネットワークとクリエイティブ力、そして活性化のためのイベント企画や運営、デジタルコミュニケーションをはじめとした多様な価値を提供し、クリエイティブ・パートナーとして各自治体や様々なステークホルダーの方々とともに取り組んでいければと思います。」


乃村工藝社について
 
 乃村工藝社は、1892年の創業以来、商業施設、ホテル、ワークプレイス、博覧会、博物館などのさまざまな空間の総合プロデュース企業として、全国10拠点を展開し、プランナー、デザイナー、プロダクトディレクターなどの専門職が総計1000名以上在籍しています。
 また現在は、空間に地元産材や森林認証材等の木材を活用し、林産業の自律的な経済活動や日本の森の保護・成長に貢献する「フェアウッド・プロジェクト」や、全国の伝統技術を空間に取り入れ高付加価値の空間提案をおこなう「JAPAN VALUE Project」などのクリエイティブ&プロダクトの開発にも注力しています。
 創業から120年以上にわたり培ってきたノウハウを活かし、地域資源の活性化や1つの施設だけではなく街や地域全体の空間づくり・活性化を通して、地方創生や観光立国などの社会課題の解決につながる空間価値の提供で人びとに「歓びと感動」をお届けしています。

主な実績はこちらからご覧ください
https://www.nomurakougei.co.jp/
  • 「神田明神文化交流館EDOCCO」、「京都鉄道博物館」などをはじめとする地域を活性化する空間
  • 「小田原城NINJA館」をはじめとする城内3施設、富山県の「TOYAMA TOWN TREKKING SITE」や「富山県美術館」「TONAMI TULIP GALLERY チューリップ四季彩館」などをはじめとする地域をつなぐ空間づくり
  • 「佐賀県立宇宙科学館」をはじめとする16箇所の指定管理者制度にもとづく運営・管理代行
本件に関するお問合わせ先
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社乃村工藝社 総務管理本部 広報部 担当:岡村
TEL:03-5962-4361 /MAIL:prs@nomura-g.jp

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この企業の情報

組織名
株式会社乃村工藝社
ホームページ
https://www.nomurakougei.co.jp/
代表者
榎本 修次、 奥本 清孝
資本金
649,700 万円
上場
東証プライム
所在地
〒135-8622 東京都港区台場2丁目3番4号
連絡先
03-5962-1171

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