このたび、明治大学文学部・テンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)では、共同連続講座を開講します。今回のシリーズでは、両大学からの講演者に加え、国際基督教大学(ICU)の協力を得て、全4人がそれぞれのテーマで登壇します。日本社会のセクシュアリティの現実を、さまざまな専門領域の講師が、世界的な研究結果を取り入れつつ分析し、参加者とともにセクシュアリティを学問的に考える営みを始めます。
日本では、人文社会科学分野でも医学保健分野などでも、セクシュアリティ研究への関心は低いままで推移し、世界的な研究水準との差はますます大きくなってきました。また現実に、セクシュアリティの面で悩みや苦しみをもって生きている人たちは少なくありませんが、学問研究に支えられた社会的知が共有されていないために、人々の苦悩は手つかずに置かれがちです。
本シリーズでは、セクシュアリティをタブー視や「色もの」視するのとはまったく異なる見方が示されるでしょう。各分野の研究者、臨床家、学生、報道・教育関係者など多くの方の参加をお待ちしています。
Vol. 1: 「セクソロジー入門 カップルの性的問題とそれへの臨床的介入」
ダリュッシュ・スコブロインスキー(TUJ准教授/臨床心理学・ヒューマンセクソロジー)
【開催終了】2019年1月28日(月)18:30-20:30 於)明治大学駿河台校舎
(言語:英語・通訳なし/配布資料:日英)
Vol. 2: 「近代化、西洋化以前の日本におけるセクシュアリティの慣習とその意味世界」
平山満紀(明治大学文学部准教授/社会学)
2019年2月7日(木)18:30-20:30 於)TUJ麻布校舎
(言語:英語・通訳なし/配布資料:日英)
Vol. 3: 「現代の日本とドイツ語圏の国々における性的親密さ(あるいはその無さ)を考える:セックスレスカップルのインタビュー結果より」
アリス・パッハー(明治大学大学院文学研究科博士後期課程/社会学)
2019年3月28日(木)18:30-20:30 於)TUJ麻布校舎
(言語:英語・通訳なし/配布資料:日英)
Vol. 4: 「日本の家族における『川の字就寝』とセクシュアリティ」
森木美恵(国際基督教大学上級准教授/文化人類学)
2019年4月10日(水)18:30-20:30 於)明治大学駿河台校舎
(言語:英語・通訳なし/配布資料:日英)
共催: テンプル大学ジャパンキャンパス、明治大学文学部
協力: 国際基督教大学
≪講演詳細≫
Vol. 1:
「セクソロジー入門 カップルの性的問題とそれへの臨床的介入」
ダリュッシュ・スコブロインスキー(テンプル大学ジャパンキャンパス准教授/臨床心理学・ヒューマンセクソロジー)
日時:【開催終了】2019年1月28日(月)18:30-20:30
会場:明治大学駿河台校舎グローバルフロント グローバルホール
初回は、人間の性がどのような表れ方をするのかへの、心理学的・医学的・また社会的文化的な側面への、学際的で包括的な見方に基づいた、ヒューマンセクシュアリティへの現代的アプローチと臨床セクソロジーの紹介をします。特に焦点を当てるのは、カップルの性的問題へのアセスメントと対処です。臨床的セクソロジー領域でなされる臨床的介入、そして、性的なウェルビーイング(健康・幸福)を向上させるのに用いられる現代のカウンセリングアプローチの概要をお話します。
Vol. 2:
「近代化、西洋化以前の日本におけるセクシュアリティの慣習とその意味世界」
平山満紀(明治大学文学部准教授/社会学)
日時:2019年2月7日(木)18:30-20:30
会場:TUJ麻布校舎 学生ラウンジ「The Parliament」 (アクセス:
https://www.tuj.ac.jp/jp/maps/tokyo.html )
近代化、西洋化以前の日本では、お祭りの夜の性的解放などのユニークな性的慣習が広まっており、文化のさまざまな面が性に関わる慣習や考えに特徴づけられていました。この回は、時代的変化や地理的な違い、身分や職業による差などに注目し、宗教、家族制度、また共同体の人間関係に言及しながら、前近代日本社会の多様な性的慣習についてお話しします。
Vol. 3:
「現代の日本とドイツ語圏の国々における性的親密さ(あるいはその無さ)を考える:セックスレスカップルのインタビュー結果より」
アリス・パッハー(明治大学大学院文学研究科博士後期課程/社会学)
2019年3月28日(木)18:30-20:30
会場:TUJ麻布校舎 学生ラウンジ「The Parliament」 (アクセス:
https://www.tuj.ac.jp/jp/maps/tokyo.html )
21世紀の初めから、西洋社会ではカップル関係のセクシュアリティについて独特の議論が盛んになりました。その議論には、セックスは親密性や、喜びや楽しみを追求するための絆を築くための重要なものだという信念が常に含まれています。ところが日本では異なった変化を目にします。人々が配偶者と性的に交わろうとしないことが、日本の現代社会でのカップル関係の特徴になっているのです。この回には、日本の男性、女性への質的インタビュー結果を、ドイツ語圏の男性、女性の結果と比べながら示します。この比較は性的コンテキスト、特にセックスレスがそれぞれの社会でどのように違って捉えられているかに特に焦点を当てます。
Vol. 4:
「日本の家族における『川の字就寝』とセクシュアリティ」
森木美恵(国際基督教大学上級准教授/文化人類学)
日時:2019年4月10日(水)18:30-20:30
会場:明治大学駿河台校舎【詳細後日】
この回は、日本の家族における「川の字就寝」と女性のセクシュアリティの関係に焦点を当てます。日本の女性たちは、「母親」としての役割-社会的に非・性的に見られるもの-を強く内面化させており、そのようにふるまうことを期待されています。日本におけるセックスレスカップルの現状分析から、セクシュアリティと親であることについて考えます。
※講演者プロフィールはこちらから(
https://www.tuj.ac.jp/events/2019/0128.html )(英語)
◆ 本学ウェブサイト記事(日英):
https://www.tuj.ac.jp/news/2019/02/04/tuj-to-co-host-a-lecture-series-on-sexuality-issues-in-japan-with-meiji-university-school-of-arts-and-letters/
https://www.tuj.ac.jp/jp/news/2019/02/04/tuj-to-co-host-a-lecture-series-on-sexuality-issues-in-japan-with-meiji-university-school-of-arts-and-letters/
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