社会で求められる課題解決力を実践的に学ぶ -- フェリス女学院大学「全学教養教育機構(CLA)」プロジェクト演習 初年度取り組み報告



フェリス女学院大学(神奈川県横浜市/学長:秋岡陽)は2018年4月から、PBL型授業「プロジェクト演習」を開講している。これは、実社会で求められる課題解決力を実践的に学ぶもので、同大が2017年4月に開設した「全学教養教育機構(CLA)」科目の1つとして行われる。今年度は「“横浜を音楽でつなぐ”イベントの開催」「百人一首を題材とした和菓子の商品開発」「横浜の水源地の地域活性化策の提案」「自校史の出版にむけての活動」の4つをテーマとして、さまざまなイベント企画、商品開発、地域活性化に取り組んだ。




 フェリス女学院大学では、伝統あるリベラル・アーツ教育を新しい時代の実践型教養教育として展開する「全学教養教育機構(CLA)」を2017年4月に開設。2018年4月からは、CLA科目の一環として「プロジェクト演習」を開講している。

 「プロジェクト演習」では課題解決型授業PBL(Project-Based Learning)を効果的に取り入れ、大学での学びと社会との接点を意識しつつ、現代社会で求められる実践型の教養を身につけることのできるプログラムを展開。学部横断の開講科目のため、他学部や他学科の学生とも接点を持つことで新たな視点からの刺激を受けて、学びを深めることが可能となっている。
 また、学生たちが導き出した解決策やアイディアが実社会で通用するのか、企業や行政などの連携先から具体的なフィードバックを受けることで、現代社会で必要とされる教養とは何か、また教養を実践的に活用するにはどうすべきかについて、多角的に学ぶことができる。

 2018年度は「横浜と音楽」「若者による文化の創造と発信」「ボランティアと地球」「フェリス女学院150周年記念プロジェクト」の4つを開講。それぞれ「''横浜を音楽でつなぐ''イベントの開催」「百人一首を題材とした和菓子の商品開発」「横浜の水源地の地域活性化策の提案」「自校史の出版にむけての活動」をテーマとして、イベント企画や商品開発などに取り組んだ。各テーマの概要は下記の通り。

◆「横浜と音楽」 ''横浜を音楽でつなぐ''イベントの開催
(担当教授:音楽学部 土屋広次郎教授)
 「横浜と音楽」をテーマに始まったこの授業では、「元町ハマトラファッションショー」「生のクラシック演奏を聴いてもらう」「簡単な楽器を作って一緒に演奏参加しよう」という3つの企画を日産自動車株式会社本社(横浜市西区)に提案した。
 7月には日産 グローバル本社ギャラリー(横浜市西区)で、クラシック音楽の演奏会と、子供たちとの楽器作りの体験イベントを実現。また、元町商店街では1970年代に元町で流行したハマトラファッションを再現し、新しいコーディネイトを提案するというファッションショーを開催した。
 学生たちは「横浜と音楽」で新旧横浜の街を繋ぐとともに、企画から実現までの社会との接点をとおして、提案力や発言力を磨くことができた。

◆「若者による文化の創造と発信」 百人一首を題材にした和菓子の商品開発
(担当教授:文学部 谷知子教授)
 横浜元町の和菓子店「香炉庵」と協定を結び、『百人一首』を題材にした和菓子の商品開発に取り組んだ。
 『百人一首』の中から2首の和歌「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」(77番・崇徳院)と「あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな」(56番・和泉式部)をモチーフとして選定。「浜恋路(はまこひたび)」を商品名とする2色の最中に決定した。学生の提案をほぼ100%実現するかたちで商品化が行われ、現在も香炉庵横浜元町本店と、そごう横浜店、新横浜駅の実店舗で販売されている。
 また浜恋路の発売を記念して、大学祭「Ferris Festival」でのイベントも企画。『百人一首』のコンサートのほか、学生らが袴姿で販売を行った。
 横浜の大学生が日本の古典文学を和菓子にリメイクするというユニークな取り組みは大きな反響を呼び、売れ行きも好調だという。
 担当の谷知子教授は「学生達は達成感を味わいながら、大きな自信を身につけたようです。これこそが、PBL授業の最大の成果であったと思います」としている。

◆「ボランティアと地球」 横浜の水源地の地域活性化策の提案
(担当教授:国際交流学部 佐藤輝教授)
 横浜の水源地の1つである山梨県道志村の地域活性化に取り組んだ。
 5月に道志川の源流域や現地の観光スポットなどを視察し、7月には学生の視点でイベント企画や商品開発のアイディアをグループごとに発表。その後も、実際に道志村の観光施設に学生の意見を反映させるよう話し合いが続き、大学生18名が参加するオリエンテーリングツアーを9月に行った。
 当初の目標にむけて着実に成果を上げることができ、受講した学生からは「積極的に行動・発信していくことの大切さを学び、また自分の意見を言えるように成長できて自信につながりました」という感想が寄せられた。

◆「フェリス女学院150周年記念プロジェクト」 自校史の出版にむけての活動
(担当教授:秋岡陽学長)
 2020年のフェリス女学院創立150周年に向けて『フェリス女学院150年史:図録・年表(仮題)』(2020年9月発行予定)の編集・出版作業に取り組んだ。
 フェリス女学院の歴史に関する基本情報の取材に加え、共同作業による年表作成やコラム原稿の執筆、収録する図版の選択などに参加。今年度は「出版企画書」の作成までを行った。
 学生らは自校史を知ることを通して「フェリスで学ぶということにどういう意味があるのか」ということや「歴史」「建学の精神」「教育理念」「フェリス生の誇り」について考えた。また、その意義を社会に発信する取り組みとしても意味のあるものとなった。

(参考)
○全学教養教育機構(CLA)プロジェクト演習科目
 https://www.ferris.ac.jp/cla/project_practice.html

(関連記事)
・フェリス女学院大学が「全学教養教育機構(CLA)」プロジェクト演習を開講 -- 学生が企業・行政と連携し、課題解決に取り組む(2018.06.25)
 https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39595.html
・フェリス女学院大学の学生が商品開発に携わった和菓子「浜恋路(はまこひたび)」が9月22日に発売(2018.09.03)
 https://www.u-presscenter.jp/2018/09/post-39978.html

▼本件に関する問い合わせ先
企画・広報課
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【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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代表者
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