近年、受験生の地元志向などから、大学の魅力でもある学生の出身地の「多様性」が失われつつあると言われている。こうした中、特に都市部で、地方でのオープンキャンパスや相談会の開催、地方出身者向けの奨学金の設置など、さまざまな施策を展開する大学が増えている。
【北海道科学大学、筑波学院大学、学習院大学、成城大学、創価大学、大東文化大学、東京女子大学、東京都市大学、神奈川大学、大谷大学、京都産業大学】
北海道科学大学(札幌市手稲区)は、東京に向かいがちな東北地方の受験生に「北海道にも目を向けてほしい」という目的で、青森、盛岡、秋田、仙台の各市で相談会を実施している。今年は7月21日、22日に開催。入試制度や学費、就職に関する情報のほか、東北出身の在学生を紹介するパンフレットも用意した。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39623.html )
筑波学院大学(茨城県つくば市)では、つくば市に転居して通学する新入生に対して「つくばで暮らそう奨学金」を給付している。入学時につくば市内のアパートを借りて転居すると、月額3万円を上限として、入学後の1年間支給される。当初は東日本大震災の被災地域を対象として開始したものだが、その後、被災地以外にも拡大し、全国の地域が対象となっている。2016年からは外国人留学生枠も整備している。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39613.html )
学習院大学(東京都豊島区)は、1都3県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)を除く地方の受験生を対象とした「目白の杜奨学金」を2017年度に導入した。採用候補者数は100人で、入学年度に100万円が給付される。17年度は12道県の受験生から応募があったが、今年度は25道県にまで増えた。同大の地方出身者向け奨学金は他にも「学習院桜友会ふるさと給付奨学金」があり、年額50万円が4年間給付される。いずれも入学前予約型。
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成城大学(東京都世田谷区)は昨年、福岡で初めて出張オープンキャンパス「1DAY CAMPUS」を開催し、2018年度入試からは試験会場を設置した。その結果、福岡県からの志願者は25%増となった。また、札幌に2017年度入試から試験会場を設けたことで、北海道からの志願者数が56%アップ。今年は札幌でも初めて「1DAY CAMPUS」を開催する。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39566.html )
創価大学(東京都八王子市)は、在学している約8000人の学生のうち、6割程度が首都圏以外の出身者。キャンパス内と周辺にある学生寮には、新入生の約6割が入寮している。昨年は国際学生寮を2棟オープンした。その他にも、大阪と横浜での出張オープンキャンパスの開催や、入学前予約「創友給付奨学金」の設置などを実施している。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39609.html )
大東文化大学(東京都板橋区)では、昨年から「mini OPEN CAMPUS in福岡」を行っており、今年は7月15日に開催した。地元のアイドルグループ「LinQ」をゲストに招いたほか、『君たちはどう生きるか』著者の長男である吉野源太郎氏のトークショー、同大の強みである書道講座などを実施した。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/05/post-39383.html )
東京女子大学(東京都杉並区)は9月9日に新潟県で、「トークショー&進学相談会 東京女子大学を知ろう! in新潟」を開催。同大教員が登壇し、地方アイドルや方言など「ご当地もの」による地域アピールについて語るほか、新潟県出身の現役学生や卒業生が、なぜ東京女子大学へ進学したのか、東京女子大学での学びが現在のキャリアにどう活かされているかなどについて話す。ほかにも、メディアや方言チャート(
https://ssl.japanknowledge.jp/hougen/ )でお馴染みの現代教養学部人文学科・篠崎晃一教授による方言クイズ、職員と学生による進学相談ブースなどを予定。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/07/post-39826.html )
東京都市大学(東京都世田谷区)は都内だけではなく、地方の高校との連携にも積極的に取り組んでいる。2017年3月に栃木県立小山高等学校、2016年12月に静岡サレジオ高等学校と協定を締結。その結果、2018年度一般入試では2017年度に比べ、提携校からの志願者が大きく増加した。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/08/post-39659.html )
神奈川大学(横浜市神奈川区)は2017年度から、地方出身者対象の予約型奨学金を設置した。神奈川県・東京都(伊豆・小笠原諸島を除く)以外の高等学校出身者に対し、入学後の経済的支援を行う給付型の奨学金制度。11月に申請を受け付け、12月下旬に採用候補者を決定。その後、対象とする入学試験に合格し、入学後に所定の手続きを行うことで奨学生として正式に採用される。
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https://www.u-presscenter.jp/2016/08/post-35933.html )
大谷大学(京都市北区)は祇園祭にあわせ、7月15日にオープンキャンパスを開催した。観光で京都を訪れた受験生に、一緒に大学の魅力も体験してもらうのが狙いだ。歴史学科による「京都の祭り―祇園祭に学ぶ」と題した模擬授業のほか、博物館では企画展「みやこの年中行事」も公開。学生スタッフは浴衣で来場者を出迎えた。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39640.html )
京都産業大学(京都市北区)では独自調査の結果、地方出身学生の志願理由のうち、高校教員から勧められるケースの割合が低いことが判明した。そこで昨年、「先生が生徒に勧めたくなるような情報を届けたい」と、地域別の『京都産業大学データブック』を作成。北陸版、四国版、中国版の3種類を各地域の高校に配布した。各県出身の学生数、Uターン就職、京都での生活など、地方の教員や受験生が気になる情報が数多く掲載されている。
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https://www.u-presscenter.jp/2018/06/post-39553.html )
【リリース発信元】 大学プレスセンター
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