~GPU仮想化技術で、3D-CADを稼働できる描画力とコスト効率を両立。場所を問わず設計業務が可能になり、生産性向上と各種コスト削減を実現~
ネットワンシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:吉野 孝行、以下 ネットワンシステムズ)は、ジャパン マリンユナイテッド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:三島 愼次郎、以下 ジャパン マリンユナイテッド)の横浜事業所の設計部門が3D-CAD業務で利用する仮想デスクトップ環境を構築しました。この環境では、GPU仮想化技術によって、3D-CADを稼働できる高い描画力とコスト効率を両立しています。この環境は11月から稼働しています。
従来、ジャパン マリンユナイテッドは3D-CAD業務をワークステーション端末で進めていましたが、今回の仮想デスクトップ導入によって以下のワークスタイル変革を実現します。
- 従来、業務ピーク時に約10名の他拠点技術者が約6ヶ月間も長期出張支援していたが、他拠点でも業務可能になることで出張費・宿泊費を大幅に削減し、ワークライフバランスも向上
- バス移動が必要な広い敷地で、端末設置棟への移動をゼロにして、時間効率を大幅に向上
- 大容量の設計データを端末ではなくサーバ側に置くことで、他拠点とのデータ共有を迅速化
- 災害や誤操作、端末故障などによるデータ消失リスクを低減
- 端末のソフトウェアバージョンアップやリプレース等の運用負荷を削減
■ 概要図
※以下のURLをご参照ください。
http://www.netone.co.jp/news/release/20151110_01.html
■ 背景と課題
ジャパン マリンユナイテッドは、ワークステーションを利用して、船舶・艦艇・海洋浮体構造物などの3D-CAD設計業務を進めていましたが、1)端末がある場所でしか業務が進められない、2)端末上に大容量データがあり他拠点と共有しづらい、3)端末の運用負荷が高い、などの課題があることから、端末に依存しない画面転送型シンクライアントの採用を検討していました。
しかし、2010年に検討したブレードPC方式では、描画力を高めるためにサーバに搭載するGPUの数が多くなることからコストが高くなり、その後検討した仮想デスクトップでも、2013年当時はGPUを1つの仮想デスクトップが占有する技術(パススルー)しかなかったために集約率が低く、コスト面で見合わなかったことから実現していませんでした。
■ 仮想デスクトップ環境の特長
この課題を解決するためにネットワンシステムズは、「FlexPod」とGPU仮想化技術を組み合わせた基盤を提案しました。「FlexPod」は、ネットワンシステムズが豊富な導入実績とノウハウを持つVMware / Cisco / NetAppの製品を組み合わせた事前検証済みの仮想デスクトップパッケージで、レスポンスタイムを高めつつコストも最適化する設計・構成を実現しています。
さらに、NVIDIAの最新のGPU仮想化技術を活用することで、仮想デスクトップそれぞれに対してGPUリソースを仮想分散して提供可能になり、集約率を向上することでコストを削減しています。
運用面でも、アプリケーションの追加やソフトウェアアップデート等がマスターイメージの修正のみで済むことで、運用負荷軽減に大きく寄与しています。
これらについて、専用の検証環境を設けてジャパン マリンユナイテッドと共同でパフォーマンスを検証することで、仮想GPUリソースの配分を含む仮想デスクトップ基盤全体での適切な設計を実現し、実際の3D-CAD業務への適合度合いを高めた環境を実現しました。
■ 主な導入製品
- 仮想デスクトップソフト:VMware Horizon View
- 仮想化ソフト:VMware vSphere
- サーバ:Cisco UCS Cシリーズ ラックマウントサーバ
- 共有ストレージ:NetApp FASシリーズ
- 仮想GPU:NVIDIA GRID K2
■ お客様のコメント
ジャパン マリンユナイテッド株式会社 横浜事業所 艦船技術部 管理グループ システムチームの澤野 光海 様から次のコメントを頂いております。
「仮想デスクトップ上での3D-CAD業務を実現できれば、ワークスタイルが改善されてコストも削減できることが見えており、ぜひ導入したいと考えていました。ネットワンシステムズと試行錯誤しながらパフォーマンスとコストバランスを検証した結果、仮想GPUを用いることで期待した基盤が実現でき、非常に嬉しく思っています。」
<ジャパン マリンユナイテッド株式会社について>
ジャパン マリンユナイテッド株式会社は、日本の造船業界をリードしてきたユニバーサル造船とアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドの2社が統合して2013年に誕生した企業です。国内トップクラスの建造実績を持ち、商船事業、艦船事業、海洋・エンジニアリング事業、ライフサイクル事業の4事業を軸として、船舶・艦艇・海洋浮体構造物等の設計・製造・販売などを展開しています。詳細は
https://www.jmuc.co.jp/ をご覧ください。
<ネットワンシステムズ株式会社について>
ネットワンシステムズ株式会社は、お客様の情報インフラを最適化することで戦略的な情報活用を促進し、ご導入頂くお客様の先のお客様への貢献も見据えて支援する企業です。そのために、常に世界の最先端技術動向を見極め、その組み合わせを検証して具現化するとともに、実際に自社内で実践することで利活用のノウハウも併せてお届けしています。
(設立:1988年2月、売上高:1,431億73百万円〔2015年3月期連結〕)
詳細は www.netone.co.jp をご覧ください。
※記載されている社名や製品名は、各社の商標または登録商標です。
<本件に関する報道関係各位からのお問い合わせ先>
ネットワンシステムズ株式会社 広報・IR室:西田武史
Tel:03-6256-0616 / E-mail:media@netone.co.jp