乾癬の患者さんが目指すのは「完治、またはそれに近い状態」
(1)治療に満足している患者さんは全体の30.8%
(2)医師の50%が「治療の成果について、患者さんに過剰な期待を持たせないようにする」と回答
(3)患者さんの52.9%が「完治、またはそれに近い状態」を希望し、51.9%が「完全に、またはそれに近い状態まで治ったら、仕事や異性などの対人関係において自信につながる」と回答
日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、社長:パトリック・ジョンソン)は、現在乾癬の治療を受けている患者さん104名、中等症から重症の局面型皮疹を有する乾癬患者さんに現在治療を行っている皮膚科医108名を対象とした「乾癬に関する意識調査」を実施いたしました。
乾癬とは、自己免疫機能に何らかの障害が生じて発症する、完治が困難な慢性的な皮膚疾患です。皮膚から少し盛り上がった赤い発疹(紅斑)の上に、銀白色のフケのようなもの(鱗屑)が付着し、ポロポロとはがれ落ちるなどが典型的な症状です。部位を限らず発症し、かゆみや痛みを伴うことも多く、QOLに大きく影響します。
本調査は、乾癬患者さんと医師の治療への認識や傾向について、理解を深めることを目的に実施されました。
その結果、治療に満足している患者さんは全体の30.8%にとどまり、「完治、またはそれに近い状態」を希望する患者さんは52.9%にのぼりました。また、51.9%の患者さんが完治、またはそれに近い状態になることで仕事や異性などの対人関係の自信につながるとしており、対人関係への影響が乾癬の完治またはそれに近い状態を望む主な理由となっていることがわかりました。
一方、中等症から重症の局面型皮疹を有する乾癬患者とのコミュニケーションにおいて、医師が最も心がけているのは、「治療方針、ゴールについて明確に伝える」(57.4%)、次に心がけているのは、「治療の成果について、患者さんに過剰な期待を持たせないようにする」(50%)ということが明らかになりました。
今回の結果を受けて、自治医科大学医学部皮膚科教授・大槻マミ太郎先生は次のように述べています。「乾癬は人目に触れる部位に症状が現れることが多く、患者さんのQOLに大きな影響を与えることが知られています。しかし、治療が対人関係の自信回復に直結するケースも多いため、患者さんと医師が治療目標や治療方法について、密にコミュニケーションを取りながら治療を進めることが大切です」
日本イーライリリー株式会社は、乾癬患者さんの症状の改善とQOL向上に貢献すべく、治療薬の研究・開発に努めて参ります。
【主な調査結果】
1.治療満足度
患者さん:治療に満足しているのは30.8%
2.治療成果について
医師:57.4%が「治療方針、ゴールについて明確に伝える」、50%が「治療の成果について、患者さんに過剰な期待を持たせないようにする」と回答
3.治療状況、仕事や異性などの対人関係への影響
患者さん:52.9%が「完治、またはそれに近い状態」を希望
患者さん:51.9%が「完全に、または、それに近い状態まで治ったら、仕事や異性などの対人関係において自信につながる」と回答
【調査概要】
調査名: 乾癬に関する患者さんと医師の意識比較調査結果
調査対象: (1)現在乾癬治療中の患者さん104名(20~69才、男性78名、女性26名、治療歴10年以上54.8%)(2)現在中等症から重症の局面型皮疹を有する乾癬患者さんを治療する皮膚科医108名
調査地域: 全国
調査方法: インターネット調査
調査時期: 2015年7月
その他の調査結果は、添付のPDFをご参照ください。
日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、本年設立40周年を迎えます。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠如・多動症(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん、悪性リンパ腫、胃がん)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症などの治療薬を提供しています。また、アルツハイマー型認知症、関節リウマチ、乾癬、高コレステロール血症などの診断薬・治療薬の開発を行っています。詳細はホームページをご覧ください。
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