株式会社リクルートホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:峰岸真澄)が運営するギャラリー「ガーディアン・ガーデン(
http://rcc.recruit.co.jp/ )」では、2015年6月8日(月)より6月25日(木)の期間、「The Second Stage at GG」シリーズの第39弾「拡散するグラフィック」展 小川雄太郎×下野薫子×大門光×林香苗武 を開催いたします。
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「拡散するグラフィック」展 小川雄太郎×下野薫子×大門光×林香苗武
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ガーディアン・ガーデンでは、若手表現者を応援しようと1992年から2008年まで開催した公募展『ひとつぼ展』、2009年にスタートした「1_WALL」を開催しています。この入選者の中からは、各界で活躍する作家が数多く登場しています。「The Second Stage at GG」シリーズは、そうした卒業生たちのその後の活動を伝えるための展覧会です。今回の第39弾では、「1_WALL」の作家の中から、これからのグラフィックの新たな潮流を感じさせる、同時代の作家4名をグループ展という形でご紹介します。
過去のグラフィック「1_WALL」で選出してきた作品を振り返ると、これまでのジャンルの中には収まりきらない表現の台頭がみられます。それは特定の技法や媒体の制約を受けない、ジャンルを超える発想から生まれた、新世代のグラフィックと呼べるかもしれません。
“動く印刷物”というアニメーションとの境界を探る小川雄太郎。ベクターデータによって無限の拡大縮小の中で絵の物質性を問う下野薫子。漫画の紙面からはみ出すように、自在なサイズ可変によって空間を少女でジャックする大門光。ストロークやモチーフなど対象が持つイメージから、視覚伝達における速度の限界に迫る林香苗武。実にさまざまなアプローチが、新たな価値を備えた独自の表現として注目を集めています。この4名の新作にぜひご期待ください。
<出品作家紹介>五十音順・敬称略
◆小川雄太郎 Yutaro Ogawa
小川雄太郎は、人物のフォルムや動きに着目しながら描いた作品「テニス」で、第8回グラフィック「1_WALL」のファイナリストに選出された作家です。動く印刷物という意図から、壁面に投影された線の形を少しずつ変えていくことで、テニスの一連の動作を表現しました。平面に落とし込まれた線を徐々にメタモルフォーゼさせていく試みは、「トライアルが新鮮で面白い作品」と評され、今後の展開が期待されています。
◆下野薫子 Yukiko Shimono
下野薫子は、ベジェ曲線の可能性に着目し、デジタル絵画という新たなジャンルに挑戦した作品「reach」で、第8回グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞した作家です。下野は一貫して絵画の物質性に言及しています。ベクターデータによって描かれるデジタル絵画は、キャンバスという支持体の制約から解放され、サイズ可変によって画像が劣化しないという特性をもちます。下野はどれだけ拡大縮小しても物質的な制限を受けないという構造を柔軟に自身の制作に取り入れ、描くということを一から自らに問いただしています。
◆大門 光 Hikari Daimon
大門光は、一見するとどこかで見たことのあるような少女漫画のヒロインたちを、フリーハンドで会場の壁面に直接描いた「ゲンガ」で第7回グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞した作家です。これまで多くの漫画を模写した経験が体に染みつき、大門によって描かれる少女はいずれもどこか見覚えのある顔立ちをしています。展示では、その少女たちが紙面からはみ出し、壁や床、はたまた駐車場のアスファルトにいたるまで、自在にスケールを変えながら私たちの前に現れ、当時の審査員からは、空間における飛躍的なアプローチが高い評価を得ました。
◆林香苗武 Hayashi Kanae Takeshi
林香苗武は、ロゴや広告などヴィジュアルから認識される瞬間的な情報の速さに興味をもち、化粧品会社の広告をもとに制作した「アギネス」で第8回グラフィック「1_WALL」のファイナリストに選出された作家です。スピーディな情報伝達に特化した広告的な手法を自身の制作に落とし込むなど、絵の構造に言及しようとする姿勢が高く評価されています。
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開催概要
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<展覧会概要>
■企画展名:The Second Stage at GG #39 「拡散するグラフィック」展 小川雄太郎×下野薫子×大門光×林香苗武
■会期 :2015年6月8日(月)~6月25日(木)11:00~19:00 日曜・祝日休館 入場無料
■会場 :ガーディアン・ガーデン
〒104-8227 東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビル地下1階
TEL 03-5568-8818
http://rcc.recruit.co.jp/
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出品作品と作家コメント(五十音順・敬称略)
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◆小川雄太郎 Yutaro Ogawa
シャワーを浴びるとき、滴が延々と落ちていく様子を見ていると、だんだん無心になってゆく。日常の中で、ぼーっと見てしまう動きには“繰り返す”という共通点がある気がする。歌を歌う時も、ただ同じフレーズを繰り返しているだけで気持ちよくなってきて、歌詞の意味が体の中でどんどん増幅されるような感覚になる時がある。繰り返しには不思議な力がある。単純に反復していればそのような効果が得られるわけではなく、繰り返しにはそれに適した“分量”があるのだと思う。
1985年東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。同大学大学院修了。線を基調としたイラストレーションを軸に、作品集やアニメーション、ウェブ作品を発表。第8回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト、第7回飛騨国際メルヘンアニメ映画祭優秀賞、第12回文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品。現在ネット上で「トムとねずみ」発表中。www.tom-and-rat.com
◆下野薫子 Yukiko Shimono
絵は三次元に描かれるとサイズが決められ無二のものになります。しかしそれは、絵の特性ではありません。絵を頭のなかで思い描くとき、それはサイズもキャンバスに描くか紙に描くかということさえ決まっていないイメージとして存在しています。ベクターデータでの絵において、形而上の線は、プリントやモニターにサイズをかえて何度でも視覚的に再現されます。それは絵の表し方の一つの選択肢なのではないでしょうか。
1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学卒業。
◆大門光 Hikari Daimon
漫画を描くことについて考えるようになったとき、自分が重視しているのは“線”だった。物語やキャラクターというよりも、それらを構成している“線”が必要だったのだ。“線”はそれ以上でもそれ以下でもない、ただの痕跡である。他の人の線を辿るとき、わたしは他の人を自分の中へ誘い、また相手もわたしを誘い、ふたつの線の境界は実に曖昧で甘美なものになるのである。
※出品作品出典
ブラックジャックによろしく3巻154ページ
タイトル ブラックジャックによろしく
著作者名 佐藤秀峰
サイト名 漫画 on web
1987年東京都生まれ。2012年より自身で描いた絵を表現に用いるようになる。同年夏には第7回「1_WALL」グラフィックにてグランプリを受賞。2014年からは主にCOMITIAにて漫画作品を発表している。
◆林香苗武 Hayashi Kanae Takeshi
人間は速度の快感を覚えた瞬間からもはや後戻りは出来ないのだ。従順で時に暴力的なスピードを持つフォルムは空力、重力によって美しく研磨されている。速度主義はあらゆる摩擦・抵抗をものともしない鋼鉄の機械を創造する。速度を描く時代は終わり、芸術が速度になる時代がやってきたのだ。林香苗武「速度主義宣言」より
1991年長野県生まれ。2011年より平面表現における速度を主題とし、制作活動を続けている。 現在は速度主義を掲げ「“あらゆる摩擦や抵抗を無くした”機械を創造する」を理念とし、制作を行う。2015年2月20日に「速度主義宣言」を発表。
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【本件に関するお問い合わせ先】
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