東日本国際大学は4月3日、東京・早稲田にある同大東京事務所にて、森田実先生を塾長とし、同大東洋思想研究所が主催する新規開講講座「第1回昌平塾」を開講。いわきから世界へむけて東洋思想の叡智を発信することを目的に、塾長の森田実氏、東日本国際大学新学長の吉村作治氏を招請し、開講記念トークイベントを開催した。
大震災、津波、原発事故という苦難に直面した被災地・福島県いわき市から新たなアカデミズムを発信する東日本国際大学の「昌平塾」が4月3日、東京都内で開塾した。
未曾有の危機を機に「いわきから世界へ」と学術発信する東日本国際大学が、同大の客員教授で評論家の森田実氏を塾長に、エジプト考古学者で学長の吉村作治氏をオブザーバーにして開塾した。
当日は、40名を超える聴衆が見守る中、緑川浩司理事長の開講趣旨説明から始まり、その後、二人の先生方がそれぞれ15分前後で自らの東洋思想への思いを披露した。
まず、緑川浩司理事長が「挑戦をキーワードに乱世、震災を乗り越えて東洋思想の英知を発信してゆきたい」とあいさつ。
続けて森田実塾長は、東洋思想における「中庸思想」の重要性を強調し、『論語』を長年読まれてきたご自身の学生時代の経験にまで遡り、福島県いわき市から世界へむけて「いわき学」を広めてゆきたい旨を述べた。
引き続いて吉村作治学長は、東洋思想の神髄は「実践」であり、日常生活に役立つ思想こそ本物であって、座学であってはならない旨を強調した。
その後、森田塾長、吉村学長のトークセッションが行われた。
森田塾長は中庸の精神に触れ、「儒学はけっして上下や縦関係ではなく、むしろ友情をもとにした横の関係。中庸の精神と対極にあるのが極端主義を好む政治やジャーナリズムではないか」と述べた。
吉村学長は、世界の宗教を学び、世界と共有する大切も説いた。森田塾長は「対話による統合のための努力がまずは21世紀の課題ではないか」とした。
昌平塾では「原発問題に直面する福島県の浜通り地区にあるいわき市だからこそこうした取り組みを強め、儒学を理念に昌平坂学問所の学府を継ぐ東日本国際大学がその発信基地になる」としている。
都内在住の女性は「いわきへは行ったことがないが、興味があって参加した。次回以降もぜひ受講したい」と話した。
両先生による対談の後は、先生方への質問コーナーを兼ねた懇親会となり聴衆者から積極的な質問が飛び交うなど、大変盛況をもって終えた。
2回目は5月8日、森田塾長を講師にした「論語を読む(論語と経営)」を開く。3回目は松岡幹夫氏の「仏教入門」、4回は森田裕之氏の「論語を読む」、5回は先崎彰容氏の「日本の思想を読む」を予定。
※詳細については、
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