「第11回POLUS‐ポラス‐学生・建築デザインコンペティション」二次審査会 受賞者決定!最優秀賞『原子たちのための家』、優秀賞『自動記述的なカタチの重なり』
本コンペティションは、「個が際立つ新しいシェアのまち」をテーマに2023年11月30日から2024年5月9日にかけて作品を募集し、応募作品数は610点に上りました。その中から一次審査を通過した5点について二次審査を実施し、厳正な審査のもと最優秀賞、優秀賞、入選を決定しました。
本コンペティションは、大学院や大学、高等専門学校などに通う学生を対象に、建築の道を志す学生の自由で新鮮な発想(アイデア)を表現・公表する機会を設け、将来活躍が期待される学生を応援するものです。
最優秀賞/原子たちのための家
末松 拓海・中林 由佳(芝浦工業大学)
優秀賞/自動記述的なカタチの重なり
茂崎 秀祐・中野 馨文(北海道大学大学院)
入選/他を感じ、個を知る。 個が際立つとは他者と関わること
野々村 佑菜・今井 廉(立命館大学)
入選/大きな軒先の家~軒から軒へ、滴る暮らし~
諸江 一桜(武蔵野美術大学)・半田 洋久(芝浦工業大学)
入選/ランウェイに暮らせば、 個性の「表出」と「あふれ出し」の『のりしろ』となる渓谷舞台
山口 篤・一杉 健洋(早稲田大学)
■最優秀賞受賞者コメント
作品名/原子たちのための家
末松 拓海(芝浦工業大学)
この度はこのような貴重な賞をいただけて非常に光栄です。自分たちが試行錯誤して提案した内容が審査員の方々に評価いただけたのがすごく嬉しかったです。
中林 由佳(芝浦工業大学)
学部2年生でまだ勉強が足りないのですが、生活をイメージして空間を作っていくことがとても楽しいので、今後も勉強し、多くのものを設計していきたいと思います。ありがとうございました。
■審査委員の講評 審査委員長 西沢 立衛氏(横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授)
今回はいつにも増して白熱した審査となった。激戦の中で最優秀賞を勝ち取った末松・中林案は、核家族の集合とはまったく異なる新しい人間集合を感じさせる案だ。しかしその案の魅力と同時に、案が持つ有機的・動的空間集合を現実化したかのようなプレゼンテーションが印象深く、高く評価された。優秀賞の茂崎・中野案は、一次審査ではダークホース的存在であったが、最終審査ではたいへん高く評価された。案の詳細がどうこうというよりも、彼らはその若さですでに建築家としてのスタートラインに立っており、彼らのその姿勢、その思想性に私は共感した。入選となった野々村・今井案は、空間構成がもつ透明感、従来の住宅にはないような立体的で自由な関係性が高く評価された。入選の諸江・半田案は、その水平的・垂直的関係性の面白さが評価された。角を空けることで各棟各室が溶け合うようにつながり合う、その有機性が印象的だ。山口・一杉案は、二面道路に着目して中央路地を作り、個と共同体の関係性を作り出す案で、道をれ一体化したかのような住居集合の風景が評価された。
■審査委員
・審査委員長:西沢 立衛(横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授)
・審査委員:今井 公太郎(東京大学生産技術研究所教授)
・原田 真宏:(芝浦工業大学建築学部建築学科教授)
・中川 エリカ:(中川エリカ建築設計事務所)
・野村 壮一郎:(ポラス社内審査委員)