弘前大学と第一三共ヘルスケアが共同研究講座「健康ライフサイエンス研究講座」を開設
「岩木健康増進プロジェクト」のビッグデータを活用
■講座開設の背景
平均寿命が世界一の長寿国である日本は、「人生100年時代」を迎え、全ての国民が元気に活躍し続ける社会、安心して暮らすことができる社会の創造が求められています。また、近年、国民のライフスタイルも多様化し、健康に対する意識の高まりとともに、「自分自身で健康を守り対処する」というセルフケアの考えが広まり、個々人に寄り添った健康ソリューションのニーズも高まっています。
このような時代のニーズに応えるために、弘前大学と第一三共ヘルスケアは、共同研究講座の開設を通じて連携してまいります。
弘前大学COI-NEXT拠点(※1)では、2005年から実施してきた「岩木健康増進プロジェクト(※2)」の超多項目健康ビッグデータをベースに予防医療に焦点を当てた研究を進めています。
また、第一三共ヘルスケアは、生活者に寄り添い、生活者満足度の高い製品・サービスを継続的に生み出していくためOTC医薬品、機能性スキンケア・オーラルケア・食品を中心に研究を進めています。
■講座の概要
本講座では、「岩木健康増進プロジェクト」のビッグデータを活用し、生活者の頭痛、睡眠、口腔に関する研究を進め、得られた知見を製品開発や情報提供に生かすことで、より健康で美しくありたい人々のQOL(生活の質)の向上に貢献することを目指してまいります。
<講座名> 『健康ライフサイエンス研究講座』
<メンバー構成>
玉田 嘉紀 (教授:弘前大学大学院医学研究科)
村下 公一 (教授:弘前大学 学長特別補佐/健康未来イノベーション研究機構長)
伊東 健 (教授:弘前大学大学院医学研究科)
三上 達也 (教授:弘前大学大学院医学研究科)
中路 重之 (特別顧問:弘前大学)
二階堂 義和(講師:弘前大学大学院医学研究科)
作山 秀 (招へい教授:第一三共ヘルスケア株式会社 研究統括部 主査)
杉山 大二朗(招へい准教授:第一三共ヘルスケア株式会社 研究統括部 価値創出グループ長)
永井 恒 (第一三共ヘルスケア株式会社 研究統括部 企画グループ 主任)
<契約期間> 2024年3月1日 ~ 2027年3月31日
<設置場所> 弘前大学大学院医学研究科附属健康未来イノベーションセンター(青森県弘前市在府町5)
■第一三共ヘルスケアについて
第一三共ヘルスケアは、第一三共グループ(※3)の企業理念にある「多様な医療ニーズに応える医薬品を提供する」という考えのもと、生活者自ら選択し、購入できるOTC医薬品の事業を展開しています。
現在、OTC医薬品にとどまらず、機能性スキンケア・オーラルケア・食品へと事業領域を拡張し、コーポレートスローガン「Fit for You 健やかなライフスタイルをつくるパートナーへ」を掲げ、その実現に向けて取り組んでいます。
こうした事業を通じて、自分自身で健康を守り対処する「セルフケア」を推進し、誰もがより健康で美しくあり続けることのできる社会の実現に貢献します。
※1 弘前大学COI-NEXT拠点
弘前大学では、2022年10月に文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」に採択されました。弘前大学COI-NEXT拠点では、健康を基軸に、若者が地域で働きたいと思える成長産業として魅力的なヘルスケア産業を創出することによって、地域の人々を健康にしながら経済発展し、全世代の人々が生きがいをもって働き続けることができ、心身共にQOLの高い状態での健康寿命を延伸する、well-beingな地域社会モデルの実現をめざしています。これまでの弘前大学COI拠点の成果を発展的に承継し、持続的に成果を創出する自立した産学官共創拠点の形成を目指すプロジェクトです。
※2 岩木健康増進プロジェクトと弘前大学COI拠点
弘前大学が青森県弘前市岩木地区で2005年から継続実施している大規模合同健康調査で、約3,000項目という世界に例のない膨大な健診項目を設けることで、巨大な健康ビッグデータを記録しています。弘前大学では、2013年に文部科学省・JSTによる「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」に採択され、岩木健康増進プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータの解析により、認知症・生活習慣病などの早期発見を可能にし、予防方法の創出と検証を行い、その成果を社会実装する研究活動を弘前大学COI拠点で展開しました。(2013~2022年)
※3 第一三共グループは、イノベーティブ医薬品(新薬)・ワクチン・OTC医薬品の事業を展開しています。
<リリース原文(PDF)> https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/content/000137668.pdf |