盛岡の知や人が自然に集まり、つながり、地域へ循環していく図書館ー「盛岡市立図書館」がリニューアルオープン|乃村工藝社は内部空間の企画・設計・制作・施工を担当しました
老朽化による休館を経て「盛岡市立図書館」が2024年4月2日にリニューアルオープンしました。図書館のコンセプトは『知がめぐり、人と、まちと、のびやかに育つ図書館』。目の前に広がる高松の池の生態系のように、盛岡の知や人が自然に集まり、繋がり、地域へと循環していく図書館を目指しています。乃村工藝社は施設の内部空間の企画・設計・制作・施工のほか、ロゴなどのVIも担当しました。
左:本以外からの情報発信スペースとして、時節に応じた展示を行う「ステップギャラリー」
右:新たな盛岡の知を生み出す、地域の人々の文化活動拠点「もりおかサロン」
盛岡の自然や動物をモチーフに取り入れた親しみやすい空間で、わくわくしながら本と出会い、のびのびと過ごせる親子のためのライブラリーです。こどもライブラリーの中央の天蓋ファブリックは、地域の親子参加型ワークショップを開催し、みんなで緑色に色塗りをしてつくりました。
子育て、医療、介護などテーマ毎に分類された「テーマ書架」が、今回オリジナルで制作した回転式の書架によって、放射状に広がります。図書館周辺への理解を深められるようなギャラリーも設け、心地よくゆったりと寛ぎながら利用できる、まちのラウンジのようなスペースです。
高松の池のほとりで四季折々に変化する景色を望みながら学べる、のびやかな読書スペースです。周辺の豊かな自然環境を図書館の内部からも感じながら思い思いに過ごせる多様な居場所を充実させました。
右:3F だんらんの学びテラス
南側の窓際に位置する学習スペースで、一日を通して光に包まれながらグループワークができるテラスのような学習スペースです。これまで利用してきた天童木工の家具をリペアして活用しています。
ブランドステートメント、ロゴマーク、メインビジュアルなど
ロゴマーク、メインビジュアル、館内のグラフィックパターン、サインを地元のクリエイティブ事務所homesickdesignと共に担当。トロゴマークは、飛来する鳥たちと、開いた本のシルエットを重ね合わせ盛岡市立図書館らしさのあるデザインとしています。高松の池を訪れる白鳥や多種多様な野鳥のように、図書館に盛岡の知や人が自然に集い、さまざまな活動を通して、新たな地(知)へと羽ばたいていってほしいという願いが込められています。
プロジェクト担当者
盛岡市立図書館は改修案件のため、古くから通われていた方々と、これから新たに迎える方々の双方から愛される場とすることを重視して、空間づくりに取り組んでまいりました。この図書館が、10年後、50年後における地域の拠点であり続けること、そして今まで以上に本や人々の豊かな出会いを醸成する施設となることを、私たちは願っています。
施設概要
施設名 : 盛岡市立図書館
オープン日 : 2024年4月2日(火)
所在地 : 岩手県盛岡市高松1丁目9-45
開館時間 : 平日9:00~18:00/土・日・祝日9:00~17:00
休館日 : 毎週月曜・年末年始・図書整理日 ※月曜が祝日の場合はその翌日
公式ホームページ :https://www.city.morioka.iwate.jp/kosodate/tosho/1000820.html