「玄海海中展望塔」、海中イマーシブシアターへリニューアル|乃村工藝社は、展望塔の企画・デザイン・施工・デジタル演出、開業PRを担当
海中展望台として全国初、360度プロジェクションマッピングを導入
乃村工藝社は、展望塔の企画・デザイン・施工・デジタル演出、開業PRを担当
佐賀県唐津市・玄海国定公園の波戸岬にある「玄海海中展望塔」は、開館50年の時を経て2024年4月1日に初のリニューアルオープンをしました。全国にある海中展望塔としては初となるプロジェクションマッピングを導入し、実際の魚を見ながら、まるで海の中にいるようなイマーシブ(没入感)な体験が楽しめる施設です。
「玄海海中展望塔」は、日本海で唯一の海中展望塔として1974年にオープンしました。水深7メートルに位置する展望室では、24個の海中窓越しに多種の魚が遊泳する様子や海草・貝類を自然のまま見ることができます。しかし老朽化などの影響による観光客減少にともない、この度のリニューアルとなりました。従来の展望の魅力を活かしながら、デジタル演出により海中体験をさらに拡張。波戸岬周辺で見られる魚を天井や壁一面に映し出し、海底世界に引き込まれるような没入感のある空間に生まれ変わりました。本リニューアルで観光客増加や、地域活性化が期待されています。乃村工藝社は、展望塔の企画・デザイン・施工・デジタル演出、開業PRを担当しています。
リアル海中空間で没入体験を。付加価値づくりで、玄海の魅力向上へ。
展望室はミラー装飾を施した螺旋階段と壁面の乱反射により、刻々と変わる海の生き物と映像が映りあう万華鏡のような海中世界が拡がります。また、観覧者を玄海の多様な海中世界の旅に誘う、迫力の映像ショーも見どころのひとつ。玄海の海を旅するストーリー展開にあわせ、360度映像と立体音響、水の揺らぎを表現するウォーターエフェクトライトなどの照明技術により、まるで海に入り込んだような臨場感あふれる体験をお楽しみいただけます。
展示の見どころ
「カレイド スパイラル」通常演出
海の生き物たちや床面のウォーターエフェクトライトがミラーに反射し、まるで海の中にいるような感覚に。
「カレイド スパイラル」ショー演出 “カレイドビジョン360”
海中世界と海の生き物との共演による迫力演出。暖流と寒流が合流する波戸岬一帯の海で見られる美しい熱帯魚の映像も。
玄海デジタル info ボード
玄海で泳ぐ⿂や、周辺の島など⽞海の情報を紹介するタッチパネル。
プロジェクト担当者
50年間、人と海の生き物たちのつながりを育んできた玄海海中展望塔。多くの方々に愛された場としての記憶は残しつつ、デジタル技術を使って新たな体験価値にアップデートできないか…と考えました。ここでしか体験できない、季節ごとに変わる海の生き物と映像による没入体験は、毎回違う発見があるかもしれません。みなさまにも、ぜひ展望塔で玄海の美しい海や生き物の魅力と出会っていただければと思います。
玄海海中展望塔について
波戸岬の周辺海域は1970年に日本初の海中公園として国定公園「玄海海中公園」(現・玄海海域公園)の一部に指定されました。「玄海海中展望塔」は、波戸岬の陸地から86メートルの桟橋でつながれ、展望塔は高さ20メートル直径10メートルあり、海上デッキからは三方に玄界灘の島々を見わたせます。