Gentari、グリーン水素の大規模な生産と国際展開の推進に向け、AM Greenと提携
AMG Ammoniaは、再生可能エネルギーの安定供給(ラウンド・ザ・クロック型)を受け、2030年までに5 MTPA(百万トン/年)のグリーンアンモニアを生産する予定です。このプラットフォームでは、現在最も成熟し安定した水素輸送方式であるグリーンアンモニアの供給を目指します。
5 MTPAのグリーンアンモニアは、グリーン水素に換算すると約1 MTPA分であり、2030年までにインドが目指すグリーン水素生産量の2割、欧州が目指す再生可能な水素の輸入量の1割に相当します。このような規模の生産体制が確立されれば、AMG Ammoniaは世界屈指の大規模でコスト競争率の高いグリーンアンモニア生産を実現することになります。このプラットフォームからのグリーンアンモニアの輸出は2025年後半の開始を目指し、ドイツ、日本、韓国、シンガポールといった主要OECD加盟国への供給を予定しています。
GentariとAM Greenはグリーン水素のバリューチェーン全体で、再生可能エネルギー、電解槽、アンモニア生産、マーケティングといった各社の強みを活かします。AMG Ammoniaへ共同出資をとおして、両社はプラットフォームの可能性を引き出し、アジア太平洋および欧州におけるプレゼンスを拡大していくことに全力で取り組みます。Gentari、AM Green、GICの出資を受け、AMG Ammoniaはアンモニア生産計画の目標実現に向け、潤沢な資金を備えたプラットフォームとなります。このプラットフォームはインド国内の様々な拠点の事業に段階的に投資する見込みです。これにより、グローバル市場への水素供給の競争力を確保し、同地域におけるグリーン水素の製造および輸出の重要な役割を担います。
Gentariにとって注力市場であるマレーシアおよびアジア太平洋地域全体における強力な連携は、2030年までに最大1.2 MTPAのクリーンな水素供給を目指す意欲的なグローバル目標の実現に欠かせない要素となります。Gentariはマレーシアには水素経済の発展の大きな可能性があると考えています。このため、マレーシアを水素輸出拠点としていく取り組みを推進しており、今後、水素をマレーシアにおけるエネルギー転換のカギとして活用していくといった包括的な国のロードマップを水素ベンチャーにより支援します。
例えば、マレーシアをグリーン水素生産拠点としていくことを目指し、サラワク州のSEDC Energy Sdn Bhdと提携しています。また、PETRONASやTenaga Nasional Berhadとも連携し、マレーシアの水素経済創出に向け、トレンガヌ州ケルテ、ジョホール州ペンゲランにおけるグリーン水素開発に関する研究を進めています。
Gentariの最高経営責任者、Sushil Purohitは次のように述べています。
「Gentariはマレーシアやアジア太平洋地域、さらに広い地域でクリーンエネルギーのソリューション・ポートフォリオを拡大しており、業界全体で各社がそれぞれの強みを活かし、相乗効果を生み出していくことが重要だと考えています。AM GreenおよびGICとの提携は、グリーン水素の世界的な普及に取り組み、ネットゼロ社会の実現に貢献する当社の姿勢を示すものです。OECD加盟国や東南アジア、東アジアの経済圏において、グリーンアンモニアは、混焼による発電や輸送など産業の脱炭素化を支えるものとなります。」
Greenko GroupおよびAM Greenの創業者、Anil Chalamalasettyは次のように述べています。
「GentariおよびGICと提携し、世界の低炭素グリーン産業に参入できることを嬉しく思います。GentariとGICによる確約は、インドが世界のエネルギー転換を牽引していくというモディ首相のビジョンを支える土台となります。この戦略的な提携により、さまざまな産業や一部のOECD加盟国のネットゼロ目標の達成を推進します。イノベーションに持続的に注力し、さらに実行に移していくことにより、当ベンチャーAM Greenはいち早く世界のクリーンエネルギー転換のソリューション・プラットフォームとなります。」
Gentariの顧問は、BofA SecuritiesおよびShardul Amarchand Mangaldas & Co.が務めました。本取引の完了については、慣習的な条件の先例に従います。
Gentariについて
Gentariは、クリーンエネルギーを今日から活用し、明日の暮らしを変革していくために必要なソリューションの提供に注力しています。再生可能エネルギー、水素、グリーンモビリティーを当初の3本の柱とし、お客様の脱炭素化を支援する包括的なソリューションのポートフォリオを形成しています。2030年までに、再生可能エネルギーとして30〜40GW、クリーン水素として最大1.2 MTPAの設備容量、そしてアジア太平洋地域の主要国において公共充電拠点およびVehicle-as-a-Service市場シェア10%超を達成するという野心的なグローバル目標を掲げています。長期的には、クリーンエネルギーのソリューションを提供する大切なパートナーとして、より大きなインパクトを生み出し、企業をつなぎ、ネットゼロ社会を実現することを目指しています。
AM Greenについて
AM Greenは、ハイデラバードに本社を置くGreenko Groupの創業者Anil ChalamalasettyとMahesh Kolliによる100%間接所有・運営子会社です。再生可能エネルギーおよびアズ・ア・サービス型の貯蔵(storage as a service)を強みとし、エネルギーの分野で挑戦を続けてきた実績があり、世界で最もコスト競争力の高いグリーン水素、グリーンアンモニア、その他のグリーン分子の生産を目指しています。インドでは、脱炭素化が困難な(hard to abate)産業向けに、グリーン分子(グリーン水素、グリーンアンモニア、バイオ燃料、グリーン苛性ソーダ、e-メタノール)の生産能力の構築を進めています。当ベンチャーでは、再生可能エネルギーおよび貯蔵のグローバル事業のほか、ベルギーのJohn Cockerill社との電解槽製造合弁事業を立ち上げる計画です。