医療分野におけるデータ・ドリブンによる新たな価値創造に向けたパートナーシップの締結について

日本電信電話株式会社

~次世代医療の進展に向けたメディカルデータセキュア共有プラットフォーム”Global Medical Data Highway”の構築~

 BC Platforms AG(本社:スイス、CEO:Tero Silvola)、バイオ・アクセラレーター株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高木智史)、日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田明、以下「NTT」)、NTTライフサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:是川幸士、以下「NTTライフサイエンス」)、および、新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(本社:京都市、代表取締役社長:是川 幸士、以下「PRiME-R」)は、”Japan プレシジョン・メディシン プラットフォーム“「以下JPP」の来春の提供開始にむけて、10月3日付で戦略的パートナーシップを締結し検討開始いたしました。あわせて、本取り組みにご賛同いただける医療機関・研究所を募集開始いたします。
 
NTT島田社長(左)とBC Platforms AGのCEO Tero Silvola

 NTTグループと各パートナーシップの強みを持ち寄ることで、電子カルテの医療記録や遺伝子検査情報のデータなどから、リアルワールドデータ※1を必要な形式・内容にて抽出することが可能となり、医療・医薬品の研究者などが安全にデータにアクセスできるようになります。
 リアルワールドデータを、医薬品研究開発、治療・診断支援などに活用することで、次世代医療の進展、そして、一人ひとりにあった最適なプレシジョンメディシンサービスの実現に寄与することが可能になると考えております。

1.背景
 日本の医療費は年々増加の一途をたどり、2020年度には、42兆7,193億円と社会保障給付費の32.3%を占めています※2。NTTグループと各パートナーシップは、データの活用による医療の質と効率を高めることで、大幅な医療構造改革とイノベーションを実現し、これらの課題解決をめざすべく、締結にいたりました。

2.各社の強み・役割
〇BC Platforms AG
 ・グローバルで実績のあるデータ活用サービス
 ・国内での2機関での導入実績(理化学研究所、NCGM:国立国際医療研究センター)
〇バイオ・アクセラレーター株式会社
 ・日本国内でのBC Platform AG提供サービスの導入・オペレーション支援実績
○NTT
 ・実用化に向けた各パートナーシップとのエコシステム構築
〇NTTライフサイエンス
 ・全国 50 超の健診機関へのGenovision®サービス導入実績
 ・約7万人の遺伝子検査情報/時系列健康診断会員データの保有
〇PRiME-R
 ・大学付属病院等全国 40 超の医療機関へのCyber Oncology®導入実績

3.取り組み内容
(1)ステップ1:国内での取り組み「JPP」について
 NTTグループがBC Platforms AGのシステム/ノウハウを活用し、日本の医療機関のメディカルデータを整備することで、日本の研究者が、国内の次世代医療のための研究が効率よくできる仕組みをめざします。

 
 図1:取り組みの全体像

(2)ステップ2:世界への展開について:“Global Medical Data Highway”
 NTTグループが世界中にもつデータセンタなどのインフラを活用しながら、グローバル基準で安全にデータ活用が可能なメディカルデータセキュア共有プラットフォーム”Global Medical Data Highway”の構築をめざします。

 
 図2:”Global Medical Data Highway”構築

 国内向け「JPP」の実現後、世界への取り組みを開始いたします。ステップ1で実現した「JPP」だけではなく、NTTグループが世界中にもつネットワーク、データセンタなどのインフラ、そして、テクノロジーと、BC Platforms AGがすでに持っている世界中の拠点やプラットフォームが連携することにより本構築が実現できることとなります。
 


 図3:”Global Medical Data Highway”実現に向けた役割

 “Global Medical Data Highway”により、日本の研究者が世界のデータに容易にアクセス、活用できることで、新たな治療法や医薬品開発、個々の患者にあったプレシジョン医療サービスの提供を実現し、医療進歩の促進ならびに世界中の患者のQOL、Well-beingの向上に貢献していきます。

<用語解説>
※1 リアルワールドデータ(RWD)
日常の実臨床の中で得られる医療データの総称。電子カルテ、レセプト、DPC(Diagnosis Procedure Combination)、健診データ、患者レジストリデータ、ウェアラブルデバイスから得られるデータなど。

※2 「令和2(2020)年度国民医療費の概況」2022年11月30日厚労省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/20/index.html
「1 国民医療費の状況」

※3 医療分野の情報化の推進について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/johoka/index.html
 

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