【ニュースレター】グローバルな人事制度で「会社はもっと強くなる」

ヤマハ発動機株式会社


「“ヤマハマン”という言葉の響きに憧れがある。いつか自分もヤマハ発動機ブランドを体現する人材になりたい」とイアンさん

国境を超えた適材・適所・適時な人材配置を
 「フィリピン(での仕事)では、時にホームランを狙うこともできました。でも、本社(日本)ではまず打席に立って、塁に出て、チームに貢献することが大切だと感じています。それを繰り返せば、信頼を得て次のチャンスが巡ってくる。憧れていた“ヤマハマン”と呼ばれる第一線の皆さんと肩を並べられるように、一歩一歩、前進していきたい」
 担当するモデルの一つ「YZF-R15」の横に立ち、日本での仕事についてこう話すのは、フィリピン出身のアンドラダ・イアンさん。当社のグローバル人事異動制度「YAP(ヤマハ・アサインメント・ポリシー)」によって、フィリピンの現地法人から本社のMC事業部に赴任して2年目を迎えたいま、スポーツバイクの商品企画部門で活躍中です。
 「YAP」は、国境を超えた適材・適所・適時な人材配置を目指し、2020年に導入したグローバルな人事異動制度。「日本人が海外に駐在する事例は無数にありますが、この制度によって、海外拠点から日本へ、また海外拠点から別の海外拠点への異動が活発になります」と、グローバル人事部のパンテレーエフ・ユーリーさん(ロシア出身)。「コロナ禍の影響で少し動きが鈍ってしまいましたが、人の移動が自由になるこれからは、グローバルな人材交流がますます拡がっていくはずです」と続けます。

 

グローバル人事異動制度「YAP」によって本社駐在の機会を得たイアンさん(左)と、
その仕組みを構築したグローバル人事部のユーリーさん
 

自国では経験できないキャリアを積む
 国境をまたぐ「YAP」の人事異動には、駐在先からのリクエストやタレントの成長を促したい派遣元の思いなど、いくつかのパターンがあります。
 「私のケースは後者です。フィリピンには開発機能が薄いため、商品企画が担うのはカラーリングや法規に合わせた仕様変更など限定的です」とイアンさん。「私は以前から、製品を一から企画するような、フルスクラッチの仕事にチャレンジしたいという希望を持っていました。そうしたスキルやナレッジは、今後母国フィリピンでも必ず必要になるだろうという判断で日本への赴任が決まりました」。駐在期間は3年の計画です。
 イアンさんはいま、自ら希望して趣味性の高いスポーツモデル、中でも小排気量の155㏄モデルを担当しています。「私がフィリピンで働き始めた15年ほど前、ヤマハ発動機はまだ販売店からも『ピアノを売りに来たのか?』と言われる存在感でした。でもいまでは大きな存在になりましたし、今後は趣味でバイクに乗る人も増えてきます」。155㏄は先進国や新興国を問わず、世界で親しまれているクラス。「これを担当できるのは、自分にとっても重要な経験になるはず」と、日々の仕事に全力投球しています。
 一方、ロシアの拠点の人事部門で働いていた当時から、こうした制度の必要性を本社に提言していたユーリーさん。「ようやく形になりました。グローバルに、そして活発に人が動くことで、この会社はもっと強くなっていくはずです」と、ダイナミックな人材交流に大きな期待を寄せています。

■広報担当者より
グローバル人事異動制度「YAP」によって、国境をまたぐ異動・転勤が行われた実績はこれまで6か国・9件。その中にはインドネシアからオーストラリア、台湾からアメリカなど、海外拠点同士の交流も含まれています。「自分がロシアで働いていた頃から、こうした制度があって然るべきと考えていました。グローバルな人材交流に前向きなマネジメントのサポートを受けて、やっと実現させることができました」とユーリーさん。人の移動が自由になるこれからが、この制度の本番かもしれません。

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