「丸山郵便局」 第29回千葉県建築文化賞で入賞 環境への配慮と地域との協創が評価
■建築概要
木造平屋建ての建物はスギ材の CLT※1を壁、スギ・ヒノキのハイブリッドのCLT を屋根に使用。長さ 2m×幅12mの CLT をクレーンで屋根部分に設置しました。厚みはそれぞれ壁 90~150 ㎜、屋根 210 ㎜で、使用した CLT は約 51m3です。壁と天井でCLT を現しとし、木質感あふれる空間を実現。直交積層のため寸法安定性があり、高い耐震性を確保でき断熱性にも優れます。再生可能な資源である木材の活用に加え、太陽光による自家発電設備の導入や地元千葉県産の杉材を「焼杉」※2 として外壁部分に使用するなど、環境への配慮や地産地消に貢献しています。
※1 クロス・ラミネイティッド・ティンバー(直交集成板)。長い板状の木材を縦横交互に張り合わせた厚型パネル。
※2 焼いた杉板。木の表面を焼き炭化させたもの。その炭化層は防火性・防腐・防蟻効果がある。
<参考>
【2023年3月10日】 千葉県建築文化賞について https://www.pref.chiba.lg.jp/kenchiku/bunka/29.html
■今後の取り組み
住友林業グループは森林経営、木材建材の製造・流通、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、バイオマス発電など「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続けます。当社グループは教育施設や商業施設など非住宅建築分野での木造化・木質化を推進します。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かす建築物を通して付加価値の高い商品、サービスを提供し脱炭素社会の実現に貢献します。