賃貸住宅向けに「高遮音界壁50」を開発 「Forest Maison(フォレスト メゾン)」に採用 高い遮音性能を実現

住友林業株式会社

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は遮音性能(D50)を確保した賃貸住宅向け界壁※1を開発しました。2019年3月に開発した高遮音床(遮音50仕様)と合わせて、住友林業の賃貸住宅「Forest Maison(フォレスト メゾン)」に9月8日から採用します。高い遮音性能を備えた快適な住環境の上質な賃貸住宅を提供します。
※1マンションやアパートなど共同住宅の住戸間を区切る壁。

■「高遮音界壁50」の特長
 賃貸住宅に必要とされる住戸間の壁の性能について、当社筑波研究所はせっこうボードの組成、吸音材、制振材、間柱の配置等各部材の研究、検証を重ね遮音性能(D50)※2の界壁を開発しました。住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく「透過損失等級(界壁)」で、国土交通大臣の特別評価方法認定※3による等級3[遮音性能(D50)]を取得しています。「高遮音界壁50」は標準的な集合住宅界壁を2ランク上回る遮音性能を有し、採用した室内での生活実感イメージは、隣戸のテレビ、ラジオ、会話等はほとんど聞こえないレベルを達成しています。(一部プランによっては採用できない場合があります。)

※2 D値とは、建築物の壁の遮音性能を表す指標で、数値が大きいほど壁の遮音性能が高いことを示します。なお、性能値はお客様に対して性能を保証するものではありません。
※3 住宅性能表示制度では、表示すべき性能の評価は「評価方法基準」に基づいて行います。特別な評価方法として国土交通大臣が個別に認定を行います。
      

■開発背景
 賃貸住宅で居住者間のマナーをめぐるトラブルは増加しており、国土交通省の「平成30(2018)年度マンション総合調査結果」によると、居住者間のマナーをめぐるトラブルが55.9%と最も多く、さらにその具体的内容として生活音に関するものが38%と最も高い結果となっています。「令和3(2021)年度住宅市場動向調査」でも、賃貸住宅(普通借家)に関する困った経験として、「近隣住民の迷惑行為」が39.4%と高く、生活音に対する遮音対策が必要です。当社では賃貸住宅のより快適な住環境の提供をめざし技術開発を進め、遮音性能の向上を実現しました。
 昨今の新型コロナウィルス感染拡大の影響により、テレワークの普及、外出の自粛など家で過ごす時間が増えたことで、入居者の遮音性への関心、住まいの快適性、性能を求める傾向が高まっています。床と界壁の遮音性能を大幅に向上させた「Forest Maison」の高遮音仕様は、入居者にとっては快適な居住空間を、オーナーにとっては差別化となる住友林業の賃貸集合住宅です。

 
 当社は住友ゴム工業㈱、マックストン㈱と共同で2019年に高遮音床(遮音50仕様)を開発しました。一般的な鉄骨造を上回る遮音性能「LL-35(軽量床衝撃音)」、「LH-50(重量床衝撃音)」を実現。器物の落下等の比較的軽い音、子供の飛び跳ねや走り回ることで発生する重い音など下階へ伝わる音を大幅に抑制します。

■高遮音床(遮音50仕様) ― LL値35、LH値50を実現
・L値とは、床への衝撃音に対する遮音性能を表す単位。
 値が小さくなるほど遮音性能が高いことを示す。衝撃音の種類によってLL値とLH値の2種類がある。
・LL値(軽量床衝撃音):
 器物の落下やスリッパでの歩行、椅子の引きずりなどによって発生する比較的軽い音に対する性能。
・LH値(重量床衝撃音):
 子どもの飛び跳ねや走り回ることで発生する「ドスンドスン」という重い音に対する性能。

 
        
※床仕上材に一般フロアを用いた場合の値は、LL-50  

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